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天才(仮)
8,839
藍夏
89
#無気力組
藍夏
331
朝。
校門前。
国見。
眠い。
「……だる」
隣。
いとこのお姉ちゃん。
にこにこ。
そして。
自然に。
**手。**
つないでる。
国見。
抵抗。
ゼロ。
でも。
少し。
だるそう。
「……離して」
お姉ちゃん。
「え~?」
「英、小さい頃からすぐどっか行くじゃん」
国見。
「行かない」
でも。
結局。
そのまま。
校門。
到着。
ざわっ。
ざわざわ。
「あれ誰!?」
「国見くん!?」
「手つないでる!!」
「彼女!?!?」
「しかも美人!!」
その時。
体育館。
入口。
見えてくる。
お姉ちゃん。
ぱっと。
笑う。
「英、頑張ってね!」
国見。
「……ん」
そして。
追撃。
「今日迎え行くから!」
静止。
国見。
「……え」
お姉ちゃん。
にこにこ。
「そのまま家行くね~!」
国見。
停止。
数秒。
「……今日?」
「決めた♡」
国見。
沈黙。
――知ってる。
この人。
**決めたことは変えない。**
説得。
無駄。
数秒。
小さい。
ため息。
「……わかった」
お姉ちゃん。
満足。
「よし♡」
ぽん。
頭。
軽く。
触る。
「じゃ、頑張れ~!」
手。
ひらひら。
去る。
その瞬間。
遠く。
体育館側。
金田一。
停止。
(迎え)
(家)
(え)
(彼女!?)
顔。
青。
処理落ち。
***
体育館。
がらっ。
国見。
到着。
「……おはよ」
空気。
変。
じーーーー。
国見。
「……何」
及川。
即。
「国見ちゃん♡」
「彼女いたの!?」
花巻。
「迎え来るんだって?」
松川。
「家行くって」
岩泉。
「説明しろ」
国見。
「……は?」
その瞬間。
ちら。
金田一。
――元気ない。
顔。
曇り。
目。
逸らす。
国見。
停止。
近づく。
こっ。
「……何」
金田一。
ぼそ。
「……別に」
全然。
別にじゃない。
国見。
じー。
「……機嫌悪」
及川。
超小声。
「嫉妬だ」
花巻。
「大型犬」
松川。
「分かりやす」
ついに。
金田一。
ぶわっ。
「だって!!」
体育館。
静止。
顔。
赤い。
でも。
少し。
涙目。
「手つないでたし!!」
「迎え来るし!!」
「家行くって!!」
小声。
「……俺、邪魔かなって……」
静止。
国見。
完全停止。
数秒。
沈黙。
そして。
小さく。
はぁ。
「……ばか」
金田一。
「え」
国見。
眠そう。
でも。
少し。
困った顔。
「いとこの姉ちゃん」
静止。
金田一。
「……へ?」
国見。
「昔から世話焼き」
ぼそ。
「家来るのも、親同士仲いいから」
少し間。
「彼女じゃない」
金田一。
停止。
「……え」
花巻。
「ただの親戚か」
松川。
「嫉妬損」
及川。
「青春んんん!!」
でも。
金田一。
まだ。
小声。
「……でも手」
国見。
数秒。
沈黙。
そして。
自然に。
袖。
きゅ。
少しだけ。
近い。
ぼそ。
「……あれ普通につないでただけ」
小さい声。
少し間。
そして。
珍しく。
視線。
逸らしながら。
「……恋人つなぎは」
静止。
金田一。
停止。
国見。
ぼそ。
「金田一のために取ってあるから」
体育館。
完全停止。
及川。
崩れ落ちる。
「ぎゃぁぁぁぁぁ!!!!!!」
花巻。
「朝から強すぎ」
松川。
「金田一、息してる?」
岩泉。
「朝練しろ!!!!」
金田一。
顔。
真っ赤。
本日。
完全終了。
コメント
3件
恋人繋ぎとってあるからでニヤニヤが、我慢してたのに!!
おお……これは朝から心臓が持たないやつですね!(笑) 金田一くんの見事なまでの嫉妬っぷり、大型犬みたいで可愛いなあと思いながら読んでいました。でも最後の国見くんの「恋人つなぎは金田一のために取ってあるから」には、完全に持っていかれました。あの眠そうな口調でさらっと言うのがもう……。及川さんの崩れ落ちる感じも含めて、青春の甘酸っぱさがぎゅっと詰まっていて、とても素敵なエピソードでした🌷