テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
こんにちは、ねこもみじです!
本日は5/4…青桃さんの日ということでちーちゃん(ちーずもちさん)主催の企画に参加させて頂きます!
#2026青桃の日だねん
注意
・青桃
・エセ関西弁
・御本人様とは関係ありません
ーーーー
会社でパソコンと向き合い仕事をしているところ、コンコンとノックの音が響いた。
「失礼しまーす」
気怠げそうに許可を出す前からずかずかと入ってくる声の主。
「返事する前から入ってくんなよ…まろ」
「まぁまぁええやん。相棒やし」
それよりさ、とデスクの傍まで来て俺の髪をとかすように撫でながらまろは言葉を紡いだ。
「ないこ何時くらいに仕事終わりそう?」
「うーん、何時だろ。終わるまでやるつもりかな」
今日はもう会議も配信もないしね、と付け足すと呆れたようにまろは笑う。
「ほんま時間さえあれば仕事しかせんのかいな」
「じゃあ用事はないんやな?」
「一応ね」
「ふーん、なら夜のないこの時間俺が貰ってもええ?」
珍しくそんな事をいうもんだから、何か企んでいるのかと怪しんでしまう。
「…なに急に、えろいことでもすんの」
「んなわけあるかアホ!!」
……ツッコんでくるものの、そういう事してくんじゃん。と言いそうになるのをすんでのところで飲み込む。
「まぁ分かったよ。なるべく早く仕事終わらせるね」
「お前その量全部今日中なんて言わんよな」
パソコンに記載されているリストを見てありえない、と言わんばかりにこっちを見てくる。
確かに数えるだけでも疲れてしまいそうな量だ。それなりに片付けてきたものの俺にも限度ってものがある。
「流石に全部じゃないよ。半分くらいかな…溜めてた訳じゃないんだけどなぁ」
「はぁ…俺もやるわ。出来そうなのどれ?」
「え?いいよ。俺の分だし」
「お前の分だから俺もやるの、はよ貸せ」
そう言われてしまうと断れない…しぶしぶタスクの中から簡単そうなのを探す。
「……じゃあこれ頼んでもいいかな」
まろは満足そうに微笑んで資料を受け取った。
カタカタとお互いのパソコンを打つ音が部屋に響き渡る。
何か会話をするわけでもなく、無言な空気感さえ安心するのはよっぽどまろに対しての信頼感があるからだろう。
まろがコーヒーズズッとすする音がした。そういえばいつもブラックコーヒー飲んでるんだっけ。
今度奢ってやろうかな、なんて思いながら作業をしているとまろはぽつりと呟いた。
「急かもしれへんけどさ」
「俺ないこに出会ってよかったわ」
「ほんとに急だね」
「……でも、俺もそう思ってるよ」
「ないこはさ、ただがむしゃらに走り続けるやん」
「夢に向かってただ真っ直ぐ、俺らを置いていきそうになったら全速力で戻ってきて手を引っ張ってまた突き進むみたいな」
まろの言うように俺は『エンジン』と表現されることが多い。
対してまろは『ブレーキ』だ。
突き進みすぎた俺を肩を叩いて違う方向への提案をしてくる。
対照的なペアだよなぁと思っていると「でもさ、」と付け足す。
「うちの『エンジン』は壊れることを知らんやん」
俺が壊れることを知らない……?何を言い出したのかとまろをじっと見つめる。
「ないこ最近いつ寝た?」
「いつ会食以外でまともなもん食べた?」
「……いつ、自分から俺を頼ろうとした?」
「……」
言葉が出てこない。思い返せば何時に寝たかさえも覚えていない。今が忙しいだけだから、と気絶するように寝てしまうことの方がずっと多くなっていた。
食事も悪いとはわかっていつつも朝はエナドリで済ませてしまうし……。
沈黙が続いた俺にまろはため息を漏らしそっと手を握ってきた。
「俺はないこが壊れるのが怖い」
「知らんうちに消えてしまいそうで怖い」
まろがこんなにも本音を零すことに驚きが隠せなかった。苦しそうにこちらを見つめてくると心配されているこっちまで苦しくなる。
「…無茶ばっかで頼らなくてごめん」
「大切にしたい人にこそ頼るのが怖くて…」
握られた手を握り返す。ごめんねって気持ちとありがとうが伝わるように。そしてぎゅっとまろを抱きしめた。
「……なんで俺が慰められたみたいになってんねん。ないこが悪いのに」
むすっとした表情でそう呟く…かと思えば頭を優しく撫でてくる。俺よりも大きくて安心する手が好きだ。
「ごめんってば、俺が悪かったから」
「…もう、頼るんができんくても同じ歩幅で、傍で歩かせて」
「俺はお前の相棒やし、大好きやから」
目を細めて愛おしそうに見つめてくれる、俺だけにしか見せないその表情が堪らなく好き。
「…そんな甘い言葉言うなよ」
簡単に『大好き』なんて言葉を言わないで。一滴の雫が紙にじんわりと広がっていくように甘くてあったかい何かに心が満たされていく。
「……俺も離れないから、まろも離れるなよ」
「んふ、当たり前やん」
「帰ったらご飯食べよ、ないこに食べてもらうために料理頑張って練習してるから。それでお風呂一緒に入って、一緒に寝よう」
そんなほんの少し先の未来の話があったかくて、思わず笑みが溢れてしまった。
「…眠くなるまでまでハグしててくれる?」
「寝てからもずっとしとくよ」
こんな甘い会話普段ならしようとしない。でも、今日くらい甘やかせて。もう逃げも隠れもしないから。
「言っとくけど俺、まろが思ってる以上にお前のこと好きだから」
「へぇー、じゃあもっと好きになってもらわなあかんなぁ」
ふふっと微笑んだかと思うとグッと引き寄せられる。
「うわっ、近いって…」
「近いぐらいがちょうどええの」
「もうないこのこと離しはせんから覚悟しな」
その夜空のような輝きを持つ瞳も、優しく溶かすような言葉もお前の持つ全てが欲しい、なんてらしくない独占欲は胸に秘めておこう。
至近距離になってどちらかともなく唇が触れ合ったのは言うまでもない。
8,120
3
コメント
7件
最高すぎるよ😭😭🫶こういう相棒感満載の青桃さんも大好物すぎる…😻桃さんはメンタル強いからこそ自分の限界知らなそうで逆に青さんがそこを理解してるのがいい‼️ほんとに文章もわかりやすすぎて最高&天才すぎるよ〜😭💕
表現の仕方が好き!💕 僕も書いたんだけど、そんな上手く書けない、、、
……あれ、昨日の時点でまだ思いついてないって言ってなかったっけ🙄なんでこんな癒し作品がすぐにできるんだ?? そしてわたしはまだ書き途中(( 予告通り遅刻組です😭😭 青桃さんらしい『相棒』『エンジン』『ブレーキ』なんて言葉に『仕事』『社長』『スパダリ』『我慢強い』青桃さんと言えばのワードがいっぱい入ってて、青桃さんと言えばみたいな作品で、思わず青桃と言えばこれだよなぁ……と原点回帰した気がします🤭 素敵な青桃作品投稿ありがとう💖💖