テラーノベル
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ザシュザシュ、ガリッ
この音を聞くのは何回目だろう
止めないといけないことは頭では理解していながら止めることができなかった
昔からストレスが溜まると自傷行為に走っていた
小さい頃は無意識な内に自分のことを引っ掻いたりしていた
中学からは喧嘩することでストレスを発散していたから自傷行為に走ることはほぼなくなった
それでも溜まりすぎると頭を壁にぶつけたりして親父によく心配をかけた
羅刹に入ってからはそれどころじゃなかったし安定していることが多かった
(アイツを殺してしまった時は戻りかけたけど…)
皇后崎達が近くにいたしなんだかんだ話を聞いてくれるからたまることはなかった
それに俺のことを大切に思ってくれる恋人もできた
最初は口は悪いし冷てーし怖いし圧がやべぇーしいいこと頃なんわかんなかった
けど誰にも見えないところでサポートして言葉がキツイ裏に優しさが含まれてて他人を守るためなら自分後回しで助けに行く
ムダ先も十分優しいって思ってるけどそれ以外だと思った
それに気づいてからは印象が変わってどんどん惹かれて恋心に変わった
だから羅刹を卒業したあとは練馬区を希望した 少しでも一緒にいたいと思ったから
けどまぁ、言うつもりなんて更々なかった 同性だしこんな感情迷惑をかけるだけだと思ったから
けどある意味それは無意味だったらしい
いつだったか任務に駆り出された俺は大怪我を負ってその場から動けなくなった時があった
まぁ俺の持ち場離れて近くのところを勝手にうろついていたところを桃と遭遇してしまった
倒せたとはいえ流石に数が多かった
痛みもほとんど感じず意識がどんどん薄れていくにつれ
「あ、俺死ぬんだ」って冷静に思った
もっとこんなことしたかったなとかお世話になった人たちにもっと感謝伝えたかったな、とか考えてたら…
「おい何死にかけてんだ」
1番声が聞きたかった大好きな人が目の前に居た
「………ゆ、め…?」
だってその人は俺の持ち場から随分離れた場所に着いていたはずだから
「あ?なにいっt」
「ゆめ?…、そ、れでもいいか さいご…にいいゆめ…みれたし、、そ、れにゆめ…な、ら、いってもいいか、、
ま、すみたい、ちょう…………ずっ、とすき、だった」
死の淵に立って気が緩んでずっと隠してた想いを伝えた
真澄隊長の気配が揺れたように感じた
動揺しているようでひどくリアルな夢だなと感じていたら自分の身体がふわりと浮いた
それがなんでなのか、何なのかはよくわからないまま俺は意識を失った
ただ真澄隊長の体温を強く感じた
次に目を覚ましたら知っている医務室の天井だった
あの怪我で死んでないのか、と少し驚きながら
身を起こし近くに置いてあった自分のスマホを見ると任務から5日経過していた
「また迷惑かけちまったな…」
そう一人呟いた 周りに誰もいなかったはずなのに
「よくわかってんじゃねぇかクソガキ」
いつの間にか近くに真澄隊長が居た
「!?ま、真澄隊長!? そ、そのご迷惑をお掛けしました…」
「チッ 勝手に動き回った挙句死にかけて京夜がたまたまこっちに居たからよかったなぁじゃなきゃ今頃てめぇはあの世行きだからなぁ」
「ウグッ…気をつけます…チャラ先にはあとでお礼言わねぇと」
「おい 先に礼を言うやついんだろ」
「へ?」
先に礼を言う人が誰だか分からず考える…
「(誰だろ 感謝ならまだまだ伝えきれてねぇ人はいっぱいいるけど…………う〜ん あ、そういや俺あそこで死にかけてたよな?俺はあの状態から動けるわけねぇし…誰かが運んでくれた…?)」
「……あ!俺をここまで運んでくれた人にお礼言わねぇと!」
「そうだなよなぁじゃあ今言え」
「……ん?」
「チッ疎いやつだな 俺がてめぇをここまで連れてきてやったんだよ」
「…え!?そなの!?俺と真澄隊長の持ち場めっちゃ離れてたのに??」
「そうだつってんだろ 動ける奴がいなかったからなわざわざ俺が行ってやったんだありがたく思え」
「ほんっとご迷惑をおかけしました ありがとう御座います…」
「チッ まぁいい 俺が聞きてぇのは違うことだからな」
「ん?なに?」
「…てめぇ俺のこと好きだろ」
「え、、な、なんで」
なんでバレた 言わないように関わりも必要以上には持たなかったのに
「その反応を見るに本当なんだな …こっちに運ぶ前にてめぇが言ったんだろうが」
そう言われて思い出す どうやら夢だと思っていた出来事は現実だったらしい
俺は気恥ずかしさと同時にずっと隠してた思いを知られてしまったことで体温が急激に冷えていくのがわかった
「ご、ごめん 迷惑はかけてねぇし諦めるから嫌うのだけは勘弁して 」
嫌われるのだけは本当に嫌だった 嫌われたらこの先生きていける気がしなかった
「あ?俺はまだ何も言ってねぇだろが 勝手に俺の気持ちを測ってんじゃねぇよ」
「え…?だ、だって真澄隊長は俺のこと面倒くさい奴としか思ってねぇじゃん 何が間違ってんの?」
「確かにてめぇは勝手に行動しやがるし言うことも聞かねぇし面倒くせぇ奴だな」
「グッ…」
自分で振っておいてなんだが改めて言われると少々、いやだいぶ傷つく
「けどてめぇが誰彼構わず助けに行く姿勢 締まりのねぇ顔で笑いかける雰囲気 表情がコロコロ変わるところは悪くねぇって思ってる」
「へぁ?」
「だからてめぇが諦める必要なんてねぇんだよ」
「…つまり真澄隊長も俺のこと好きってこと?」
「………」
「そこ黙られると傷つくんだけど」
「、そーだ 俺はてめぇのことを好いてんだ」
さっき冷えた体温が今度は急激に上がっていくのがわかる
「真澄隊長好き!」
「へーへー知ってるつうの」
こうして真澄隊長と恋仲になることができた
真澄隊長は案外恋人には甘いタイプのようで手をつないでくれたり抱きしめるのも俺がやっても拒否らないしなんならスッと近くに寄ってくれる時もある(まぁ、極たまにだけど…)
それでも関わりが持ててることがとても嬉しかった
けどまぁ所詮相手は偵察部隊隊長
戦闘部隊のただの一員である俺とは仕事の量がダンチだ
会える機会とか触れ合える機会が少ない
それでも月に1回は会いに来てくれたし会いに行けた
けどかれこれ4ヶ月も会えていない
和平反対派の桃太郎が連日暴れておりその対応に追われているからだ
俺も前線に立って戦った
ムダ先に鍛えてもらったこともあって満身創痍とまではいかなかったけど大きな怪我をすることもなくとりあえずの沈静化はできた
いつもならそこで真澄隊長に会って癒してもらえるところが対応に追われて会えない
それだけならよかった
けど俺が前線で戦うたびに他の人の中での俺の印象がどんどん変わって行く
『一ノ瀬なら大丈夫だろ』『頼りにしてるぞ』
プラスの言葉ならまだ良かった けど
『鬼神の子ってことで優遇されてる所あるよな〜』『俺等訓練しないとだからこの資料かわりにやってくんね〜?(笑)鬼神の子だから訓練しなくてもいいだろ?』『大した苦労もしてねぇんだろ』
なんて嫌味を受けることが増えた
最初のうちは言い返したり受け流していた
けどだんだんそっちのほうがしんどくなってきてうまく誤魔化したり断らなくなった
そのおかげで嫌味なんて減ったし任務も需要な立ち位置を任せてもらえた
けどどんなに自分に嘘をついても鞭打っても精神の方は誤魔化すことができなかった
ストレスが溜まっていく日々を過ごしたある日
自分の家に帰ってあらかた身辺を片付けて寝室に入ったらふとカッターが目に入った
俺は無意識のうちに手を伸ばし指に当てて
引いた
その指からは血が玉のように膨らましながら指を伝って血が流れる それを見た時自分の中の何かが軽くなった気がした その日は連日任務続きだったせいもありその場に倒れるように寝た
次の日気持ちが軽くなったおかげなのか任務も最近よりうまく立ち回れた
そこから俺はストレスが溜まるとリスカをした
最初は指だけを少し切るだけだったがしばらくすると深く切るようになり指の血液量では物足りず手首や腕に傷をつけていった
そんな方法でストレスを解消する日々が続いた
「(、昨日血出しすぎたか?頭痛ぇ…)」
リスカをすると気分は落ち着くが血を流してるわけだからいくら血液量が多いとはいえ貧血は起こす
「(しかも最近しすぎてるせいか治りが遅えんだよな〜、……バレるのはさすがにヤベェから隠さねぇと特に真澄隊長にバレたらヤバい)」
真澄隊長は俺が怪我をするのを良しとしない
チャラ先とかムダ先も怪我をすると心配してくれるけど真澄隊長はそれ以上だ
直接口では心配の言葉をかけることは滅多にねぇけど(大体通訳で馨さんが伝えてくれる)言動で伝えてくれるからそれはそれで嬉しかったりする
「(…真澄隊長のこと考えてたら会いたくなってきたけど迷惑かけたくねぇし、このこと知ったら何言われるか分かんねぇ…自分のことを管理できてねぇって呆れられるかも知れねぇし…)」
だからリスカは絶対バレないようにしよう
そう決めたのに…
すっかり習慣になったリスカをして最近は治りが遅くなったから朝起きて包帯を巻く
今日は任務が入ってたはずだから傷を悟られないように立ち回るそう決めて家を出る
任務はそれほど難しくもなかったから特に怪我することもなく拠点に戻る
上司に報告をして少し溜まっていたはずの書類作業に取り掛かろうと向かっていたら
俺のことをあまり良く思っていない先輩達が絡んできた
「お 一ノ瀬じゃねぇか」
「、うっす」
「お前また任務で活躍したんだろ?いいよな」
「俺だけの力じゃないんで…」
「またまた(笑)あ〜いいよな鬼神サマの力が使えんだから」
「なぁ俺らこれから訓練しに行くからさ書類とかかわりにやってくんね?(笑)お前書類作業とか得意じゃん」
「いいよな?お前と違って俺等は訓練しないと強くなんねぇからさ(笑)な?」
「うっす」
「わりぃな(笑)」
「頼んだぞ(笑)」
そう言って立ち去った 訓練をするわけでもなくサボってふらふらしているのを俺は知っているが特に証拠があるわけじゃないから上司に言ってはいない
まぁ証拠あっても言わねぇと思うけど
鬼神の子だから強いわけじゃねぇし書類作業は別に得意でもない 真澄隊長に最低限の書き方を叩きこまれたのと迷惑かけねぇように努力したのにそれが全部否定されているようでしんどくなる
俺は無意識の内に包帯を巻いてる所を引っ掻いていた
完全に治りきっていなかったため簡単に血は流れた
それをもっと見ていたくて人が来ないような薄暗い場所に移動して護身用として身をつけている小型ナイフを取り出し手首に当てようとしたらその手を誰かに掴まれた
「てめぇ…何しようとした」
1番バレたくなかった人に見つかったことで俺はパニックを起こした
「ま、すみ隊長…あ…えっと、」
言い訳を並べようと必死に頭を回転させるけどいい案が出るわけでもない
「ごちゃごちゃ言い訳考えてねぇでさっさと言え」
怒っている こういう時はさっさと白状がした方がいいことはわかってるけど 理由を言って呆れられるのが、嫌われてしまうのが怖くてなかなか言えない 頭の中がぐるぐるぐるぐるして 自分でもよく分からなくなってきた
「おいさっさと言えってんのが聞こえねぇのか?あ?」
ひたすら頭の中がパニクった
ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるして…
バタン、
俺はその場に倒れた
倒れる直前真澄隊長の焦った顔が見えた気がした
目が覚めたら知ってる練馬区医務室の天井だった
「(…前にもこんな事があったような…?)」
そんな事を考えつつゆっくりと体を起こし何故自分がここにいるかを思い出す
「あ…」
ここに来るまでの出来事を思い出したのを見計らうように
丁度ずっとずっと会いたくて今会いたくなかった大好きな人が入ってきた
「…」
俺は咄嗟にここから逃げようとしたがそんな思考は見え見えだったのか腕を掴まれベットに押し倒された
「おい…なに人の顔見た瞬間逃げようとしてんだぁ?」
「え…っと、、」
手は片手でミシッ…と音が鳴りそうなほど強く掴まれその上逃さないとばかりにこちらを見る真っ黒な目
「おい俺が聞きたいことはわかるな?さっさと吐け」
「…嫌だ」
俺を見ていた目に更に怒気がこもったのも感じ目をそらす この理由はどうしても言いたくなかった
幻滅されるのが怖いから 俺に呆れて何処かに行ってしまうかも知れないから
「チッ…何ウダウダ考えてんのか知らねぇがさっさと吐いたほうが身のためだ」
「嫌だ」
「クソガキがよぉ…」
「別に真澄隊長に直接は迷惑かけねぇだろ?離せよ」
「あ゛?」
「頼むから離せって…ッ!」
頑なに話さず逃げようとすると掴まれていた手をさらに強く握られた 痛みが電気のように走る
「言っただろうがさっさと吐いたほうが身のためだってな 言え」
流石に痛みが強く言った方がいいと分かっていても真澄隊長が何ていうか分からず口を開けるわけもなかった なんて言われてしまうのかそれをずっと考えていると
「カヒュ、」
息の仕方が分からなくなった
「!おい落ち着け」
「ッ、、ヒュッ、……ッハァ、……!」
目の前が真っ白になった。吸っても、吸っても、空気が胸にたまらない。苦しい。死ぬ。心臓が早鐘のように鳴り響き、全身の血が逆流するような感覚。
「ヒッ…ッ…ヒュッ…ハッ、」
死ぬ。この言葉が頭をよぎった時
ガッ…っと抱きしめられた
「落ち着け、ゆっくり息を吐け」
「カヒュ、ヒュ…ハッ、」
「大丈夫だ」
そう言って普段ならありえないぐらい優しい声で抱きしめてくれた
「ヒュ…ハッ、は…はぁ…はぁ…」
「呼吸戻ったな」
そう言ってガシガシと俺の頭を撫でた ずっとずっと欲しかった温もりがもらえて弱ってたこともあって泣いてしまった
その時も真澄隊長は側にいて抱きしめ続けてくれた
「落ち着いたかよ」
「ぅん…ごめん、迷惑かけた」
「別にそんな事気にしてねぇよ」
「ごめん…」
「気にしてねぇつってんだろ ……話せそうか?無理なら今じゃなくていい」
この人はいつだって俺に合わせてくれてる こんな優しい人を少しでも疑ってしまった自分を嫌になる
「話す…から…その、幻滅しないで欲しい、」
「そんなことしねぇっての」
その言葉に安心し、話した
小さい頃から自傷行為をしてしまう癖があること
先輩達に嫌味らしいものを言われ、任務でも休み暇があまりなかったこと、
そのことがストレスとしてが溜まってしまいリスカに走ってしまったこと
「それで…リスカを何回もしてたから貧血起こしちまったみたいで、、今日倒れちまった…」
「真澄隊長にこの事を言ったらどう思われるのか怖くてなかなか言えなかった」
「なるほどなぁ…てめぇは俺がそんな薄情な奴に見えんのか?」
「!ちげぇ!ただリスカは自分をコントロールできてねぇからやってしまう訳だからそんな弱いやつって思われたくなかったし、呆れられたくなかった…」
「呆れねぇよ 1人でよく頑張ってたな」
そう言って優しくポンポンと頭を撫でてくれたそれがとてもとても安心できた
「真澄隊長ぉ…スビッ」
「また泣いてんのか 目ぇ溶けんぞ」
「ごめん…ごめん迷惑かけて」
「迷惑なんか思ってねぇっての 今度からしんどくなったらすぐ俺に言え」
「…けど迷惑に「ならねぇ恋人なのに頼らってもらえねぇほど俺はたよんねぇ奴か?」!ううん!」
「じゃあ頼れ いいな」
「わかった」
真澄隊長に嫌われなかったことと『恋人』という言葉がでた嬉しさと一定のリズムで優しく撫でてくれるから安心して眠りに落ちた
あの一件があってから真澄隊長は俺の側に居ることが多くなった
最初は申し訳なくなって断っていたが
「てめぇがまた倒れられても困るからな …流石に肝冷やしたんだ」と言われてしまいありがたく甘えさせてもらっている
それと嫌味をぶつけてきていた先輩達が遠くの地区に異動になった
いきなりのことだったからひどく驚いた
その事を真澄隊長に言うと「自業自得だ(笑)」って悪い笑みをこぼしてた
触れてはいけないような気がしてその事を話すのは辞めた
俺は今でも真澄隊長の側に居れる
そのことが何よりも嬉しいことだから
_𝓯𝓲𝓷
ここまでこんな駄文を読んでくださりありがとうございました
四季くんが誕生日なのでお祝いとして作品を投稿しました
そして何気にこのストーリーは5000字を超えています
ダラダラと長々と書いてしまって見るのがしんどかったと思います
文章力は皆無なのでこれから頑張ります
見てくださりありがとうございました
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