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1989年(平成元年)7月16日15時30分頃、越前町玉川の国道305号で高さ40 m(推定重量1,500 t)にわたる大規模な岩盤崩落が発生、落石防止用の覆道(ロックシェード)を突き破って、現場を走行中のマイクロバスを押し潰した[14][15]。この事故でバスに乗っていた15人全員が死亡した。
事故の瞬間は、バスの後方を走っていた乗用車に乗車していた、福井テレビジョン放送(以下福井テレビ)に当時勤務していた社員により、偶然にビデオカメラに撮影されており、轟音とともにバスが一瞬で押し潰される瞬間が写っていた。撮影した福井テレビの社員は、事故を発見後直ちに乗用車から下車した上で、警察に連絡するなどの対応を実施しながら、事故現場の様子を撮影していた。
この社員が撮影した映像は、事故発生直後に即座に福井テレビに提供した上で、同日以降のニュースで福井テレビおよびFNN・FNS系ネット局のニュース番組などに使われた後、事故から33年が経過した2022年(令和4年)11月15日より、福井テレビの公式YouTubeでも公開されるようになった[16]。なお、長らく事故映像の撮影者は不明あるいは一般の視聴者によるものだと誤認されていた状態であったが、この公式YouTubeで公開された際に、前出の福井テレビ社員の撮影のものであったことを明らかとした。
この崩落の12年前の1977年(昭和52年)5月にも現場付近で崩落が発生した。その措置として福井県はトンネル案と海上道路案を提示したが、トンネル案は玉川観音が素通りになり、海上案も水産資源への影響による反対があり、中間となる「現道にロックシェードを設置する案」で決着した。
崩落事故の後に迂回路として、現場の海側を通る仮設道路が建設された。1992年に玉川トンネルが開通し、崩落現場を含めた約1 kmの区間は立入禁止になった。事故現場には1993年(平成5年)に慰霊碑が設置された。玉川観音も立入禁止区間に重なったことから、玉川トンネル南越前町側坑口の近くに人工洞穴を建設して移設した。
現在でも一部を除き、旧道や仮設道路の橋脚は残っている。