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はい、もう最高過ぎます!!おっもいの大好きです!!毎度毎度素敵すぎる作品ありがとうございます✨
ふぅと細く吐き出した紫煙が夜の空に溶けていく。事後、こうやってベランダでタバコを吸うのが習慣になっている。少し前まで、俺の下で嬌声を上げていたアイツは、深い夢の中へ落ちていた。その目元には、まだ乾いていない涙の跡が月明かりに照らされてキラキラと光っていた。
「あかんなぁ…アイツ見てるとめちゃめちゃにしたなる」
泣かしたいわけではないが、アイツが涙を流し始めるとゾクゾクして、凶暴な気持ちが湧き上がってくる。無理やり身体を暴いて、好き勝手に貫きたい。逃げる腰を掴んで、最奥まで自身で埋めつくしたい。拒絶の言葉すら甘美な音色になり、俺の耳を刺激する。悲鳴のような喘ぎ声も、泣き叫ぶ声も全てが俺を興奮させる。
こんな歪んだ愛なんて知らなかった。アイツを支配し、アイツの世界が俺だけになればいいとすら思っている。
「アカンって分かってるんやけどなぁ……」
離れられないし離したくない。
俺は最後の紫煙を吐き、ゆっくりと部屋へと戻っていった。
「ぼ……びぃ?」
ベッドに入ろうとすると、ニキがモゾモゾと動いて俺を呼んだ。その声は酷く掠れていて、情事の激しさを思い出させた。
「おこしてもぉたか?すまんな」
「いいよ?気にしないで」
少し体を起こそうとして、痛みに顔を歪ませるニキは、腕にも上手く力が入らないようでフラフラとして、ベッドボードへ体を預けていた。
「かっこわるw」
「激しすぎたか?ww」
「んー激しかったけど……」
嫌いじゃないんだよなぁと聞こえるか聞こえないかくらいのちいさい声で呟いた。その真意を汲み取りたくて、俺はベッドに浅く腰をかけてニキの顔をのぞき込む。すると、少し恥ずかしそうに笑って、聞こえてた?と首を傾げてきた。
「一応な……さっきのどういう意味や?」
「なんだろ…めちゃめちゃにされるの…幸せかも」
「は?wお前ドMなんか?ww」
「違うよwでも…求められてるって感じられて……」
好き……。と紡ぐ唇が愛おしくて、噛み付くようなキスをした。カチャっとメガネがあたり、それが忌々しくて、乱暴に外すと再び深く唇を貪った。
「明日……立てへんでもええか?」
「ん…めちゃくちゃにして…痛くしてもいいから……」
俺たちの愛はきっと歪んでいる。でも、互いの足りないものを埋めるピースのようにかっちりとハマって、離れることが出来ない。俺はいつかコイツを壊してしまうかもしれない。でも離れてやることは出来なさそうだ……。