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小さな部屋の小さな窓。遠くに見えるのはどこかの国のどこかの景色。あるときには桃色の優しい花びらが。また別のあるときにはまぶたを貫通する光の束が。あるときは、真紅に染まった葉が踊るように落ちてきて、別の時には白い光が落ちてきたり
真っ暗な窓の奥には宝石にように光る星屑が大きな光となって落ちていく。朝と違って暗いからよく見やすくなって。まるで、火花のようで、まだこっちには落ちていない。ウサギ座がきらきら光って眩しい。
窓一色が真っ赤になってまぶたをつぶっているのかわからないほど眩しくて。みんなの声が窓を超えて耳に入る。光が落ちてきて、影が消えてみんな消えて。真っ黒な体だけが残って後は全部全部私の前から消え去っていて。
心が落ち着くほど暖かい声がして、まるで変ってしまったこの場所は今は緑に包まれていて。真っ青になった空は、太陽の光が優しき触れる。一つの花が揺れている。ここがもう変わらないように願っている。