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・創作BL
天才魔術師×殺す事で生きてきた殺し屋
ショウ、苗字はない。年齢は15で普通より身長は小さいがかなり役にたっている
大きすぎない身体は狭いところに入れたり素早く動ける、人を殺すには最適だ
殺し方は基本、子供のように道端でぶつかり手を取ってくれた人の手を左手で取りそのまま右手でまっすぐとナイフを心臓に刺す。
切れてきた大人には怖がってる振りをしながら謝り腕を振り上げられた瞬間に刺す。
勿論違う殺り方もある、けど基本はこのやり方だ
不意打ちを狙った殺し方がおれにはあっている
今日のターゲットは天才魔術師と謳われているリーブ・フィンガー
年は21の最少年魔術師
「…一先ずいつもの殺し方で無理だったら退散するか」
魔術師だ、どんな魔術を使って身を守っているのか分からない。
「わっ!」
リーブ「ああ、ごめん、大丈夫?」
「はいっ!すみません、ありがとうございます」
差し出された手を取り立ち上がる。
まだだ
ズボンの汚れを叩きながら「怪我は無いですか?」と言う、リーブもにこりと笑い「大丈夫だよ」と言った。
「あっ、ごめんなさい、僕がぶつかったらから服が寄れちゃってます」
リーブ「ああ、気にしないでどこら辺かな?」
頭を傾げるリーブにここです、と右の肩を指さし視線を右にズラさせ服に忍ばせていたナイフを掴み心臓に刺した
はずだった。
刺さっていないのだ、ギリギリのところで透明の壁のようなもの阻まれた、ナイフを無理やり刺そうとするがプルプルと震えるだけで少しも刺さらなかった
「チッ…やっぱダメか…」
リーブ「ちゃんと殺意は隠さないとダメだよ?」
気づいていたのか、内心そうつぶやき後ろに下がって逃げるために周りを見渡しルートを確認した。
リーブ「逃げちゃダメだよ」
「そんなこと言われて逃げないやつはいねぇよ」
視線を逃げるルートの逆の方へ送りそのまま逃げる、が脚に何かが絡まりその場で転ける
リーブ「目線で油断、あー、逃げられちゃった。なんて間抜けなことしないよ」
脚元に絡むツタ、脚を引っ張るがちぎれる気配はない
リーブ「なんでこんな事したのか教えてくれる?」
護衛の騎士に背中へと手を回されそのまま押さえつけられ息が苦しくなった。
「こんなこと…?」
「おれ達にとってはこれが生きる唯一の方法なんだよ、お前みたいな才能のあるボンボンと違ってな!」
リーブ「こんな事をしなくても生きていけるだろう?」
「それはそれは、脳内お花畑な世間知らずなお坊ちゃんだ。」
「おれ達は裏路地育ちの子供だぜ?そういう子供は人を殺し物を奪い、人を殺し金を貰う」
リーブ「親はいなかったの?」
「おやぁ?ああ、いるやつも居るさ。ただその親はだいたいろくでなしのクズだ、子供の世話をする事なんざ微塵も考えてねぇクズだ!」
「そういう奴が流れ着く場所が路地裏だ、もう少しはこの世界をよく見ような?お坊ちゃん、ここはもうお城の中じゃないんだぜ」
突然リーブの護衛をしていた騎士が怒鳴る「この方を誰だと思いだ!お前みたいなガキがそんな口を聞いていいわけないだろう!」そういった、だから言ってやった
「そんな誇り高い天才様がおれに殺されてたらお前はクビどころじゃなかっただろうな?」
ぐぐぐ、と腕を拘束する手が強く押され息が出来なくなる
「っっっ…かはっ…」
騎士「おまえっっ!!」
リーブ「やめろ。」
リーブが押さえつけていた騎士の手を取り上げた
リーブ「確かに私は世間知らずな所がある、だから君に教えてもらおう」
「…は?」
リーブ「路地の事は知っている本人に聞くのがいい」
リーブ「大丈夫、優遇は良くするよ」
「知らねぇよ!俺はそんなこと__」
トンッ。とリーブの親指が額に置かれショウは意識を失った。
__________________
生きるために騙せ
生きるために奪え
生きるために殺せ
仲間だと思うな人間はみな敵だ
信用するな信頼するな信じられるのは己だけ
奪い合え、殺し合え、それを乗り越え生きろ
それがおれを生かすために教えられた言葉
おれは誰にも頼らないし、信用しない。
パチリと目を開け何度か瞬きを繰り返すと霞んだ視界がクリアになってきた、どうやらあの魔術師の家に連れてこられたようだ、見たところ扉にも窓にも魔術が施され逃げられるようには見えない。
かけられていた布団を剥ぎ靴を脱がされた足で地面に立ち窓へと手を当てる。
「ただ割られないように強化されてるだけか…このくらいなら壊せる」
近くに置いてあった果物ナイフの柄を逆さに持ち下で叩きつける。
「殺し屋を1人にしてナイフ置いていくとか、馬鹿だろ」
ヒビの入った窓に数回柄を叩きつける空いた穴に服で拳を包み叩き割る。
「案外簡単に割れたな…高さは3階くらいか?」
ヒュウー、と風が吹く。高さを見るに3階位のようだ。これくらいの高さならそのままおりても平気だろう
「…警備もいない、探知系の魔法も何も感じられない」
「チッ…これ絶対場所バレるやつだ…はぁ、とりあえず帰るか」
天才魔術師と謳われて居るやつがここで簡単に逃がすわけが無い、どうせ何かがしら細工をしているだろう。
別に拠点がバレたところで一時的に滞在している一部の路地裏に過ぎない。何時でも離れられる、があいつを連れてこないといけない。
リーブを殺る前に殺った相手から奪った金で干し肉とパン、ミルク、リンゴを買い裏路地に入る
シャクリ、とリンゴを齧りながら紙袋を抱えて進むと少しだけスペースがあいた場所に着く。そのスペースにはボロいテントが張られていて、その中に入る。
「おい、ネコ」
コロコロ転がっている小汚い白い子ネコを呼びピクリと耳を動かしたネコがコチラに近づく
『みゃあ〜♪』
置いてあった器にパンをちぎり入れ干し肉を噛みちぎり入れ、もう1つの器にミルクを注いで目の前に出したやるともうひと鳴きして食べ始めた。
「飲むの下手くそだな、お前。もっとゆっくり飲めよ」
顔を汚しながらミルクを飲んでいるネコの頭を指でトントン叩く。
余ったパンを食べながら背後に感じる気配を無視し続けていた。
リーブ「猫にパンは大丈夫なのかい?」
「…ここら辺に居る奴やはこんなんじゃ腹壊さねぇよ、人肉すら食いちぎって腹に入れる奴らだ」
リーブ「育ちはお腹の強さも変わるんだね」
「それで、何の用だ、お前のその格好はここじゃ目立つぜ」
艶の入った紺色の髪に緑の目、それに真っ白な白をベースにした金の模様が入っている服はどんなに頭の悪い路地裏育ちでも分かるほどの貴族様だ。
そんな貴族様を見つけてカモにしないやっぱ居ない
リーブ「そうだね、確かにここに来るまでにすごい視線を感じたよ」
「そうだろうな」
リーブ「それにしても意外だ、君が猫を飼っているなんて」
「飼ってねぇ、コイツが居座ってるだけだ」
リーブ「…その子を保護すれば君は来てくれるかな?」
は?まだ諦めてなかったのか
「おれは絶対にお前の元に行く気は無い」
リーブ「少し世界のことを教えてくれるだけでいいんだよ、給料も部屋も上げるよ?」
「要らねぇよ、おれはこのまま生きていく。今のままで十分だ」
「それに保護したいならすればいい、こいつは多分路地裏生まれじゃねぇ」
リーブ「?どういうことだい?」
「こいつは路地裏ネコのような警戒心がねぇ、それに出会った時が小綺麗すぎた、首輪も着いてた」
「それにコイツはオッドアイだ、綺麗なものを好むクソ貴族が放っておくはずがない」
リーブ「確かに貴族のペットの多くはオッドアイやアルビノ、綺麗な猫だね」
リーブ「首輪が着いていたって事はこの子には名前があるんじゃないのかい?呼んであげないのか?」
名前。確かにコイツには名前があった、首輪に一緒に着いていた名札に書いてあったやつだ、だけどコイツはその名前を呼ぶと「呼ぶな」と言っているみたいに不機嫌になり威嚇する。
「なら教えてやるから呼んでみればいい」
リーブ「?分かった」
テントの外に出てアイツの名前を教えてやるとリーブはテントに入りその名前を呼んだ
リーブ「____」
その名前を聞いたネコは案の定耳を垂れさせ毛を逆立たせ唸った。
「ほらな」
リーブ「なるほど…」
「とりあえず連れていくなら連れていけよ、おれは行かねぇから」
リーブ「どうしてもかい?」
「嗚呼」
リーブ「なら、私は君が来てくれるまで君に会いに来よう」
「…は?」
リーブ「毎日だ、君がどこに行こうが何があろうが毎日会いに来て君が来ると言うまで来よう」
「…お前はおれに何を求めてるんだ、身体目的なら1回だけなら付き合ってやるよ 」
大体そうだ、おれに興味を持ったやつは身体か殺しの腕か、コイツは殺しを依頼したいようには見えない。女なんて選びたい放題のはずだが、変な趣味を持っているのか?
リーブ「違うよ、ただ私は野良猫が懐く瞬間が見たいだけだよ」
は?野良猫?このネコの事か?
リーブ「じゃあまた明日、気が向いたら名前教えてね?」
野良猫??と考えている間に魔法て居なくなったリーブにポカンと口を開けクエスチョンマークが浮かび続ける
翌日も、そのまた翌日も、1週間も、1ヶ月も、毎日毎日毎日毎日やってきて「働いてくれないの?」やら「君の名前は?」とか「年齢は?いつから殺し屋を始めたの?」とかずっと聞かれた。その質問に答えるまでずっと聞かれ答えなければ次の日も同じ質問をされるから答えるしかない
「働かない」
「…ショウ」
「15」
「物心ついた頃から」
リーブ「初めて殺した人は?」
たまに趣味悪ぃ質問もよこしてくる
「裏路地束ねてた奴。襲おうとしてきたからそのまま殺った」
半年くらい続き今でも来る。ここまで来て暇なのだろうか?あの白猫も随分大きくなりよく獲物を取ってきたりしている。
その白猫も、何故がリーブに懐いてしまっている
リーブ「やぁ、昨日ぶりショウ」
後ろからヒョコリとでて来て抱きついて来たリーブに肘で叩こうとしたが容易く止められた。
リーブ「今日も勧誘に来たよ、どう?来てくれる?」
「…行かねぇ…これでもしおれが行くって言ったらどうすんだよ、どうせお前は飽きるんだろ」
コイツは多分おれが行かないと言い続けてるから来ているだけであり『行く』その一言でも行ってしまえばコイツは飽きるだろう、それなら嘘でも行くと言ってさっさと居なくなって貰えばいいのに、なんで言わねぇんだろうな
リーブ「飽きないよ…もし君が来てくれたら次は婚約まで持っていくからね♡」
「……は???」
リーブ「またね、ショウ。今のセリフは来てくれる。と、受けとっていいよね?」
ポケットから取りだした時計を見て帰り際にショウに言ったリーブにショウが「は?」と言う顔になった。
「はっ!?そんな事っ!」
リーブ「明日迎えに来るから猫と荷物まとめておいてね」
本当に来るわけないよな…?
しくじった
くそ、あいつが変なこと言うからよそ見してた…いや、切り替えが出来てなかったおれの責任か
あのおっさん、ターゲットが殺し屋だったなんて聞いてねぇぞ!
「はぁ…やべぇ、腹ざっくりいってやがるっ…ご丁寧に麻痺毒まで塗りやがって」
ズキンズキンズキン
ジュクジュクと溢れ出す腹の傷を服で押さえつける。抑える手は麻痺で痺れて力が入らなく止血がままならない
腫れて痛む脚を引きずり、どうにかテントに戻ると目が合ったネコはびっくりして飛び上がった。
「はぁ…っ…はぁっ…」
血が止まらない、痛てぇ、熱い、力入んねぇ
「ねこ…暴れんなっ」
わたわたと横に倒れたショウの前をうろちょろとしている猫を掴み寄せる。
「ねこ…場所は教えたろ、パラリシスリムーブ持ってこい」
『なぁ〜ん!』
外に走り出したネコを見送り両手で自分の腹に込める力を強くする
「これで死んでねぇの、奇跡だろ…」
喋れる、痛みは耐えられる、ただ視界がほぼ見えてねぇ
「おれの走馬灯とか、ぜってぇ、ろくなもんねぇ」
さすがネコ、はえぇなもう帰ってきたか
『なんっなぁ〜ん』
コトリと置かれたパラリシスリムーブの瓶を震えた手で開け口に流し込もうとしたがなかなか開けられない
「くそっ…どんな量の麻痺毒塗ってんだよっ!」
手に力か一切入らない、どうするか。と考えているとふと自分の手の上に大きい手のひろが重なった
リーブ「貸して」
「は…?なんでお前がいんだよ」
リーブ「猫が走ってきた」
おれの頭を膝に乗せて片手で器用に瓶を開け口に流し込む、もう片方の手で腹の傷を止血している。
リーブ「万能ポーションとかある?」
「あるわけねぇだろ、裏路地だぞ…」
リーブ「そっか…止血は終わった、このまま私のお城の行くから意識だけは無くさないで 」
おれは行かねぇ、そう言う前に横抱きにされそのまま外へと連れていかれた。
いてぇ!おいネコ!腹に乗るな!
リーブ「猫ちゃん、肩においで、ショウ今お腹の傷塞がってないから」
『な、なぁ〜!』
びびび!っと毛をぶらりとしたネコはおれの頬をぺろぺろしてまるで『ごめんね!』とでも言うようにしてリーブの肩の上に乗った。
__________________
数週間後。傷は塞がりあとは貧血気味を治すだけとなった
リーブ「調子どう?ショウ」
「さ い あ く」
しかめっ面のショウにリーブは顔を傾ける
リーブ「髪の毛艶が出てきたね、猫もだ」
『なぁ〜〜♡』
リーブは目を細め、するりと毛先の揃っていない焦げ茶の髪をするりと撫で上げた
リーブ「傷んでいただけで実際はストレートなんだね」
「おいっ、触んな!」
リーブ「おや、まだお触りのお許しは出なかった、残念だね猫ちゃん」
『なぁ〜ん…』
うるせぇ、そんないい面でしょんぼりすんな!
おれは絶対お前なんかに絆されねぇ!
絆されるまであと♡日
__________________
END 7⁄17
創作BLを書く手が止まらない!!
少し読みにくいところあったらごめんなさい
ショウはもう絆されてると思います。
ネコはもう名前付けても反応できないので名前が『ネコ』です
おまけのプロフィール行きます
ショウ 15歳
物心ついた頃から殺す事で生きてきた
焦げ茶の髪でナイフで適当に切ってたから長いしバラバラ
目は黄色い
暗闇に入ると目の瞳孔が縦に開く完全猫ちゃん
リーブ・フィンガー 21歳
最少年天才魔術師で裏路地の事については勉強中
貴族のお坊ちゃん、第二王子
紺色の髪に緑の目、紺は暗め、緑は深い緑。
背は高くて白をベースに金の模様が描かれた服を着てる。
昔から暗殺をされてきた為殺意には敏感で相手を拘束する魔法が1番得意
ネコ 成猫
白いからだの青と黄色のオッドアイ
結構賢い もと貴族に飼われていたと推定
本来の名前を呼ぶとブチギレるのでこちらの言葉は理解している。
リーブがくれる高級餌ネコももちろん好きだけどショウが分けてくれたパンが1番好き