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〝 エ ピ ロ ー グ 〟
春の匂いが漂う、少し肌寒い朝。
角名倫太郎は、いつものように無表情で学校へ向かっていた。
彼は感情を表に出すのが苦手だった。
バレー部では冷静沈着、時に皮肉屋。
けれど、誰よりも仲間を見ていて、誰よりも繊細だった。
そんな彼が、図書館で一人の少女と出会ったのは、偶然だった。
時刻は――10 : 01。
〝 本編 〟
「ごめん、これ取ってもいい?」
彼の肩越しに、優しい声がした。
振り返ると、そこに美少女ががいた。
柔らかな髪、少し緊張した笑顔。
彼女が指差したのは、バレーの本だった。
「バレー、好きなの?」
「うん。見るのが好き。その制服、稲荷崎の人だよね?」と言いながら彼女は笑顔を向けてくれた。
その瞬間、角名の胸の奥で何かが動いた。
彼女は、自分に笑顔を見せてくれた 。
その笑顔だけで世界が少しだけ色づいた気がした。
一言で言うと一目惚れだったのかもしれない。
彼女の名前は〝内海 優季(うちみ ゆき)〟と知った。
それから、彼らは毎週土曜の午前10時に図書館で会うようになった。
けれど、角名はいつも1分遅れてくる。
10 : 01
――それは、彼が「彼女に会うための時間」として刻んだ、特別な数字だった。
「ごめん、遅れた。」
「なんでいつも1分遅れてくるの?」
そう優季が尋ねると、 角名は少し照れたように言った。
「ごめん、キモイかもだけど、君が待ってるって、確信できる時間だから」
優季は、角名の不器用な優しさに惹かれていった。
彼の言葉は少ないけれど、目が語る。
彼の手は冷たいけれど、心は温かい。
ある日、角名は試合で大きなミスをした。
彼は自分を責め、誰とも話さなくなった。
そんな彼を、優季は図書館で待ち続けた。
時計は、10 : 01を過ぎても、彼は来なかった。
それでも、彼女は信じていた。
「角名くんは、逃げる人じゃない。きっと、戻ってくる」
そして、3週間後。
図書館の扉が開き、角名が現れた。
時刻は――10 : 00 ぴったり。
「遅れてないじゃん」
「今日は、待たせないって決めたから。 君に謝りたかったから。ちゃんと、時間通りに来た。」
彼は、優季の前に座り、静かに言った。
「俺、優季に会ってから、バレーがもっと好きになった。勝ちたいって思えるようになった。君がいるから、俺は変われた。」
少し躊躇いながら「ありがとう。」と角名は口からこぼした。
優季は、涙をこぼしながら笑った。
「じゃあ、これからも変わっていこう。私も、君と一緒に」
角名は、彼女の手をそっと握った。
その手は、出会った日よりも少し温かかった。
そして、彼のスマホのロック画面には、
10 : 01が刻まれた。
それは、彼が1歩踏み出した勇気と愛の誓いだった。
どうでしたか ~ ?
いや、なんか、角名の口調が分からな過ぎて!!!
変になっていたら、すみません🙇♀️
名前と写真だけ、どぞ!⤵
内海 優季 (うちみ ゆき)
船橋高等学校
高校2年生
誕生日 9 月 23 日
趣味 バレー観戦
苦手 運動
角名は原作通りです!
ばいち ~ !