‐ main character’s name ‐
↻ 天夜 夏月( アマヤ カツキ
スマートフォンの液晶画面をじっと見つめる。
そしてLINEの通知が早く来ないかな、と心を躍らせる。
「うわ、何ニヤニヤしてんの。ねーちゃん気持ち悪」
私にちらりと目を向けた弟が、怪訝そうに私を見て私の耳にも届くようなボリュームで私に対して毒を吐く。
私も其れに対して反論をする。
「酷っ、てかニヤニヤしてないし!」
「鏡見てから言えよ」
そう弟が言う。
私は口角が上がらないように意識を口角に向ける。
数分後、黒くなっていた液晶画面が突如明るく光る。
スマートフォンのロック画面にLINE通知が来ている。
「あ、先輩だっ」
心が更に踊り、直ぐ様スマートフォンを開き、連絡のやり取り画面を開く。
送られてきた文字たちを目で直ぐ追い、口角と頬の熱が上がっていくのが何となく解ってしまう。
連絡していた相手に返信をし、急に立ち上がっては身支度を開始する。
前髪を櫛で整え、寝転がってぐちゃぐちゃに乱れていた後ろ髪を1つに括る。
部屋着の上に少しラフなパーカーを羽織って、お母さんに一言「行ってきます」と言ってから直ぐに家を出る。
相手との【今から逢えない?】というトーク画面を開きっぱなしにして25℃以上ある熱帯夜の中を只管走る。
「逢いたい」「笑顔が見たい」其の感情だけで唯走る。
待ち合わせ場所となっている小さな公園に着く。
息があがり、ほんの少し髪が乱れている。
其れに気付いて直ぐ直し、相手が未だ来ていないかと周りを確認する。
数秒後、相手が、否先輩が顔を出す。
夜には眩しい程の先輩の笑顔が輝く。
先輩が、貴方が笑うだけで私の心が時女くの。
「急に呼び出してごめんね、迷惑じゃなかった? 笑」
「い、いえ!全然大丈夫です、!」
私が必死に応答すると貴方は美しい笑顔を魅せてくれる。
「そっかぁ、良かった 笑」
「そういえば夏月ちゃんの髪型可愛いねっ( にこっ」
「んふふ」と呟いてしまう。
自然と上がってしまう口角に手をそっと添えて隠してしまう。
「嬉しいっ有難うございますっ、!」
素直な言葉を口にする。
笑みが溢れて仕方ない。
私の5感に沢山の物を感じる。
近くの住宅の風鈴がチリンと鳴り響く。
公園の周りの向日葵が黄色く輝く。
ブランコが風でふわりと揺れる。
ぶわぁ、と暑さが肌を触れる。
感じるもの、見るもの、聴くもの総てが綺麗で美しい。
其の総てを抱きしめるようにして貴方に云う。
「私、先輩の事大好きなんです」
そう云ったとき、貴方はまた美しい笑顔を魅せて口を開く。
私が其の言葉を耳に入れるとき、笑顔と涙と全部が溢れ出してしまったの。
只々、嬉しくて嬉しくて仕方が無いの。
コメント
3件
かわちい恋愛してんなぁ、( ノベルなのにめちゃくちゃ 場面が想像出来んやけど え、天才?? ほんとにぐみち小説家なれんよ すごすぎる😿💕💕