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有名な心霊スポット
本当は来たくなかった
早く帰りたいなーなんて他愛もない話を君とする
罰ゲームで二人で心スポだなんて
ほんと嫌になるよ
王道のトンネル
二人でトンネルを進んでいく
コツン
コツン
と
ヒールのような足音が響く
「ねぇ…ヒール履いてきたの?」
こちらの問いかけに君は首を傾げる
足元を見ると2人とも運動靴だ
ならこの音は?
背筋がゾッとする
「他に人が来てるのかもね」
君がそう微笑む
そうか
その考えもあるのか
「やっぱり君は頼りになる!」なんて話をして楽しくトンネルを抜けた
「あんまり何も無かったね」
同時に二人がつぶやく
そして二人で笑い合う
「こんなところ怖いし早く帰ろ」
そう言って君は少し早めに進んでいく
追いかけるがコケてしまった
こけた時にチラッと見えた
あれ……
君はヒールなんか履いていたっけ?
顔を上げると君の顔が目の前にある
びっくりして腰が抜けてしまった
「待っててくれたの……?」
「ヒールどうしたの?さっきは履いてなかったよね……」
震える声を抑えてそう呟く
君は恐ろしいくらいに口角を上げて
「ずっと待ってた」そう囁く
恐ろしい
この子は誰?
走って逃げた
トンネルの向こう側に走って走って
そして来た道に着いた
後ろを振り返る
誰もいない
良かった
ほっと一息着く
再び前を向く
君がいた
「どうして1人で先々言ってたのー」
1人で?君と行っていたはずだ
何を言ってるんだ
「え?一緒に行ったじゃん」僕は震える声でそう呟く
「私一人で車にいたよ?」背筋が凍る
あれは一体なんだったんだ?