水も滴るいい若井SS
もとぱ
左右どちらでも読めるかと思います。
お好みで読んでください。
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大森side
スタジオにて
「うわぁぁぁぁ!!もう無理ぃーー!!」
声の方へ振り向くと若井が髪をを振り乱して暴れてた。
あー……多分、俺のせい。うん、絶対俺のせい。
今回渡したギターパートで行き詰まってる。
ごめんて、若井……直接は言わないけど。
若井「ちょっと空気を外の吸って来ます!」
大森「いやいや、逆!逆!笑」
若井「元貴のせいだからな!」
会話が微妙に食い違っているのにそのまま若井は出ていった。
スタッフ「……若井さん大丈夫ですかね……」
大森「多分コンビニ辺りに行って帰って来るでしょ」
スタッフ「ちゃんと帰って来るかもですけど……それより天気が……」
言われて外が見える窓を覗けば暗雲。
ゲリラ豪雨が今すぐ来てもおかしくない雲が見えた。
スタッフ「迎えに行った方がいいですかね?」
大森「いい、放置で」
スタッフ「でも……」
そんな話をしてる内に窓に滴が付いた。
大森・スタッフ「「あ」」
ハイ、若井ずぶ濡れ確定。
また今度は違う意味でキレながら入ってくるんだろうな。
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【数分後】
若井「だーーー!!」
大森「うるさっ」
またも叫びながら帰ってきた若井は案の定、雨に打たれていた。
スタッフが駆け寄りタオルを渡す。
大森「 」
若井の仕草に思わず声を出してまいそうになり、口に手を当てた。
若井「何?」
大森「あ、いや、なんも無い」
何となく気まづくて誤魔化した。
誤魔化しきれたかわかんないけど。
だって
若井が濡れた髪を上げる仕草にちょーーーっとドキッとしたなんて言いたくない。
スタッフ「若井さん、風邪引くんで服脱ぎましょう」
おい、待て待てそれは……ダメだろ。
そんな眉をひそめた俺の顔を読み取ったのか若井がニヤニヤしながら
若井「そうですね、風邪引きますもんね」
と脱ごうとした。
クソっ、ムカつく
大森「若井、流石にここで脱ぐのはマズイって」
若井「え?なんで?」
大森「女性もいるんだから向こうで脱げ」
若井「服が張り付きすぎてひとりで脱げなさそうだから誰かに」
大森「俺が手伝ってやるからさっさと向こう行け」
若井「もっくん素敵!ありがと」
大森「すべこべ言わずさっさと行けって濡れ鼠が」
若井「辛辣すぎる……」
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【空き部屋にて】
大森「お前絶対ワザとだろ!!」
若井「えー?ワザじゃないよ」
したり顔で言う若井に説得力の欠けらも無い。
絶対に俺が止めるとわかっててやりやがった。
若井「別に俺は見られても良かったし」
大森「良くないだろ!そんなっ……」
若井「そんな?なに?」
大森「身体に跡があるのに変な噂立つだろ!お前スタッフ信じすぎ!舐めすぎ!」
若井「ちょ、そんな怒んなって」
大森「怒るだろ!!!!」
若井「マジごめんて!ちょっと元貴の動揺した顔見たかっただけなんだって!本気で脱ぐつもりじゃなかったっ!」
こいつ……ダメだ……考えてる事が浅はかすぎて頭かかえるわ……
若井「いや、それに俺が髪上げた時に元貴が反応したのがつい、嬉しくて………ね?」
大森「え?」
若井「いや、だから…………って元貴、お前」
大森「言うな」
若井「顔」
大森「それ以上言ったら殴る」
上手く隠せたと思ってたのに、バレてたとか恥ずすぎる……
若井「かっっわいい!顔真っ赤じゃん!」
こいつ言いやがった。後で絶対殴る。
大森「とりあえず服着替えろって」
若井「ねえ、そんなに良かった?俺かっこよかった?」
大森「あーー!もう!そうだよ!かっこよかったよ!クソ!ちょっとでもドキッとした俺が馬鹿だったわ」
若井「俺雨に濡れてムカついてたけど良かったーー!!『水も滴るいい若井』じゃん俺!」
大森「おい!濡れたまま抱きつくな!何が『いい若井』だよ!!バカ井!さっさと着替えろ!」
若井「えーー!もう元貴大好き!!」
大森「あーー!話を聞けーーー!!!」
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そんな言い合いをして濡れたままの時間が長くなり、案の定、次の日、若井は風邪を引いた。
若井「ゲホッゲホッ……もときぃ…………」
大森「自業自得。俺は知らない」
若井「……ゲホッゲホッ……熱いぃ…死ぬ……」
熱で弱ってる若井が可愛いと思ってる事は絶対に顔に出さないからな。
end.
コメント
3件
わーーーんほんとにかわいい……😭😭😭😭💘💘 濡れた髪あげるのに反応しちゃったomrさんほんとに可愛いしそれをからかうwkiさんも可愛くてもう愛おしい……🥹🥹 ツンデレomrさん良質すぎますありがとうございます🙏🏻🙏🏻 ほんとに好きすぎてスマホぶん投げてしまいましたありがとうございました👍🏻👍🏻