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あれが最後の言葉だった。
君はあの言葉を最後に消えてしまったんだ。
「ねぇねぇ!瑠奈また今度カラオケ行かない?」
今学校中に響き渡りそうなくらい大きな声で私に話しかけてきたのは森田優香、小学校の頃からの親友だ。
「いいけど、今日じゃ駄目なの?」
今度という言葉が引っかかった私はそう答えた
「今日はちょっと予定あるんだ…」
少し悲しそうに優香は答えた。
「まぁいいや、今日も一緒に帰るの?」
悲しそうな優香を少しでも元気づけようと話しかけた。
「うん!一緒に帰ろ!!」
そしてそのまま下駄箱まで歩いた何気ない話をしながら
「あれ?今日の優香ヘアピンいつもと違くない?」
「え?今気づいたの?遅いよぉ〜!」
「ごめんって、でもなんでいつもと違うん?」
「うーんなんでだろ、気分かな?でもかわいいっしょ?」
「まぁかわいいけど」
優香は花が好きだったのでいつも花のヘアピンをつけていた。アングレカムという花らしい、正直花は詳しくないから分からないが可愛いお花だとは思った。
「優香が桜のヘアピンつけるなんて珍しいよね。」
「そうかな?」
「だっていつもあんれいかむ?みたい名前の花つけてるじゃん」
「アングレカム!もう、いつになったら覚えるの?」
こんな話をしているうちに家の方向が分かれる場所まで来てしまった。
「もう着いちゃったかぁ…」
「じゃあまたね優香」
「うん!瑠奈ばいばーい!」
優香は元気に手を振りながら走って行った。
「本当に元気ね」
無意識に呟いた。
そうこの会話を最後に彼女は、優香は消えた。いや実際には消えたではない
__死んだんだ