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【 第九章 ” 星 】
いつだって大丈夫。
あの星を掴めば、答えがわかる。
大きく育つ木の 細枝が
急に、ポッキリと折れてしまう時がある。
何かが吊り下がったわけじゃない。
何かに引っ張られたわけじゃない。
誰かに折られたわけじゃない。
ただ、自分から折れるときがある。
どうして?
あの星を掴めば
昼間でも負けず輝くあの星を抱き締めれば
きっと、答えがわかる。
僕が頑なに全てを嫌う理由も
君が頑なに何度も何度も僕を救う理由も
だって
星は、もうたくさんのことを見たんだから。
全ての始まりを、全ての終わりを、
この世そのものを何億光年も見てきたから。
📌【 第十章 ” 愛 】 最新話❕
嘘をついてでも、君と生きていたくて。
ただ、君といたくて。
それだけが望みで、ずっと何かが痛くて。
気付かないフリしてた。
君も僕も、ずっと 気付いていたのに。
君に嘘をついてでも
君とずっと一緒にいたくて。
アルコールの雨を注ぐ君に
僕は何を返せていたんだろうか。
僕を生かせてくれた君に
僕は何を与えていたんだろうか。
「 希望 だよ 」
君はいつだってそう言った。
「 希望 ? 」
僕は変わらずそう問いかけた。
「 分かりやすく言うなら … 」
君は少し考えた後
「 あの 星だね 」
「 あれを目指して 、 生きてる 」
そう 淡々と言葉を紡いだ。
僕は君に何て言ったっけ。
「 じゃあ 、 アメにとって私は ? 」
そんな問いに
僕は、たしか。
「 僕の 、 名前の由来 」
「 それと _ 」
この先の言葉は
あの子だけが知っている。
大雨の中、濡れた髪を手櫛でといて
寒さで悴んだ鼻と手、頬を赤く染めて。
柔らかく、優しく微笑んできた
僕が生きる中で 最初で最後に見た
世界で一番、美しかった君だけ。
例え何かが嘘でも勇敢で
誰かを守って、僕を救って
僕に大切にされすぎている君へ
今宵、
必要以上に注がれたアルコールの 酔いが
脳の神経細胞を麻痺させてしまう前に
中枢神経を刺激してしまう前に
君に愛を伝えたい。
ちゃんと、僕の口から
惑うことなき、誠実な愛を誓いたい。
ただ、それだけだった。
そんな口先だけの夢を叶える勇気が
僕にはなかった。
だから、死んだ。
ただ、それだけ。
君への最後の言葉は、そう。
「 泣いているのは 」
「 君のせいじゃないから 」
「 君の全部は 」
「 僕のせいでいいから 」
「 嘘じゃないよ 」
「 愛してる 」
「 ▶︎ •၊၊||၊|။ 」
最初で最後の
揺らぐことの無い思いと
君への愛を、カタチにして。
誰も彼も
ほんとは、嫌いなんかじゃなかったんだ。
📌 題名が変更されました。
【 星とアルコール 】
↓↓↓
【 大嫌いな愛を
勇敢な彗星の君に 】
コメント
3件
変 更 さ れ た 題 名 も 元 々 の 題 名 も 大 好 き ほ ん と に 表 現 も 何 も か も 最 高 だ よ
変更された題名が 詩雨 と 彗 の2人を意味してるの好き 天才ですね??! 詩雨くんは 彗ちゃんのこと大好きだね💞 なんか羨ましい
今回のもめちゃ好きです……💕最後の変更された題名の愛[詩]と彗星ってもしかしなくとも詩雨くんと彗ちゃんの事ですよね!? 今回の今宵~~の部分めちゃ好きです!!特に中枢神経を刺激してしまう前にってところがお気に入りです……✨