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#初投稿
あや
30
もし桃が頭痛を隠していたら
5,6サポート
桃体調不良注意
5000⬆️
次回予告最後にあります👊👊
最後までお楽しみ下さい🙇♀️
パクリ、AI ✕
青
収録が終わったのは、予定より少し遅い時間だった。
「お疲れさまでしたー」
スタッフさんに挨拶をして、桃はいつも通り笑う。
桃「じゃ、俺先戻ってるね」
赫「おー、お疲れ」
水「またあとでねー」
桃「うん、またあとで」
スタジオを出て、廊下を歩く。
一人になった瞬間、桃は小さく息を吐いた。
――痛い。
さっきからずっと、左側のこめかみが脈打つように痛んでいる。
収録中はまだよかった。
カメラに向かっている間は集中していられたし、みんなと話している間も、なるべくいつも通りにしていた。
でも、終わった途端に気になって仕方がない。
桃「……最悪」
小さく呟いて、こめかみを押さえる。
今日は言わない。
そう決めていた。
別に、メンバーが嫌なわけじゃない。
むしろ逆だ。
偏頭痛があることは、みんな知っている。
今まで何度も心配してもらった。
「大丈夫?」
「休む?」
「薬ある?」
「帰れる?」
そうやって気にかけてもらう度、ありがたいと思う。
だけど。
桃「……また気遣わせるの、嫌だな」
今日はみんなも疲れている。
自分だけ休んで、みんなに心配されて。
そんなの、もういい。
だから今日は、普通にしている。
それだけ。
控室に戻ると、まだメンバーが何人か残っていた。
青「桃、おかえり」
桃「ただいまー」
青「収録どうやった?」
桃「普通普通。最後ちょっと噛んだけど」
赫「エンディング真ん前でね」
桃「言わないでよ」
笑いが起きる。
桃も笑う。
いつも通り。
痛みは、少しずつ強くなっていた。
それでも桃は椅子に座って、スマホを眺める。
画面が少し眩しい。
一度、明るさを最低まで落とす。
水「桃ちゃん、今日帰りどうする?」
桃「んー、まだ決めてない」
白「じゃあみんなで飯行く?」
桃「……あー」
一瞬だけ言葉に詰まった。
行きたい。
本当は行きたい。
でも今の状態で、明るい店内でみんなと話すのは少し厳しい。
それでも。
桃「行く行く」
白「ほんま?」
桃「うん。お腹空いたし」
青がちらっと桃を見る。
けれど、何も言わない。
そのまま時間が過ぎていく。
桃は笑った。
話した。
みんなのくだらない話にもちゃんと反応した。
途中、痛みが強くなって目を伏せることが何度かあった。
でも、そのたびに
「眠いだけ」
そう自分に言い聞かせる。
結局、予定が少し押してしまって、食事はまた今度になった。
桃「じゃ、今日は解散かな」
水「お疲れー!」
白「また明日な」
赫「お疲れー」
一人、また一人と部屋を出ていく。
最後まで残っていた青も、荷物を持ち上げる。
青「じゃあ桃、また明日」
桃「うん。また明日」
青「気ぃつけて帰りや」
桃「青もね」
青がドアを開ける。
桃は笑ったまま手を振る。
青「……」
一度、廊下に出る。
ドアが閉まる。
静かになる。
桃「……っ」
途端に、肩の力が抜けた。
椅子に座ったまま、目を閉じる。
ズキ、ズキ、と一定のリズムで痛む。
桃「……もうちょっとだけ」
誰もいない部屋で呟く。
少し休んでから帰ろう。
そう思った。
そのとき。
ガチャ。
ドアが開いた。
桃「……!」
反射的に顔を上げる。
青「……やっぱり」
桃「……え?」
青が立っていた。
桃「どうしたの?」
できるだけ普通に聞く。
青「忘れ物」
そう言って、机の上に置いていたイヤホンを取りに行く。
桃「そっか」
青「うん」
イヤホンを手に取る。
それだけ。
なのに青は帰らない。
桃「……?」
青「桃」
桃「ん?」
青「さっきからずっと、左目押さえてるけど」
桃の動きが止まった。
桃「……気のせいじゃない?」
青「そう?」
桃「うん」
笑う。
青は少しだけ黙った。
桃「本当に何でもないよ」
青「……そっか」
青はそれ以上言わなかった。
だから桃も、少し安心した。
――これで終わった。
そう思った。
青「じゃあ、帰ろ」
桃「うん」
立ち上がる。
その瞬間。
ズキッ。
桃「……っ」
ほんの一瞬、顔が歪む。
青「……桃」
桃「大丈夫」
即答だった。
青「まだ何も聞いてへんけど」
桃「……」
しまった。
桃「……ほんとに、大丈夫だから」
青「うん」
青はそれ以上追及しない。
ただ、桃の少し後ろを歩く。
廊下に出る。
照明が目に入る。
桃は反射的に目を細めた。
それを青は見ていた。
エレベーターを待つ。
桃は壁にもたれながらスマホを見るふりをする。
画面は見ていない。
ただ、下を向いているだけ。
青「桃」
桃「ん?」
青「今日、帰ったら何するん?」
桃「……寝る」
青「そっか」
桃「うん」
エレベーターが来る。
二人で乗り込む。
桃は壁側を向いた。
鏡に映る自分の顔が、少し青白く見えた。
見られたくない。
そう思って、さらに顔を伏せる。
青「……なあ」
桃「ん?」
青「俺、別に怒ってへんで」
桃「……何が?」
青「言いたくないなら言わんでもええよ」
桃は黙った。
青「でも」
少し間を置いて。
青「今日の桃、ずっと無理して普通にしてたやろ」
桃「……」
青「俺、何回も見てたから」
桃「……そんなこと」
青「あるよ」
エレベーターの扉が開く。
青は先に降りる。
桃も後ろをついていく。
青「朝からちょっと静かやったし」
桃「普通だったでしょ」
青「普通にしてた」
桃「……」
青「でも、普通やったわけちゃうやろ」
その言葉に、桃の足が止まった。
青も立ち止まる。
振り返る。
桃「……」
何も言えない。
青「頭、痛い?」
桃はしばらく黙っていた。
そして、ほんの少しだけ頷く。
桃「……朝から」
青「そっか」
桃「でも、言わなくていいかなって」
青「うん」
桃「みんな疲れてるし」
青「うん」
桃「最近ずっと気使わせてるし……」
声が小さくなる。
桃「だから、今日は普通にしてようって思って」
青は何も否定しなかった。
ただ、桃の隣に立つ。
青「そっか」
桃「……ごめん」
青「なんで謝るん」
桃「だって……」
青「頭痛いこと?」
桃「……うん」
青「それは桃が悪いん?」
桃は答えられない。
青「俺らに言わんかったことも、別に怒ってへんよ」
桃「……ほんと?」
青「ほんま」
少し笑う。
青「ただ、最後まで隠し通そうとしたんは、ちょっとびびったけど」
桃「……だって」
青「うん」
桃「……心配されたくなかった」
青「……」
桃「心配されるの、嫌なわけじゃないよ」
桃は俯いた。
桃「嬉しいんだけど……申し訳なくなる」
青「……うん」
桃「だから、大丈夫って言いたかった」
青「そっか」
また同じ言葉。
でも、それだけで少しだけ楽になった。
青「じゃあ今日は、俺だけ知っとく」
桃「……え?」
青「みんなには言わんでええよ」
桃「いいの?」
青「桃が言いたくなったら言えばええ」
桃「……」
青「その代わり」
青が少しだけ桃を見る。
青「一人で我慢大会すんのは禁止な」
桃「……何それ」
思わず笑ってしまう。
青「笑ったやん」
桃「だって……」
青「ほら、ちょっとマシやろ」
桃「……うん」
青「帰ろか」
桃「うん」
二人で歩き出す。
今度は、桃は何も隠さなかった。
痛む左側をそっと押さえながら。
青は何も言わず、桃の歩く速さに合わせてくれていた。
それだけで
今日は十分だった。
黒
ライブが終わって、ホテルに戻ってきた。
部屋の中には、まだライブの余韻が残っている。
青「いやー、今日めっちゃ楽しかったな!」
白「最後のとこ、ほんま良かったよな」
赫「桃、あそこちょっと歌詞危なかったけどね」
桃「え、うそ!? マジ?」
笑い声が重なる。
桃も笑っていた。
いつも通りに。
ライブ終わりで疲れているはずなのに、みんなまだ元気だった。
そんな中で、桃はソファに座ったまま、そっとこめかみに触れる。
ライブ中から、少し痛かった。
最初は気にするほどでもなかった。
けれど、ホテルに戻って照明の微妙に明るい部屋に入った瞬間、痛みが一段強くなった。
桃「……」
目を伏せる。
大丈夫。
まだ大丈夫。
みんなも疲れてる。
今日くらいは、何も言わずにいたい。
「頭痛い」なんて言ったら、きっとみんな心配する。
照明を暗くしようかとか、静かにしようかとか。
せっかくライブが終わったのに。
そんなことを考えているうちに、痛みは少しずつ強くなっていった。
桃「……ちょっと飲み物買ってくる」
黒「ん?」
桃「喉乾いた」
立ち上がる。
なるべく自然に。
バッグを手に取って、スマホを――
桃「……」
部屋のテーブルに置いたままだった。
取りに戻るのも面倒で、そのまま財布だけポケットに入れる。
ドアに向かう。
黒「桃?」
桃「ん?」
黒「スマホは?」
桃「……あー、忘れた」
黒「持ってくれば?」
桃「すぐそこやし大丈夫」
そう言って、部屋を出た。
ドアが閉まる。
桃「……っ」
廊下に出た瞬間、壁に手をつく。
痛い。
思っていたより、ずっと。
桃「……薬、あったっけ」
バッグを開ける。
いつも入れているはずのものを探す。
けれど、見つからない。
桃「……ない」
小さく呟く。
どうしよう。
コンビニで買えばいい。
そう思って歩き出したところで――
黒「桃」
桃「……!」
後ろから声がした。
振り返る。
黒「一人で行くん?」
桃「え、あ……ぅん」
黒「待って」
黒が部屋から出てくる。
桃「え、いいって。すぐ戻るし」
黒「いや、着いてく」
桃「なんで?」
黒「ライブ終わりやし。まだこの辺リスナーさんおるかもしれんやろ」
桃「……」
黒「一人で歩いてて見つかったら大変やし」
桃「……そっか」
黒「ほら」
桃「うん」
二人でエレベーターへ向かう。
桃はなるべく普通に歩く。
けれど、エレベーターの扉が閉まった瞬間。
桃「……」
目を閉じる。
黒「……?」
黒がちらっと桃を見る。
桃は気づいていないふりをした。
黒「桃」
桃「ん?」
黒「疲れた?」
桃「ちょっとだけ」
黒「そっか」
それ以上、黒は聞かなかった。
ホテルの外に出る。
夜の空気が少し冷たい。
桃は少しだけ顔を伏せた。
眩しい。
看板の明かりも、車のライトも。
全部が頭に響く。
桃「……」
歩く速度が、少しずつ遅くなる。
黒「桃、ゆっくりでええよ」
桃「……うん」
コンビニが見えてくる。
桃はほっとした。
これで薬を買える。
早く戻って、部屋で休めばいい。
そう思っていたのに。
黒「何買うん?」
桃「……え?」
黒「飲み物だけ?」
桃「……あー」
少し考える。
桃「薬も」
黒「……薬?」
桃「……」
言ってから、しまったと思った。
黒「何の?」
桃「……」
黒「桃?」
桃「……頭痛薬」
黒の足が止まる。
桃も止まる。
しばらく、何も言えなかった。
黒「……頭痛いん?」
桃「……ちょっと」
黒「ちょっと?」
桃「……うん」
黒「いつから?」
桃「ライブ中」
黒「……え」
桃「でも、そんなひどくなかったから」
黒「今は?」
桃「……」
答えない。
それだけで、黒には十分だった。
黒「結構痛い?」
桃「……ちょっとだけ」
黒「桃」
桃「……ごめん」
黒「なんで謝るん」
桃「だって……」
桃は俯く。
桃「ライブ終わったばっかやのに、また気ぃ遣わせるの嫌で」
黒「……」
桃「みんな疲れてるし」
黒「うん」
桃「だから、薬だけ買って戻ればいいかなって」
黒「そっか」
黒はそれ以上責めなかった。
ただ、コンビニの明るい店内を見てから、
黒「じゃあ俺が買ってくる」
桃「え?」
黒「桃、ここで待っとき」
桃「でも……」
黒「リスナーさんに見つかるん嫌なんやろ?」
桃「……うん」
黒「じゃあ俺が行ってくる」
桃「……ありがと」
黒「飲み物何がいい?」
桃「……水」
黒「了解」
黒が店の中へ入っていく。
桃は外の壁際で待つ。
少しだけ目を閉じる。
さっきより痛みが強くなっていた。
けれど、不思議と一人でいるときより怖くなかった。
しばらくして、黒が戻ってくる。
黒「はい」
桃「ありがと」
薬と水を受け取る。
黒「飲めそう?」
桃「うん」
桃が薬を飲むのを確認してから、黒は歩き出した。
黒「部屋戻ろ」
桃「……みんなには?」
黒「言わんでええよ」
桃「……いいの?」
黒「桃が言いたくないなら」
桃「……そっか」
ホテルに戻る。
エレベーターの中で、桃は壁にもたれた。
黒「……しんどい?」
桃「ちょっと」
黒「部屋戻ったら、桃のとこだけ暗くしよか」
桃「でもみんな――」
黒「俺が適当に言っとく」
桃「……ありがと」
黒「今日は頼ってええよ」
その言葉に、桃は少しだけ目を伏せた。
桃「……うん」
部屋に戻ると、みんなはまだライブの話で盛り上がっていた。
青「お、桃おかえり!」
桃「ただいま」
青「遅かったやん」
桃「ごめんごめん」
笑う。
でも黒がすぐに、
黒「ちょっと桃疲れてるから、照明落としてええ?」
と声をかける。
桃「……」
誰も嫌な顔をしない。
「おー、ええよ」
「桃、今日いっぱい動いたもんな」
そんな言葉が返ってくる。
桃はソファに座った。
照明が少し暗くなる。
さっきまで痛かった頭が、ほんの少しだけ楽になった気がした。
隣に黒が座る。
黒「大丈夫?」
桃「……うん」
黒「ほんま?」
桃「……今はちょっと楽」
黒「そっか」
それだけ。
何度も聞かない。
心配そうに見つめ続けたりもしない。
ただ、隣にいてくれる。
桃「……黒」
黒「ん?」
桃「着いてきてくれてありがと」
黒「ええよ」
桃「……リスナーさんおるかもしれんから?」
黒「それもある」
桃「それも?」
黒「一人で行かせたくなかったし」
桃「……」
桃は少しだけ笑った。
桃「そっか」
黒「うん」
ライブ終わりのホテル。
まだみんなの笑い声が聞こえている。
その中で桃は、ようやく少しだけ肩の力を抜いた。
次回( 10月14日)
『もし桃が声を出しずらいことを隠していたら』〈1,2,3,5,6〉
私情により再来週水土投稿不可ですので来週水土どちらも1,2,3,5,6サポートの作品出させて頂きます!!
自分勝手で申し訳ございません🙇♀️🙇♀️
リクエストくださるとありがたいです…🥹
コメント
8件
コメント失礼します。 みんなバージョンやって欲しいです。 1人一人じゃなく、 病みとか、自傷とか、会議中に、誰かひとりが気づいて他の人たちが全員気づくみたいな、
時差コメ失礼します! やっぱり作るのお上手です✨ 神様女神様お湯様、、꒰ ᐡᴗ͈ ·̫ ᴗ͈ ꒱♡ 神作投稿感謝です♪
今見ましたー!!!! もうほんとに神様女神様ですか?!! お湯さんの作品+桃くんは栄養満点です😭😭