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俺こと轟焦凍には前世の記憶と前前世の記憶がある。


思い出したのはとある一つの事件がきっかけだった、いや…事件と呼ぶには些細な出来事かもしれない。少なくともあの男、エンデヴァーにとっては些細な出来事だろう、きっと。


まずはこの世界の常識と思い出す前の生活を軽くおさらいしよう。


まず、前提としてこの世界は人口の八割が”個性”と言われる異能(超能力のようなもの)を持っている。残りの異能を持っていない二割は”無個性”と呼ばれ、時に差別され…何かと不遇な扱いを受けている。


そんな中…個性を悪用する者が敵(ヴィラン)、敵(ヴィラン)を倒すために個性を使う者がヒーローと言われている。


そんな超人社会に、轟焦凍はナンバー2ヒーロー”エンデヴァー”のもとに生まれてきた。

そこまでは別に良かった、そこまでは。


例え個性婚(強い個性の者を掛け合わせて強い個性の子供を作る行為)でも、例え父親がナンバー1ヒーロー”オールマイト”に強い執着を向けていても、愛されていれば良かった。


父親には早々に見切りを付けた焦凍は母親に愛を求めた、母親は応じてくれた。だが日に日に母親は目に見えて疲れていった、それでも焦凍は気づかず母親に愛を求めた。


そして母親は壊れてしまった。焦凍に対して”貴方の左側が醜い”と言い焦凍に煮え湯を浴びせたのである。それは母親からの明らかな拒絶だった。


だから轟焦凍はついに”壊れてしまった”。そこで死んでしまった轟焦凍の代わりに俺が轟焦凍に成った。


要約するとこんな感じだろうか、つまりは俺が煮え湯を浴びせられた後の轟焦凍に成り代わったのである。


ん…?俺の前世の記憶と前前世の記憶について解説していないって……?嗚呼、そうだった。


じゃあ、俺の前世の記憶は100いいねいったら書こうかな。

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