saidアーラルド(店長)
アーラルド「あーLIVE…これかな?あーあー…映ってるかなー…」
はいどーも読者の皆さん!(メタいこと言うな)
僕は今…YouTubeで配信をしよう!
…と思ってやるかやらないかの瀬戸際にいます
アーラルド「あ゛ぁ゛〜…どうしよう〜」
フェラルド「おい五月蝿いぞ」
見慣れた顔が扉からスマホを片手にひょいと顔を覗かせた。
この人は僕と同じ天使で双子の兄さんのフェラルド!僕とは違ってしっかりしてるきっちり者だよ!
仲がめちゃくちゃいい訳ではないけど(おい)
アーラルド「えぇ〜だって仕方ないじゃん…」
フェラルド「…?なんだこの機材」
そうだ、兄さんにこの事伝えてなかったんだった…
双子の兄にも関わらず大切な事を言い忘れるとはかなりヤバい。
アーラルド「ちょっとYouTubeで配信やってみようかなーと思って」
フェラルド「…ふーん」
アーラルド「ふふーん(ドヤ)機材もちゃんと自分で買ってきたんだよ〜」
フェラルド「…お前金欠なのにか?」
(ぐっ…)
何でここまで勘がいいんだこの兄は…
双子の勘というヤツだろうか、金欠なのに機材を買えたのは何故かという一番聞かれたくなかった失礼をしてきた。
…読者の皆さんに説明しよう!
実は僕はやろうと思ってたけど金欠だった!(金欠多いなおい)
そこで僕がある究極の入手方を思いついてしまったんだ…
そう!兄であるフェラルドの通帳からお金を借りよう!それで買えばいいじゃないか!と…(無断で)
ちなみに兄の通帳の番号はああ見えてプロハッカーであるソルに銀行の口座情報をハッキングして調べてもらったのだ!
だからバレたら大惨事。多分兄さんに殺されそう(天使だから死なないけど)
アーラルド「ちょーっとカフェで繁盛したからその収入で…ね?」
フェラルド「へー」
ふぅ…心の中で胸を撫で下ろす。(オリカビに胸はないけど)
なんとか切り抜けたと思ったのも束の間。
フェラルド「じゃあちょっと俺銀行行ってくる」
アーラルド「ちょぉーっっっとまてぇぇぇぇぇい‼︎」
フェラルド「!?何だよ!?」
ハッ…
気づいたら叫んでしまってた。どうしよう…何も考えてなかった
なんかいい訳…いい訳…あ!そうだ!
アーラルド「最近スキミングとかあるじゃん!?だからやめといた方がいいと思うよ‼︎」
⚠︎スキミングとは:クレジットカード詐欺の種類の事です
フェラルド「そうなのか、でも大丈夫だろ」
いや大丈夫じゃないよ!?僕が!?口座見たら10万円無くなってるんだからバレるって!
アーラルド「いや〜でも今日兄さんの星座占いでは今日家から出ると悪い事が起こるってあったよ〜?」
フェラルド「…マジか」
フッ…計画通りッッッッ!(パロ)
そう!この兄は意外とこういう事を信じているのだ!
よし勝った…この戦い!勝ったぞ!
【ラララララララララララライン♪】
なんかめっちゃ大量のメールの音なったんだけど
フェラルド「あ、すまん俺だ」
兄さんのLINEか…まーいっか。この戦いは勝ったことだし!俺は配信でもしますかね〜何の配信しようかな〜
せっかくだし!料理配信とかにしようかな〜お魚捌いてみたり〜♪お魚グサ!って絞めたりするのちょっと憧れてたんだよねー
…てかなんで兄さん銀行行こうとしてたんだろう。まーいっか
フェラルド「なぁ…アーラルド?」
アーラルド「?なぁに?兄さん」
そして僕の目の前に突きつけられた物…
アーラルド「スマホ…?」
なんだスマホか、新しくしたのかな?とか呑気な事を考えてたのも束の間。
そこに表示されていた示されていた物は…
兄さんのアプリで確認できる銀行口座の利用状況。
アーラルド「………あ」
フェラルド「なぁアーラルド?この10万円。どこに行ったんだろうなぁー?」
僕の顔が一気に青ざめる
アーラルド「さー?僕はちょっと知らないなぁー…」
フェラルド「お前、喫茶店、今週は閉店中じゃなかったか?金をすぐ使うお前に金が残ってるはずもないだろ。じゃあその収入はどこからきたんでしょうねぇ。」
アーラルド「ちょ、ちょっとお手洗いに…」
ヤバい。逃げるしかない。
フェラルド「おい。」
ドスの効いた低い声が降ってくる。
フェラルド「ちょーっとお話ししようぜ?((((圧」
アーラルド(あ、死んだ…)
実は2人とも気づいていなかったのだが、撮影用のカメラはLIVEのまま。配信している最中だった。
そのカメラからは鮮やかに包丁を使いこなし天使で死なないアーラルドを切り刻んでいくフェラルドと、まるで魚のように絞められるアーラルドの姿が配信されていたそう。
後にこの動画はバズり、最悪のYouTuberデビューとなったそう。
おしまい







