テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
4月4日、ある1人の男が逃げている、そこは山道だ。息を散々切らしておりそれでも何かから逃げている。
森「はぁっ、はぁっ…(何で僕がこんなことにっ…!)」
その男は森智也だった。体力に自信が無いのか足が遅く覚束無い様子だった。山道の向こうは行き止まりでそこには柵しかなかった。
森「!あ、た、たすけてっ…助けてっ…!」
森が振り返ると謎の人物は手に刃物を突きつけようとしていた。森は怖気付き柵に足を掛けると滑り落ち謎の人物を見つめたまま森の中へと落下していった。そして全身を強く打ち死亡した。
(3月14日午後13時)
高木塗装の3代目社長高木将は久しく会っていなかった6人の親友達と食事の約束をしていた。今日は正しくその日だった。場所は桜井幹太が店長を務める居酒屋「北の桜」だった。高木の妻、加奈と娘の花音に行ってきますと挨拶をし高木は去っていった。高木がエレベーターに乗るとそこには小山隆弘が立っていた。
小山「よぉキング!久しぶり」
高木「ターボー、久しぶり」
久しぶりの親友の再会に高木は笑みを浮かべた。小山もニコニコと再会を嬉しそうにしている。高木が居酒屋のドアを開けると既に5人が席に座って待っていた。
桜井「キング!ターボー!久しぶり」
武田「変わってないねぇ2人共」
中島「小学校以来だよね、久しぶり〜!」
羽立「元気そうだね」
森「お久しぶりです」
皆が口々に再会を喜んだ、酒も程々に嗜み会話も弾んだ。小山が持ったナイフの刃先が偶然武田に向かうと…
武田「おっ、おい、俺にナイフを向けんなよ」
と少し怯えたような声で小山に言った。小山は不思議そうに武田の方を見る。武田は続けて口を開いた。
武田「俺は先端恐怖症なんだよ」
武田が目を細めながらナイフを見た後すぐに目を逸らした。小山はごめんと謝りナイフを置いた。
桜井「あとは、そうだ高所恐怖症だったな貧ちゃん」
桜井は何故か気まずそうに武田を見るも、仕事に戻った。他愛もない話をしている内にすっかり日が暮れ夜になっていた。各々解散した後高木は桜井と武田を連れレトロスナック「イマクニ」に入った。
今國「いらっしゃーい!何だ高木か〜」
高木「何だとは何だ一応客だぞ」
軽口を叩き合い高木が席に座る、店内には平成に流行したおもちゃやゲーム機、懐かしさを感じる物ばかりが並べられていた。桜井や武田は懐かしそうに辺りを見渡す。
桜井「へぇ〜良いじゃん!」
今國「あざーっす!店主の今國です萌歌ちゃんご案内」
萌歌「こちらどうぞ〜」
高木達は平成の懐かしさをツマミに話し、歌い、酔いつぶれた。数十分後桜井は武田の肩を支えタクシーを捕まえに行った。
武田「じゃーねー!」
352
りぃ @🥀
桜井「飲み過ぎだよ」
高木「(笑)じゃあなー」
その日は楽しい時間を過ごし翌明日にはまたいつもの日常が流れ始めた。
(4月4日)
森が職員室で仕事をしていると教師から森の知人が会いたがっているとの話を聞き、職員室を後にした。校門には黒いフードを被った人物が立っていた。森は警戒しつつ話を聞いた。
森「あれ?どうしてあなたが鷹里小に…?」
???「今から3つの質問に答えろ」
森「え…?質問ですか?」
???「お前と1番仲の良かった友人を教えろ」
森「えーっと…ちょ、ちょんまげですけど」
???「お前の転校した先の場所を教えろ」
森「え…?何故僕が転校していたことを知って…」
???「答えろ」
森「……い、嫌です」
???「……」
黒いフードの人物は隠し持っていた刃物を森に向ける。森はそれを見た瞬間恐怖に震えた。
森「す、ストップ!ストップ!分かりました言いますっ…」
森は震える指先で携帯を手に取り、黒いフードの人物に自分の転校した先の場所を示した。黒いフードの人物は確認すると携帯を返した。
???「最後の質問だ、お前は小学校の頃何とあだ名を付けられていた?」
森「え?は、”博士”ですけど」
そこでばったりと森の意識は途絶えた。目が覚めると森は車内にいた。森はすぐさま逃げようと車のドアを開けた。しかし、黒いフードの人物に見つかってしまった。森は恐怖に怯えた表情で山道を走り逃げ回った。
森「はぁっ、はぁっ…(何で僕がこんなことにっ…!)」
必死に足を動かしながら懸命に森は走り続けた。が、目の前には山道の柵しか無かった。
森「!あ、た、たすけてっ…助けてっ…!」
森は柵に両手を起き、無意識に足を引っ掛けていた。もう逃げられないと思った矢先、足を滑らせ森の中へ転落していった。死亡時刻は4月4日の午後16時だった。
(4月5日)
森が転落死した後、高木の前に警察が着た。
金田「あの、森智也さんのご友人の高木さんでしょうか?」
高木「はい、そうですけど…」
金田「警視庁の金田です」
吉岡「同じく吉岡です」
高木「あの、森が何か…?」
金田「昨日の午後16時に亡くなりました」
高木「え…?」
高木は3月14日には既に森がいたことを思い出す。彼は何故殺されたのだろうか。何か心当たりは無いかと高木は考えを巡らせるがこれと言った思い当たる節は無い。
高木「あの…事件とかですか?」
金田「いえ、凶器は見つかっておりませんので事故と考えております」
高木「そうですか…」
高木は暫く呆然としたまま黙っていた、何故犯人は森を狙ったのか?高木は考えを巡らせるも理解には乏しい。ただ1つだけ、思い当たる出来事があった。それは…
高木『なーかにいるのはどーの子だ!』
6人『なーかにいるのはどーの子だ!』
猿橋『やめて!やめてください!』
猿橋園子、どの子というあだ名をつけいじめていた6人。それを見ていたのが森だった。その森が1番最初の犠牲者になるとは思わなかった。高木がぼんやりと抱えていると猿橋が出てきた。
猿橋「高木さんこんにちは、お話を伺いにきました」
高木「…どの子」
2人の目線が交わり、外される。この2人はいじめっ子といじめられっ子という関係性だ。猿橋は週刊アポロの記者でありSNSでエレベーターに映った顔写真が美人すぎるとのことから「美人すぎる記者」と話題になっていた。
猿橋「森さんの件についてお話を聞かせていただきたいのですがよろしいでしょうか?」
高木「あぁ…」
高木と猿橋の話が長くなった後、2人は別れた。昼、猿橋は東雲と一緒に森の顔写真を眺めていた。
東雲「で?この森先生って人は何で落ちちゃったわけ?園子は本当に事故だと思ってんの?」
猿橋「このクラスメイトの中に森さんを恨んでいる人がいるんじゃないかと思ってる、それか高木さんを恨んでるんじゃないかって」
東雲「でもまだ殺人だって決まったわけじゃないんでしょ? 」
猿橋「そうだけど…」
ふと、猿橋は幼少期、男の子に謝られたことを思い出す。小柄で華奢な男の子だった。いじめについてを謝られた気がするがどう返したかは覚えていない。
猿橋「…あの子は今どうしてるんだろう」
東雲「?あの子って?」
何でもないと返し、仕事に戻る。この1つの事故が後に大きな事件に勃発するとは思わない高木と猿橋。2人が協力して事件を解決するのは1つの事故が解決した後である。
コメント
1件
おお、第2話読んだよ!いきなり森が転落死して衝撃だったわ…。でも3月14日の再会シーンでみんな楽しそうだったから、その後の展開が余計に切ない。あだ名「博士」とか「どの子」って呼ばれてた猿橋さんとの過去が気になるし、高木と猿橋が協力して事件を追うっぽい流れもワクワクする!続きが待ちきれない🔥