ニキしろ 君の命の生命線…
〈設定〉
しろせんせー 心臓病患者
ニキ しろせんせーの主治医
2人は付き合っている
──────────────
「……死に……た…く………なぃ…ょ…笑」
しろせんせー視点
ピヨピヨ……
nk「こら!起きないとダメでしょー? 」
sr「眠…」
nk「んふっ♡…おはよう」
sr「…おはようさん 」
起きたら目の前に白衣を着た俺の彼氏がいる
普通の状況ではない
俺は“心臓病患者”だ
nk「ふふっ♡ボビー体調はどう?」
sr「そこそこ…ってとこやなw」
nk「元気そうなら何よりだ!血圧測るね〜」
この病院に入院してから早6ヶ月
時折体調が悪くなることがあるが
それ以外は大丈夫だった
かと言って最近は体調が優れない
sr「…ニキに起こされる毎日が続けばなぁ」
nk「なにそれw」
nk「まぁ治ったらまた一緒に住も」
nk「そしたらまた起こしてあげるから♡」
こんな会話はいつまで続けられるのだろうか
ここ最近息切れや動悸、心臓が痛くなることが多くなってきている
ニキもカルテをみて
不安そうにしてる時が多くなった
もうそろそろ…俺は…死ぬんかな……
sr「ニキ?」
nk「なぁに?」
sr「俺…ニキのことが好きやで」
sr「これからもずっと…な!」
nk「俺も好きだよ」
nk「いつか…治してあげるから…」
そう言いながら頭を撫でてきてくれる
少し…泣きそうな顔をしながら
悲しそうな顔をして苦しい笑顔を見せる
もし俺がこの先短いようなら…
もっと沢山の大好きって気持ちと
感謝を伝えなくてはならない
行動で示せないのが…
“何よりも辛い”
もし…願いが叶うなら
俺は
健康な体でニキに負担をかけずに
この間までのニキと同棲してた
あの頃のようになりたい
毎日同じようなことを考えている…
ニキは他の患者の手術をすることも多いから
会えることは少ない…
けど人の命を沢山救ってるニキなら
俺の病気も治せちゃうんじゃないかって…
俺は思う
sr「ニキ… 」
チュッ…
sr「今日も1日頑張ってね!」
nk「ボビ〜!!かわいすぎだよ! 」
nk「頑張ってくるね!!」
ニキ視点
nk「ボビーの病気はッ…」
nk「一生治らないというのですか、?」
mb「だからニキさん…」
mb「何度言ったらわかるんですか」
mb「医者の癖してこれを理解できないのは
ダメじゃないですか」
nk「ですがっ、」
mb「はぁ…そろそろ本人に伝えてください」
nk「ぃ…で……」
mb「なんて言いました?」
nk「嫌ですッ!…」
nk「まだッ…まだ可能性はあるじゃないですかっ」
mb「ニキさん程の優秀な医者にも
分かるでしょう」
mb「あの手術は“絶対成功しない”ってことが…」
nk「まだ決まったわけじゃないです…」
もし俺が助けられなかったら…
ボビーは…ッ
俺がやらなきゃ
あの“成功率3%”と言われている手術を
何があろうと絶対に…
nk「私はやります」
nk 「少しでも可能性があるなら…」
nk「少しでも助けられるかもしれないなら」
mb「……うぅん」
mb「いいでしょう」
nk「そこら辺はニキさんに任せます」
nk「はい、全責任を背負います」
俺が失敗しなければいいんだ…
どんなに無理難題であろうとも
ボビーとこの先ずっと一緒にいたいからっ
失敗したら確実にその後がない…
ボビーは俺が助けなきゃ
他の人を助けられるならボビーもッ…
しろせんせー視点
sr「ゲホッゲホッ…」
sr「はぁっ…はぁっ……」
咳も多くなってきたし…
動悸が酷い、少し動いただけで息切れも…
俺は…まだ大丈夫なんだ
ニキがきっと…!
sr「ヒュゥーッ…ヒュゥーッ……」
なんだ、?
息がッ…苦じぃ
sr「あ゙ぁ…」
胸も痛い激痛だ…
鎮痛剤でも貰わないと……
ナースコールッ…
頭が回ら…ない……
あぁ…ニキに会いたい…
nk「…ビー……」
なんか声が聞こえる…?
sr「カヒュッ……ヒューッ…」
苦しい…誰か助け…
nk「ボビー!!」
ニキの…声?
sr「ニ…キ……?」
nk「ボビーっ…」
nk「手術して、いいよね?」
nk「…ボビー……いや…裕太?」
nk「人生で1番愛してるよ…」
sr「……俺ッ…死ぬ…の?……笑」
sr「ヒューッ…いッ…やだ……」
ニキと一緒に居られんくなる?
死にたくない…
ニキと一生一緒に…
でも…ニキが助けてくれるかも…
あ、言わなきゃ
sr「俺も…ヒューッ……愛しとるッ…よ…」
少し笑うので限界だ
これ以上のことは出来ない
頭も回らない…
ニキ…愛してるで……
俺を助けてな?…
ニキ視点
((「急激に病状悪化の患者一名!」
((「緊急手術!」
((「呼吸困難の様子!人工呼吸器を!」
俺が…やらなきゃ…
ボビーと家に帰んなきゃ…
大好きなボビーの為に
俺が…“やらないと”
手術中
nk「クソッ…なんでこんなことに…」
mb「ニキさん…これでは……」
nk「対処のしようがないと言いたいのか、?」
nk「まだある…ある筈なんだ…」
ピッ……ピッ……ピッ……
mb「拍動…弱くなっています」
nk「そんなこと…わかってるッ… 」
nk「……なんでッ…ぼびぃ…」
nk「まだだ… 」
ピッ……ピッ……ピッ……ピーー
mb「心停止です」
nk「クソっ…クソっ……」
nk「ボビーッ!」
ここを縫えば…
手術自体は終わるんだッ…
まだ決まったわけじゃ…
ピーーー……
ピッ………ピッ………ピッ……ピッ……
mb「拍動…再開ッ…」
nk「まだ安心できないッ…」
nk「輸血をもっとしないとッ」
その後のことはあまり覚えてない
涙で視界がぐちゃぐちゃだった
“ボビーが生きている”
それ以外何も考えられなかった
俺の人生において
最も大切なことは
ボビーが近くにいることなんだなって
実感しちゃった…笑
しろせんせー視点
nk「…ビー?」
nk「ボビー?」
sr「…ん……」
sr「まだ…眠い……」
nk「ボビーッ!!!」
nk「ッうあぁあっ…ボビーッ!」
俺はニキに抱きつかれた
すごく泣いてるな…
えっ、?…
ニキは…ニキはッ……
“俺を救ってくれた”
手術の成功確率が低い
難関な手術だった
でもこうして俺は生きている
やってくれたのだ…
俺のために
本来成功確率が低い手術はしないものだ
そういう場合は手術をせずに
余生を楽しんで
生きてもらうという ことになる
それでもニキは手術をしてくれた
そして成功した…
また言わなきゃな…w
sr「ニキ…愛してるで 」
sr「俺を救ってくれてありがとう…」
sr「ッ…ふっ……うわぁああん…」
sr「ニキッ…ありがとうッ……うぅううッ」
sr「俺ッ…死ぬかと思ってた…」
sr「ごめん…大好きッ……」
nk「グスッ………ボビー、?」
sr「…グスッ…なんや?w」
nk「おはよう!」
sr「おう!…おはようさん!」
君の命の生命線… [完]
コメント
4件
神作品感謝ぁ~(泣)マジ涙腺崩壊してしまった..............
ノベルも行けるとか神ですか? 号泣案件…(泣) 最高でしたぁ… ニキしろ本当にてぇてぇ❤