コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
※Attention
こちらの作品はirxsのnmmn作品となっております
上記単語に見覚えのない方、意味を知らない方は
ブラウザバックをお願いいたします
ご本人様とは全く関係ありません
コンテスト2作品目となります!
桃赤♀部門です。女体化は初めて描きます。
このコンテスト、色々と初めてなのですが
大丈夫でしょうか…。
ヘタレな桃さん×ちょっぴりテクニシャンな赤さん
のお話です
L.side
「ふぁ…」
眠い、眠すぎる。
なんでこんなに歴史の授業は眠いんだ。
理由はすでに明確。
絶対昨日動画見すぎたからだ…
いつもなら、歴史起きていられるのに、
眠すぎて首が無意識にカクッカクッと動いてしまう
「よし、それじゃあ、今日はここまで。
各自復習しておくようにな〜」
「起立、礼」
ありがとうございましたーと少し間延びした声で
授業が終わる。
休み時間になったら、
すぐに机に倒れ込んでそのまま突っ伏した。
この態勢ですぐに寝れたことはないけど、
学校で寝ている人はこの態勢で寝ている人が多い。だから、りうらも寝れたらな〜という願いも込めてこの態勢になった。
…だけど
「……うるさい」
休み時間はいつもうるさい。
授業中に寝ていた人も人が変わったように動き出す
普段なら、横目でスルーすることができるけど、
今日は違う。りうらは寝たいんだ。
授業中と同じぐらい静かならいいのに。
はぁ、と諦めつつ、眠くて重い体を奮い立たせ、
次の授業の準備に取りかかった。
次は、…うわ、数学だ。
これは絶対授業起きとかなきゃ分かんなくなる…
気だるげに準備をしていたら、
突然ポンッと後ろからりうらの肩に手が乗った。
「ぅわっ…!?」
誰!?そう思って振り向くと、ないくんがいた。
ないくんはりうらの好きな人。
ないくんは、
「どう?眠気覚めた?」
なんていいながら、
いたずらっぽい笑顔を浮かべるから、
少しだけ、少しだけだけど、かっこいいなって
見惚れちゃったのはここだけの秘密だ。
「んー…、どうだろ…」
昨日は特に遅かったからなぁ…。
りうらが曖昧な返事をしていると、
ないくんはその隙にりうらの正面に回った。
ないくんのキラキラした吸い込まれそうな瞳には
まだ目がトロンとしたりうらが映っている。
「つめたっ!?」
何を思ったのか、ないくんはりうらのほっぺたを
両手で包んだ。今の季節は冬だからか、
ないくんの手は冷たかった。
冷たくなかったとしても、
男子がいきなり女子にしてくることじゃない。
ちょっとムッとした顔で睨むと
ないくんは、ごめんってと言いながら笑った。
「どうだろ…、とか言うからさ。
こうすれば起きるかなって」
悪びれもなく言う。
その状態でりうらのほっぺたを
わ〜、もちもちだ〜なんて言うから、
太ってると言いたいのかと思い、さらに睨むと
ないくんはより一層笑うから、睨むのをやめた。
……ほんとにないくんの行動は、
脈ありか脈なしか分かんない。
どうしたらりうらの想いに気づいてくれるの
なんて、言えるわけもなくて、
友達以上恋人未満な関係がだらだら続いている。
「りうらは昨日何時に寝たわけ?」
ほっぺたを触られている状態でも、
りうらが寝そうだったのか、
あきれた顔してないくんが聞いてきた。
「ん?3時!」
笑顔で答えると、3時!?遅くない!?と
オウム返ししてきたから、
りうらはにっこりと笑って続けた。
「昨日はね、ごほうびの日だったんだよ。
1週間動画とかスマホとか見ずに勉強とか
頑張ってた分を見る日のことなんだけど、
それが昨日だったの」
ちょっぴりドヤ顔して答えると
「それなんかこの間も聞いた気がする…
学校が次ある日にするなって言ったよねぇ…」
ないくんに苦笑いされた。
あれ?そうだっけ?そうだったのかも…?
眠すぎて記憶も思い出せない。
「あ、ないくん、チャイム鳴っちゃう」
ふと時計を見ると次の授業が始まるまで残り1分前
「やば。とりあえず、りうら?
次の授業は起きられるように頑張ってよ?」
そう言って頭を撫でてから、
自分の席に戻るないくんに
はぁいと緩みきった返事をした。
ないくんは知らない。
ごほうびが本当はどんなものか。
本当はロングスリーパーのりうらが
わざわざごほうびと嘘をついて夜更かしをして、
次の日ないくんと話すことが
本当のごほうびということを。
これからもりうらは夜ふかしをするだろう。
ないくんと話すというごほうびをするために。
りうらがないくんを好きでいるまで、
きっとこの夜ふかしという名のごほうびも続く。
このごほうびがいつ終わるかなんて
誰も知らない。
「次はいつしようかなぁ…」
そんなりうらのつぶやきは、
チャイムでかき消された。
N.side
あれ、りうら寝てる?
そう思ったのは、歴史の授業が終わる5分前。
いつも気がついたらりうらを見てしまっている
自分がいる。
最近は、1週間に1回ぐらい1日中
うとうとしているりうらを見ている気がする。
あぁ、ほら、今だって、コクッコクッと
首が動いている。
それを可愛いなぁなんて見ちゃう俺は
もう末期なんだろうか。
気づけば授業そっちのけで、
りうらを見ている。
幼い顔で夢うつつなりうらは、
普段あまり見られない顔で。
1日中うとうとしている日は、
その顔が見れるごほうびの日になっている。
これは…、休み時間に話しかけに行こうかな。
さすがにうとうとしすぎな気もするし?
生徒会長としても注意しないとだし?と、
自分に言い訳を重ねながら、
りうらと話すきっかけを作った。
授業終了のチャイムがなったと同時に
歴史の教科書類と数学の教科書類を入れ替える。
りうらを見るとぼーっとしながら、
たぶん数学の準備をしているんだと思う。
たぶんと言うのは、
なぜか数学のノートじゃなくて、
現代国語のノートをだしているから。
たしか数学はピンクで、
現代国語は赤じゃなかったっけ?
そんなうっかりにクスッと笑いながら、
りうらの肩にポンッと手を置いた。
あーあ。休み時間終わっちゃった。
りうらのほっぺ、
もちもちしてて可愛かったなぁ…。
りうらは、何度か睨んできたけど、
ジトッとこっちを見つめてるだけで、
全く怖くない。なんなら愛おしい。
なんかさっきからりうらに関して
可愛いとしか思ってないけど、まぁいっか。
実際そうだし。
キモい考えを無理やり肯定化する。
だって、そうしなきゃりうらの可愛さで
キャパオーバーしちゃいそう。
いつか俺の想いをりうらに伝えられるかな。
今は自信ないけど、絶対伝えるから。
そしたら、俺の横でその愛らしい顔を見せて。
りうらが横にいる日は、きっと毎日が
俺にとってごほうびの日になるから。
どうかいつの日か、
毎日がごほうびの日になりますように。
俺がりうらに想いを伝えて、
毎日がごほうびの日になるまで、あと――