つづき
「は、母上?」
いないはずのお母さんが、いた。
『お前、どこに行ってたんだよ!?』
「えっ、、、、と」
『教育しようと3時間くらい待ってたんだけど』
あ
どぅぉっっっこ
現実から頭が、切り離されていった
「ぱぱー!」
〈ん〜、どうした、おんりー?〉
「あのね、ふわふわのお花さんがいるの」
〈おお、それはね、たんぽぽって言うんだよ〉
「え、でもたんぽぽってきいろのお花さんだよ?」
〈おお、おんりーは賢いなぁ〉
え、なにここ。
どこか懐かしいし、なんか
あたたかい
〈じゃ、おんりー帰るか!〉
「うん!きょーのごはんはなんだろう!」
〈うーん、なんだろなー〉
「ぼくね、みそしるがいー!」
〈そっか、あるといいなぁ〉
なんだろう
涙があふれてくる
…
ここはどこ?
「ただーいま!」
『おかえり、』
「きょーのごはんなに!」
『ごめんね、今日はご飯とお味噌汁だけだわ』
「え、おみそしる!やったぁ!」
〈おんりー、手洗いは?〉
「する!」
この子、貧しいのかな
でも、
うらやましい
あたたかい
「おとーさん…….」
『あなた………』
ぴっぴっぴっぴっ
〈おんりー、お前の入学式に行けなくてごめんな〉
「おとーさん、、、僕、大丈夫だから」
〈おお、おんりーは強いのぉ〉
「おとうさん…」
〈おんりー、お前は強い子だから1人になっても生きていけるな!〉
「…うん!」
たんぽぽの綿毛が病室にとんできた
それを見て親子が笑いあっている
さびしいけど、
あたたかかった
「おとうさん…」
『あなたっ…』
「おとうさん、たんぽぽの花をあげるよ
天国に行っても、たまには僕のこと思い出してほしいな」
『あなたっ、おんりーは強い子にそだったわ、
あなたの、願いが、叶ったわっ』
おとうさん…
『おんりー、入学、おめでとう!』
「ありがとう!おかあさん!」
『おんりー、卒業おめでとう』
「うん、ありがとう」
『あっという間だね』
「ぜんぜんだけど。6年間もいたんだね」
『そうね』
『今日は奮発してハンバーグにしましょうか!』
「えっ、やったあ!」
美しい
『おんりー、私再婚したいんだけど』
「…お母さんがそう望むならいいんじゃない?」
優しい
<おんりー君かな?はじめまして>
「は、はじ、めまして」
『ようこそ我が家へ』
<おんりー君、体力には自信あるかい?>
え
<おんりー君、君はナイフで手を切ったことがあるかい?>
「事故で、はい。」
<じゃあ、このナイフで手を切ってみなさい>
「え?」
<切ってみろ!>
「えっと、」
<切ってみろつってんだろうが!!>
「ナイフって楽しいな」
<おお、おんりー、強くなったじゃないか>
つよく、なった?
『ほらおんりー、教育するわよ』
お母さん…
お母さんがおれを教育するようになったのはいつからだろう?
優しかったお母さん。
『教育するわよ!』
あのたんぽぽの綿毛はどこかで花を咲かせただろうか
『ほらいつまで寝てるの!教育!』
ぼこっっっっ
…最悪の目覚めだ
コメント
3件
ああー 親を許せません(´TωT`)続き楽しみにしてます✨✨