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つむぎさぶ
21
けいか🎼
2,424
16
まぶたを叩く朝の光で、ゆっくり意識が浮上する。
腕の中に伝わる、自分より少し高い体温と、規則正しい呼吸音。
「……あ」
昨夜の出来事が一気に脳内にフラッシュバックした。
窓から入ってきたパジャマ姿の幼馴染。
腕の中で真っ赤になって放った「大好き」という言葉。
腕の中を見ると、なつがまだ幸せそうに寝息を立てている。
こいつ、あんなこと言っておいて、俺の隣でこんな無防備に寝れるのかよ。
「なつ、起きて」
なつの体を優しく揺らす。
「んっ、」
お、起きると思い、体を動かしたその時だった。
「いかないで」
少しかすれた声でそう言われる。
まだ半分夢の中の彼は瞳をとろんとさせ、俺を見つめてる。
「…っ、かわい」
「ん、なぁに~、」
「も、おま、確信犯だろ」
俺はそういう強く抱きしめる。
そのまま時間が過ぎってった。
少しずつ覚醒してきたなつは事の重大さに気づき始める。
「俺、なにしてっ、」
なつの顔がいっきに赤く染まる。うつぶせになり、「あー”!」と枕に向かって叫びだした。
「なに、なつ昨夜はあんなに甘えてくれたのに」
「いうな、変態、さいてー、バカいるま」
「おー悪口のレパートリーが」
「言うつもりなかったのに、」
ぼそっといった彼に被せるようにいう。
「…で、お前は本気なの?」
「え、それは..」
「この一言結構重いけど?」
「…具体的に言って」
「本気じゃないって言われたら監禁する。本気だって言われたら甘え倒す」
「…犯罪者」
「冗談だよw」
「お前が言うとなんも冗談に聞こえない」
「で、どっちなの?」
再び真剣な顔をして、なつに問いかける。彼はまだベットでうずくまり中だ。
「いるまこそ本気なの?」
「質問に質問を返すな」
「いいから、答えて」
「本気。小さいころからずっと。」
内に秘めてた小さくて大きい本音。“幼馴染”という最強ポジションが崩れるのが怖くて、ずっと言えなかった。
「…俺も冗談であんなこと言わない」
「本気なんだな」
「うん。」
「じゃあ、なにしてもいいってこと?」
「そーじゃねーの?」
なつ本人からの承諾を得て、なつを抱き上げる。
「うわぁ、なにして、」
そのまま俺の膝の上に乗せた。なつの温かい体温が足を通して伝わってくる。
「うん。今日も朝からかわいい」
「おま、急に言い過ぎっ、」
「仕方ないじゃん。ずっと言いたかったんだもん。」
「ずっと思ってたってこと?」
「もちろん」
なつはその発言を聞いて勝ち誇ったような顔をする。いや、可愛すぎな?
ご機嫌が回復したのか、自分から抱き着きに来た。
「俺もいるまのこと、大好き」
「そーかよ、」
「うん。絶対離れないでね。」
「もちろん」
そのまま、なつの可愛い唇にキスをしようと思ったとき。
「お二人さーん。終わったかしら?そろそろ間に合わないと思うんだけど」
「「っ!!」」
「え、おばさん!」
「母さん!見てたの!」
俺の母親が扉からひょこっと顔を出してる。なつがやったらかわいいんだろうな…っと、話がそれた。
「えぇ、小さいころからいつ付き合うのか賭けをしてたぐらいですしね〜。」
「俺の勝ちだな。ママ」
「あらやだ、もう少し早めに付き合ってくれてもよかったのよー?パパに負けちゃったじゃない」
「息子の恋愛で遊ぶな!」
「ほら、ママ。若い子二人にしてやろう」
「そうね。ごはんが冷めないうちにくるのよー。あ、なつくんの親御さんにも報告しなきゃ」
両親があわただしく扉を閉める。隣のなつは顔を真っ赤にして固まってる。
「バレてたな」
「いるまの嘘つき。」
「え?」
「なんとかするって、」
「いや、なんとかするまでもなくバレてたわけで、、、」
「許さない。」
「…どうやったら許してくれますか?」
「抱っこして連れてけ」
「仰せのままに」
ベットから降りて、なつの体を抱え込む。
そのままお姫様だっこにしてあげた。
「..っ、重いなんて思わなよ」
「ははっ、ずいぶん傲慢なお姫様に捕まったみたいだな」
「なに、悪い?」
「うんん、最高」
「よろしい」
満足げに俺の首に手を回したなつが、鼻先をこすりつけてくる。
こいつは、自分が今どんなに甘い顔をしてるか分かってない。
廊下を歩きながら、俺はわざと足取りをゆっくりにした。
階段の手前、親の気配が完全に消えたところで、なつの耳元に顔を寄せる。
「……なぁ、なつ」
「ん?」
「お前が俺を『必要』だって言ったんだからな。……これから先、俺がどれだけ重くても、絶対文句言うなよ」
腕の中の体が、びくんと震える。
お姫様抱っこのまま、少しだけ力を込めてなつを自分に引き寄せた。
「……、もう。重いのは、……知ってる」
消えそうな声でなつが呟く。
その瞳には、恐怖じゃなく、俺を受け入れる覚悟が滲んでいて。
「よし。じゃあ、まずはその可愛い顔、リビングまで俺に独り占めさせろ」
なつが真っ赤になって俺の胸に顔を埋める。
俺の腕の中。誰にも触らせない、渡さない。
俺の人生に絶対必要な、俺だけの宝物。
そのまま、俺は誇らしげに一歩を踏み出した。
~end~
コメント
1件
ちょっと待って今めっちゃ叫んだ!!😭💕💕 朝からずっと好きって言い合ってる幼馴染カプ、尊すぎて涙出た…!! 「今日も朝からかわいい」とか「ずっと言いたかったんだもん」とか、いるまくんのサイレント確信犯感がヤバい…! なつくんの照れかわいさも悶えるし、お姫様だっこで階段降りるとか神イベすぎるでしょ…! 最後の「重いのは知ってる」も反則〜〜!!💞 2話でこの仕上がり、もう心臓もたんから次話もお願いします胡蝶蘭先生!!🌸✨