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医者「急げ」
麻酔科医「血圧低下」
医者「アドレナリン投与」
麻酔科医「心室細動」
麻酔科医「心肺停止、」
医者「DCセット!」
助手「セット完了。離れて!」
医者「戻ってこい。戻ってこい。」
医者「アドレナリン追加。DC200セット」
助手「離れて」
医者「唯華さん待ってるぞ。こんな所でくたばんなよ。」
医者「心マ変わって。」
医者「チェック」
麻酔科医「心拍戻りません」
医者「DCセットアドレナリン追加」
助手「離れて」
手術室の中にはモニターから鳴るピーという音で埋まった。
麻酔科医「心拍、戻りません。」
医者「まだ、まだ。大丈夫だ。戻ってこい」
助手「これ以上は。 」
そう言いながら心臓マッサージをしている医者の手を抑えた。
医者「……救えなかった」
医者「くそ。」
手術室の中は静かだった。謙也の鼓動も聞こえない。ただ、ただそこには沈黙が流れた。
唯華「先生。謙也は。」
医者「最善を尽くしましたが、、」
唯華「そん、、な。」
医者「力になれず申し訳ございません。」
先生は深々と頭を下げ、その頭が上がってくることはなかった。
唯華「まだ、何も言えてないのに。そんな。」
唯華「先生。最善を尽くしてくださりありがとうございました。」
医者「本当に申し訳ございません。」
唯華「もう。大丈夫です。頭をあげてください。」
部屋には私と、謙也のただ2人。
唯華「謙也〜。目を覚ましてよ。」
私にはまだ謙也が生きているように見えた。
唯華「まだ伝えたいことあるよ。」
唯華「もう。馬鹿。返事くらいしてよ。」
私は気づけば涙が溢れていた。部屋には私の泣き声で響いていた。
どうしていいことをした人が報われないのか。
唯華「謙也……謙也……」
しばらく経ったあと。私はまた口を開いた
唯華「謙也。今まで迷惑かけてごめんね。まだ生きたかったよね。あなたは私の眼になってくれた。でも私はあなたの一部にはなれなかった。本当にごめんね。少しも力添え出来なくてごめんね。謙也がどんな姿であっても私の心の中では生き続けてるからね。」
その瞬間、謙也の顔が少し微笑んだようにも見えた。それを見て私は、自然と笑顔になれた。
生き返るはずもないのはわかっている。でも少し期待をした。
私は校長先生に謙也が旅立ったことを伝えた。校長先生は悲しそうに私に労いの言葉をかけてくれた。
私が謙也のそばにいると医者が入ってきた。
医者「唯華さん。実は謙也さんから一通の手紙を預かっていました。もし、俺が死んだらこれを渡してくれ。っと。」
私は前がぼやけながらその手紙をそっと開いた。
唯華さんへ。
「まず俺のことをここまで愛してくれてありがとう。頭が痛い時がこれまでに多々あった。その瞬間俺は死を覚悟して君に最後の手紙を書くことにした。記憶を思い出せなくてごめん。そんな俺をここまで守って、一緒に思い出そうとしてくれてありがとう。俺は本来こんな生きれなかった。でも唯華さんが傍にずっといてくれたおかげで、長く生きれた。唯華さんには伝えてなかったけど、俺が記憶を失った理由はもう分かってる。俺が唯華さんを庇ったからだね。隠しててごめんね。でもこれを知ったら唯華さんきっと後悔すると思って。
でも過去は引き摺らないで。俺は幸せだったよ。俺はまた記憶を探しにお空に向かうね。
謙也」
唯華「ずるいよ。そんな、最後に。私の気持ち伝えられないじゃん」
医者「謙也さん。1人の時ずっと唯華さんのこと思ってましたよ。」
医者「そんなふたりの愛をみてどうしても救いたいって思いました。」
唯華「……」
医者「謙也さん。いってました。唯華さんは俺にとっていちばん大切な人だ。っと。」
唯華「そうなんですか。」
医者「謙也さんの分まで、頑張って生きましょう。」
唯華「はい。」
数年後。
唯華「謙也!今日は花火大会だよ!」
唯華「そっちまで私の思いを花火に乗せるね!」
唯 華「謙也の好きな曲。私も好きだよ」
最終章~貴方の記憶に居続けたい~