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「なるほど…つまりあーしらに消えた宝石を探して欲しいと。」
「なんだよそレ、クソほど簡単じゃねェカ!」
牙狼那が宙をなぞると画面が出てくる。
「ピポ!対象までの距離はおよそ5kmです!」
「ん〜困った。」
「ますたー、こまる、そうとう。」
「5kmなんてすぐだロ。何が困ったんだヨ。」
「この場所の近くはねぇ…『アイツ』の縄張りだからねー。行きたく無い!!」
「イヤ、行けヨ!!久々の依頼だロ!?」
「しゃーなし、行くかぁ…」
「ねークソうさぎー。まだつかないのー?」
心底苛々してくるのが伝わる。足が痛いだのアイツに会いたく無いだの愚痴をこぼしつつ目的地へ向かう。
「もうすぐだから黙ってあるケ!!」
「ますたー、まえ」
牙狼那が前をみると苦虫を噛み潰したような顔をする。
「ゲッ、出たな…」
「おやおや〜?見覚えのあるワンコが…久しぶりだねぇ!」
「うっせ!ワンコじゃない!狼だよ!お前だって盗賊ウサギのくせに!」
「悪口になっていよ〜?仔犬ちゃん?」
2人が口喧嘩しているのを横目に
「ますたー、いらい」
「今言っても無駄だゾ。」
しばらくして2人が息を切らしながら睨み合う。先に口を開いたのは『盗賊ウサギ』、バニプラだった。
「それでぇ?アンタたちがわざわざあたしに会いに来たとは思えないし〜、また依頼だね?」
「そーだよ。どうせお前でしょ?宝石盗んだの。」
「せいかーい。これだよね。」
バニプラはどこか禍々しさを感じる紫の宝石を取り出す。
「それ!返せ!」
「ダメダメ〜。コレ、厄災の元だし。」
狼の道の2人と一つが鳩が豆鉄砲を食ったようにぽかんとする。
「どどどどういうこと!?」
「うそ、だめ。」
「テメェデタラメ言ってんじゃねェよナ!」
「どおどお、落ち着いて。これ、盗賊ウサギの間でもかなーり危険視されてるの。」
バニプラが宝石は真名を知ればそのものを封印できること、負の感情を溜め込む呪いの宝石だと言うことを細かく説明する。
「つまり、依頼人はおそらく『星援隊』の奴らだろうね。」
「それってあれ?なんか死人を生き返らせようとしてるあの?」
「そうそう。だから今回の依頼は諦めな。」
「そんな、おかね、また、なくなる」
「まあ、今回ばっかしはしゃーないね〜…」
「それじゃ、あたしはこれで〜」
気づいた頃にバニプラはもういなくなっていた。
しばらく気まずい沈黙が流れる。
「…あーしらも帰ろっか。」
名残惜しそうにその場を後にする三人の後ろに伸びる影は、もう随分長くなっていた?