アカガサと恋人同士だったと
気付いてからも わたしの生活は
あまり 変わりない
基本今まで通り 這いばい男さんと
一緒に生活して 穏やかに過ごす
雨の日には こっそりアカガサを
呼んで狩りに 出かける
そんで ちょっとイチャイチャ
したりもする
下僕の契約はそのまま続行中
フリーにしたら いつでもどこでも
着いてきて 目の前にチラチラ出て
きてウザいからね
這いばい男さんとアカガサ
二人が仲良くなれないかな?
と思ったりもしたが
顔を会わせれば 威嚇し合うので
今のところは諦めてなるべく顔を
合わさないようにわたしが
調整してる
青い女さんやドレスのひと
しゃべる絵画さんとお茶会したり
するくらい仲良くなったし
生首くんや銀髪さんとは
今 結構ご近所になっている
(地殻変動のため)
長鉈さんに会えば 手合わせしてる
ので わたしは結構強くなってると
思う
今日はノックもなしにドアがガン!
と開いたと思ったらツギハギが
入ってきた!
『遊ぼう!面白い!』
『遊ばない!』『遊ばない!』
見ると右手でヤギの子の襟首を
掴み引きずり 左手には生首くんの
三つ編みを持って ぶら下げている
よく見ると ツギハギの髪の毛を
つかんだ 手首くんもぶら下がって
いる
『助けて!』『助けて!』
なんだ なんだ この状況は
わたしが反応できないでいると
這いばい男さんはすでにツギハギの
目の前にいた
『だめ!あなた!』
『小さい 怪異 べきでない 遊ぶ』
誰かを守るとなったときの
這いばい男さんは結構 素早い
ヘラヘラと笑っているツギハギの
後ろで ガギャン 斧の音がした
『面白い ではない』
ツギハギは心底つまらないと
いう顔をした ツギハギの首に
黒いものが ギゅると巻き付き
吊し上げた
フードさんの手ぇ 伸びた!!!!
驚いているうちに ツギハギは抵抗も
出来ず連行 されて 行った
何しにきたんだ いったいアイツ
ヤギの子はもう消えていて
生首くんは床に投げ出されている
『大丈夫?』『怪我 ない? 』
膨れっつらの生首くんを拾い上げる
『嫌い アイツ!』
可哀想にヨシヨシ!なでながら
銀髪さんのところに届ける
手首くんも心配そうについてくる
危険?な怪異もそこそこいるけど
手厚く セコ◯達に守られて
いるから 特に困りもしない
困ってないのにアカガサが
しつこく赤い痕(キスマーク)
を付けてくる
しゃべれない状態になったときでも
アカガサを呼び出せるように
だって
アカガサのほうから話しかけて
くんのは禁止!それでもイイんだ
ってさ
大丈夫だっていってもこれだけは
折れてくれなかった
あんまりしつこいから 赤い痕
が消える前につけに来ることを了承
してしまった
這いばい男さんが嫌がるから
『見えるとこにつけんな』と
言ったのも失敗だった
アカガサは狩りに行かないときも
3日に1回は目の前に突然現れて
わたしの服を剥いて赤い痕を付ける
そしてニッコリ笑って消える
この謎プレイにずっと付き合わされ
ている
3日に1回なんてちょうど忘れて
油断してるから 毎回驚いて
心臓がバクバクする
今日は後ろから抱きしめられた
と思ったら服を捲りあげられ
背中に痕をつけられた
そしてこちらが文句を言うまえに
消えた
これは 3日に1回はこっちから
呼んだほうが マシかもしれない
とにかく大きな問題もなく
楽しく過ごしている
今まで生きてきたなかで一番幸せ
かもしれない
(怪異だから今は生きてないのか?)
人狩りを趣味にしてるような
わたしが 怪異に堕とされる
まぁ 当然だ
でも このイビツに歪んだ
小さい世界の 中では 許されて
大切な人たち と共に居れる
イイのかな?って逆に心配になる
しょうがない この狭っくるしい
世界に囚われてやるかー
END
ハッピーラブラブ異世界生活
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