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地雷注意
セリフ捏造
水、黄の過去捏造
団長がただただかわいそうなだけです
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…昔から輝くものが好きだった
それが人であれ物であれ、俺が追い求めるには十分だった
幼黄「わ…!」
「すごい…!魔法みたい!!」
手品師「でしょう?なんたって私は本物の魔法使いだからね」
幼黄「本物…!
じゃあ、おれも魔法使いになれるかな!」
手品師「きっとなれるよ!」
「きっとなれる」
今思えば手品師の気遣いだったんだろう、
でも俺はその言葉を真に受け、俺もあの人と同じように、
夢を、光を与えてくれる存在になれると信じていた
少年黄「夢を…!!」
青年黄「夢を…!」
大人黄「夢…」
「そんなに見てちゃ、いけないかな」
次第に開いていく現実と理想の隙間。
どす黒く曇った目を向けられ、浴びせられる罵詈雑言。
もっと輝いていたはずの日々。
「こんなはずじゃなかったんだけどな」
口の中で何度も唱えた言葉をまた反芻する。
(惨めだ。)
誰にもなれず、誰の記憶に残るでもなく、
ただただ命を削るだなんて。
…こんな有り様になっても夢はまだ潰えず、
きらきらと心の闇の中に光っている。
皮肉な話だ。全てを見失い、辺り一面を闇にしたのは夢のせいだというのに。
親 / 街の人々 / 友達「諦めた方がいい」
(…諦められるわけがない。)
(夢のせいにしたって、俺が変わらなきゃいけないことは変わりないんだ…)
(どうしたら…!!)
「そこのお方、大丈夫ですか?」
黄「え、」
行商人「ああ、いえ、随分と思い詰めた顔をなされていたので…」
黄「顔に出ていましたか…はは、申し訳ない」
行商人「いえ、謝らせるつもりではなかったのですが… あ 」
「丁度いい、私の商品を少し貰ってくれませんか?、タダで差し上げますので」
黄「え、いいですよ」
行商人「そう言わずに!謝らせてしまったお詫びに何か一個差し上げますよ!!
それにこれらは私が古今東西旅をして集めた珍しい商品たちですし、荷物が多くて困っていましたし、一石三鳥ですよ!!」
「それに必要なかったら売って貰っても構いませんし、どうするかはあなた次第ですよ」
黄「…じゃあ貰います」
行商人「じゃあ、こちらの中からご自由に!!」
そう言って開かれたカバンの中には、
黒いハートの印の小瓶に入った何らかの液体、気品のある水色の傘、ペストマスク…
なぜこんなものを商品として扱っているかはわからないが、確実に価値があるものだとはわかった。
それらは今俺が取るべきじゃないと感じながら見渡すと、一際目を引く物があった。
行商人「…それがいいんですね?」
口に出さずとも分かる、といいたげな顔をしながら丁寧にそれを取り出す。
それは3つのステッキとシルクハット。
“持ち手の確かな重み”
“先端のきらめく宝石”
…ステッキの情報だけが確かに刷り込まれていく。
行商人「少し複雑な物なので、説明いたしますね。説明書もお付けいたしますので」
“高級な生地”
…つらつらと並べられる説明に、
俺は正直バカらしいと感じた。
でも、彼の並べる言葉は妙に嘘だと言い切れなくて
行商人「それでは、ありがとうございました!」
“夢を叶える力”
去っていく彼の鼻歌も、人々の喧噪も、
ステッキの前にずるずると抜けていった。
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忙しいのでなかなか貯まらなさそうなくらいにしといてます