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シャークん視点
176X年。
貴族である俺たちは、政治を1人で勝手にやったことで民衆から反感を買い罪に問われている。因みにそのようなことをしたのは1つ前の王様、そして今の王…つまりは俺の父上だ。
別に俺は権力に興味はないし、国のことはみんなで決めればいいと思っている。が、残念なことに父上があんなのだと俺が王になった後も今と変わらないか、もっと酷くなるぐらいでしか思っていない。
考えたってもう、どうしようもないことなんて分かっている。分かっているさ。
齢12歳にして、もうすぐこの命が散ってしまうこと、父上の次に処刑される…でも、死ぬことは怖くなかった。何となくこうなるって分かっていたから死ぬ覚悟はできている。
今夜も冷たい煉瓦造りの狭い塔の檻の中で、ぼんやりとしていると、
br「シャークん様、起きていらっしゃいますか?」
小さい頃からの専属の使用人、Broooockが檻の外にいた。
shk「あぁ、Broooockか、どうしたんだ?」
br「大変申し上げにくいのですが、シャークん様の処刑の日程が決まりました。」
shk「…そうか、いつだ?」
br「4月8日です。」
自分の誕生日に寿命が尽きることはそう珍しくはない。正直、よくある話だ。
処刑日を言ったBroooockはすごく悲しそうな表情をし、
br「最期のお食事をお聞きしに参りました。」
成る程、最期の晩餐って訳か。
一応俺は貴族の身だ。多少の敬意と慈悲を込めての決断だろう。
shk「そうだな、なら177X年物のワインが飲みたい」
br「177X年物のワイン…ですか。」
すると俺の意図が読めたのか大粒の涙を流し始めた。
br「私は、私はシャークん様の願いを何一つ叶えられないのです。」
shk「いいんだ、それでも。Broooock、俺が死んだら墓に花を添えてくれないか?」
br「勿論でございます。」
檻から手を伸ばし、Broooockの頬にそっと触れ、止めどなく滴る涙を拭った。
shk「それと、この国を頼んだよ?今よりも、もっといい国にしてほしい。」
br「シャークん様は、立派ですよ…私なんかよりも、もっとずっと、国王に成るべきだ。」
母上がいない。父上はいつも自分が1番。誰からも愛されなかった俺を愛してくれたBroooockを置いて逝くのは心残りだが、もう、変えられない。この出来事は覆せない。
br「最後にもう一度だけ聞きます、最期のお食事は何がよろしいですか?」
何度聞かれても揺らぐことはない。
shk「177X年物のワインが飲みたい。」
如何でしたか?あの、解説がほしいなら言ってください。言っていただけたら解説を載せとくので。