“ワンチャンダイブ”
この言葉を聞いて皆さんはどのようなことを思い浮かべますか?
僕に向けられて言われたこの言葉の意味は屋上からの飛び降り。
自殺を進める言葉だ。
普通の人なら真には受けないだろう。
“普通の人なら”
僕は普通の人じゃない。だから今、屋上にいる。
“無個性”
それは今の現代社会においては無能に過ぎない。
普通の人なら何かしらの個性を持っている。
僕は無個性。木偶の坊のデク。
毎日毎日虐められてるいじめられっ子。
虐めはだんだんエスカレートエスカレート。
切り傷、打撲、火傷、骨折……
幼馴染みのニヤリと笑う顔は僕から見たら悪魔みたいだ。でも時々複雑な表情になる。
足元を見ればヴィランがうじゃうじゃといると思われる路地裏が迷路みたいに広がる。
右足を上げる。
はは。涙なんか出ないや。
僕はもう絶望しきってる。
サヨナ─────
「出久!!」
誰だろう
銀っぽい髪に
整った顔
少しチャラそうなその見た目
そして最も特徴的な矢印の髪
────「ハーちゃん?」
思い出した。二人目の幼馴染みの玄野針。
僕はハーちゃんと呼んでいる。
「出久!会えて良かった……!」
泣いてる。
泣かないで。
僕のせいで泣かないで。
無個性の僕を同情で泣かないで。
責任感で泣かないで。
その涙はいらないから。
「同情や責任感じゃない!!」
は?じゃあなんなんだ。
「死んだら僕が悲しいから!好きだから!」
え、……
予想の斜め上だ……
いや、予想なんかしてないけど
でもこんな僕を好きになるはず無いよね。
危うく流される所だっ───
「出久が必要なんだ!」
「出久が思う以上に僕にとっては大切な人なんだ!必要なんだ!」
必要
必要……
必要か……
ポロポロと頬を流れる
僕は誰かに必要とされたかったんだな……
「じゃあまだ死なないよ……ハーちゃんが僕のことを要らないと思うまで」
「じゃあ一生死ねないね」
「そうだったら嬉しいな」
「死にたいと思っても死なせないからね」
「僕を必要としてくれて有難う。これからも宜しくお願いします!」
「これからよろしくね。出久。」
オワリ
(解説いるかな?
分かったらちょっと怖いかな?考えてみてね。
分かった人や分からない人はコメントに書いて欲しい。
分からない人が居たら解説言うよ。)
コメント
6件
さ、最高だったけど意味がわかるとちょっと怖いって言うから考えて見たけどわかんないよぉ