テラーノベル
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※2週間では直らなかった為、治るまですまないスクールの時代にいることになったミツキ達
✵✵✵✵✵
空は悠々と青く、清々しい日だ。
「・・・平和だなぁ・・・」
ミツキはぽやんと教室の窓から空を眺めていた。
今日は祝日。生徒は各々休みの時間を過ごし、先生はどうやら祝日だが、学校の書類やらなんやらで職員室。
それをギョクが手伝っていた。他の仲間も各々休みを過ごしていた。
やることの無いミツキは誰もいない教室でぼんやりとしていると、
バンッ
「余が来てやったぞ!!ミスターすまない!!」
と、突然静かさをぶち壊す声が聞こえた。ミツキは振り向くと、そこには、ミスターXがいた。
(えっ???ミスターXさん!?)
ミツキには見覚えのある人だった。
ミスターX。かつては自分の父、すまないの敵であったが、まぁ色々あり、今は普通に友人のようになっている。なんなら、ミツキの妹のギョクに対し、ゾンビ召喚の仕方を教えてくれたりしてくれる親戚の人のようだ。
「ん?なんか今日は大人しいな?いつもなら即剣を向けてくるのに?」
と、Xは深々とミツキを見る。どうやら、すまない先生と勘違いしているようだ。
確かに、自分は髪色や瞳の色を除けば父にそっくりだとよく言われていた。
・・・だが、
「まぁ、イメチェンか!」
ここまで気づかないとかマジかよ。とミツキは思った。
「さぁ!すまない!今日こそ決着をつけようではないか!!」
「いや、あの、ちょっ」
有無も言わずに、Xはミツキの腕を掴み、ズルズルと校庭へと連れていった。
✵✵✵✵✵
「さぁ、さっさと決着つけようじゃないか!!」
と、Xはワクワクとしていた。ミツキは慌てて答える。
「いや、あの、僕はすまない先生じゃ・・・」
「問答無用だ!!」
と、聞く耳も持たず、Xはゾンビを召喚した。
「嘘でしょぉ!?」
ミツキはゾンビの攻撃を避けつつ、倒していく。
「流石だな!!ではこれはどうだ!!」
と、レーザーを飛ばしてきた。ミツキは驚きつつ、それを避ける。
だが、それは紙一重で避けていた。
(あぁ、もう!出し惜しみしてる場合じゃない!!)
と、ミツキはとある剣、“草薙剣”を取り出した。
「!?それは!?」
と、Xの動きが少し止まる。それを狙い、ミツキは祝詞のような、呪文のような言葉を声に出した。
『蛇鬼を退けし霊剣よ、次元を切り裂き、汝が望む世界を呼び覚ませ!須磨哭威っ!』
と、水色の剣撃がXを襲う。
「はははっ!流石だな!!流石すまないだ!!」
「いや、だから、僕、すまないじゃ・・・」
「だが、まだこれからだ!!」
「ねぇ聞いてってばぁ!!」
ミツキは半泣きながら、Xの攻撃を避けたり攻撃を繰り出したりしていると、
ガキンッ
ミスターXとミツキとの間に鏡のように反射し、透明な壁が現れる。
驚いていると、
「何してんの、ミツキ」
と、声が聞こえた。ミツキが顔を上げると、そこには、すまない先生と、ギョクがいた。
「な!?ミスターすまない!?」
「いや、遅っ」
思わずギョクはボソリとツッコミを入れた。
「お前・・・子持ちだったのか!?」
「何言ってんだ」
そう驚いたように叫ぶXに、すまない先生ははぁ?と言うような顔をしていた。
それをミツキとギョクは苦笑していた。
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