カスの司書補小説。BLです!!!BLです!!!!読みづらいかも
本を読んでいるアイツをぼーっと眺める。あぁ、何回見てもコイツは気色が悪い。こいつは一生焦った顔を晒しとけばいいのにな、なんて…あ、目が合った。
「……こっち見んな、死んでくれるか?」
「見てないんだけど、かわいそ~」
本を閉じて、ニコニコしながら近づいてくるソレは確かに加害者の顔だった。もしくは…昔、俺を見てたコイツの顔そのもの。相変わらず顔だけは良いんだから。こういうのが焦ってる所、何時間でも見れるな…とつくづく思う。コイツの余裕を崩してやりたい、と思っていたのは俺だけじゃないはずだ。いや、そのはず。
「うざ、特殊性癖のカスに可哀想とか言われたくないわ…」
加虐趣味の類が特殊性癖だと言いたいわけじゃない。ただ、コイツを貶したいから出た言葉だ。この階層、クソみたいなヤツが多くて死にたくなってくるな…あぁ、俺も含めて。
やたらと認められたがってる異常なくらい潔癖な奴に、気が狂って意中の人間を料理にして食ったのも居れば、コイツみたいな…人が苦しんでるのを遠くから眺めて微笑んでいる奴、コイツらがおかしくないって言う奴が居るなら、ソイツのことは俺が殴り飛ばしても良いレベルで、全員クソだ。何回も言うが、コイツらと一緒の階に居る俺も同じようなものだ。だってそうだろ。俺だってコイツがパニックになって慌てている所を見るのが好きだ、パニックになってるせいで俺に縋りついてくるのも、好きだ。…まぁ、コイツにはそのくらいしか良いところがないんだが。
「そうかい…君も大概だけどね?」
「うるっさ、死ねよ」
「……アルベルトは本当に俺の事好きですよねぇ」
「気色悪いこと言ってんじゃねぇぞほんと殺す」
咄嗟に暴言を吐いたが、確かに嫌いじゃない。嫌いじゃないというか、まぁ、好きではある。ユリほどじゃねーんだけど、まぁ、そこそこに。ユリのコイツへの執着は異常だ。コイツでさえちょっと微妙な顔をして「まぁ、彼はね…」などと、小声で言っていた。アイツは本当におかしいからな…まぁ、アイツについてはいいや。
「違わないでしょ?」
「うん」
「ほら見たことか」
コイツは笑いながら本を開いた。隣で読むのはやめてほしい。この綺麗な顔を殴ってやろうかと、何度考えたことか。
やろうとするたびに、コイツの向こう側に立っていたユリがこちらに圧をかけてきて、結局一度も実行できたことは無い。今でさえ、キャロルが、それはちょっと…みたいな顔を見て見つめてくるんだ。お前は人を食ってるのにな、昨日も今日も、ずっと本人に怯えられてるの、気が付いてないのか?ティムは可哀想だな。
…あーあ、いつになったらコイツの事を殴れるんだろうか。ま、どうせ無理か、コイツが焦ってる顔が好きなだけで、別にそういうのは見たくないし…なんか、やったらやったでコイツと一緒になりそうな気がして気持ち悪いから。
そろそろカンナが帰ってくる頃だろう、ちょっと片付けよう。
あぁ、そうだ。
………いつか、片付けが十分じゃなかったから大変なことになった話でもしようか。
なんてね、話せる内容じゃないから…。
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