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連合の男たちは有無を言わせず余とパパを誰かのバイクに乗せてどこかへ連れ去った。連れて行かれた場所はおそらく川崎の広大な工事現場。ただ、理由は分からないけど工事が中断されてからずいぶん時間が経っているのは間違いない。どうやら以前横浜デビルが川崎ゾンビと戦って敗北した場所らしい。
バイクから降ろされて、余とパパは五百人の敵に囲まれている。さっきの三人の男たちがまた目の前に現れた。
「ここは横浜デビルがぶざまに負けた場所。おまえの人生が終わる場所にふさわしいと思わないか。人生が終わると言っても命だけは勘弁してやろう。でも命以外のおまえのすべてを奪い尽くしてやるぜ」
「ぬるいな」
「は?」
「格上の相手に命は取りませんなんて言うもんじゃない。殺される心配がないということで、こっちの戦い方の選択肢が増えるわけだからな」
三人だけでなく取り囲む男たちがゲラゲラ笑い出した。
「格上の相手に命は取りませんなんて言うもんじゃない、だってよ! 生まれてからそれ以上笑えるギャグは聞いたことねえや!」
「音露、あいつらは本気で君にひどいことをするつもりだ。挑発しない方がいい」
「お父さん、もう手遅れですよ」
「親の目の前で女を犯すのは初めてだ」
「ゾクゾクするぜ!」
にじり寄る男たちのたちの前にパパが立ちはだかったけど、お腹を一発殴られただけで地面にうずくまった。
「音露……」
男たちの罪がまた増えた。おまえたちは余を殺さないそうだが、余はおまえたちを殺すつもりだ!