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「ねえ。瑠美また言われてる。」
「私たちがなんか言ってやろうか?」
「いいよ。いつものことだし慣れてる。」
私の変な噂。私が尻軽で誰とでもヤらせてくれる。
美奈と真はそんなわけないって、私のこと信じてくれてるけど。
この噂はどちらかと言うと事実だ。
私はすぐ人を好きになってしまう。昔から恋に落ちやすい体質だった。
そして私は中1で初めてを経験した。好きな人には心も体も捧げてしまう。
初めての相手は希空という先輩だった。でも先輩はヤリモクでしかなかった。
1ヶ月経つと先輩が浮気していることが分かった。
こんなことが何回も続いた私の中学校生活も終わり、今は華のjk…と言いたいが。
私と同じ中学の男が中学の頃の私の噂を高校でも広めた。
そして今も私は言われ続けてる。
男子はみんなーあいつヤらせてくれるらしいぜ。俺も行ってこようかな笑
女子はみんなー彼氏できたらあいつに近寄らせたくない。クソビッチ
私は女子に嫌われて男子にも嫌われるタイプだった。
もう4年間ずっとなので慣れているけど。
「言われてる瑠美見てるこっちも気分悪いわ。」
「本当だよ。瑠美はそんな子じゃないんだからさ。みんな噂信じすぎ。」
ごめんね。2人とも。騙してるよ。私。
私は罪悪感で胸がいっぱいだった。
私は高校に上がってから恋には落ちるが体は捧げない女になろうと決心し、高校生になって半年経った。
今の所は彼氏すらできていない。なのでもちろんヤっていない。
高校こそはいけるんじゃないかと思っていた。
「ねえ。ヤらせてくれるってまじ?」
またか。こういうのは無視するのが1番だよね。
「無視しないでよ。鈴木瑠美さん。」
私はずっと無視していたのだが諦めることなくついて来た。
痺れを切らして一言いってやろうと思い振り返るとどタイプな男が立っていた。
一目惚れ。というものをしてしまった。
「あ。やっとこっち見てくれた。顔思ってたより可愛いね。」
思ってたよりって何だよとは思ったが「ありがとうございます」とだけ言い歩き出した。
「それだけ?返事してほしいんだけど。」
私は校舎内を歩き続けていた。すると開けることができない教室が目の前にあった。
行き止まり。
「行き止まりだね。君顔可愛いしスタイルもいいじゃん。おっぱいデカ。」
私は自分でも自覚できるくらい顔とスタイルには自信がある。
生まれた時から私はこういう運命だったのかもしれない。
「抜け出そっか。」
その時にはもう私は手を引っ張られホテルに連れて行かれていた。
でも私は抵抗しなかった。惚れていたから。もう恋に落ちていたから。
「瑠美って俺のことどう思ってんの?」
「なんとも」
嘘。本当は一目惚れした。素直になれない。
「じゃあ噂は本当ってこと?」
「そうかもね。」
「何だよそれ。俺結構瑠美にマジなんだけど。」
「え?」
「さっきずっと追いかけてたけどさ。チラッて顔が見えたらキュンって。キュン。」
「…」
「だから瑠美。一目惚れです。付き合ってくれませんか?」
このときすごく迷った。と言いたいが即OKした。私も一目惚れだったから。
「 瑠美。今日会える?」
「うん。会えるよ。」
「会いたい。迎え行くね。」
あれから高校を卒業し、大学には2人とも行かず就職した。
「迎え来たよ。」
「今日はどこ行くの?」
「内緒。」
「えー。教えてくれてもいいのに。」
「今ちゅーしてくれたら教えてあげる。」
「何それ。」
幸せだった。こんなことになるなんて誰も思っていなかった。
「健!妊娠した!」
「まじか?!」
私たちは交際期間6年を経て結婚した。
妊活をして、妊娠して。幸せな家庭が築けると思っていたのに。
電話が鳴った。
「もしもし。」
「髙橋瑠美さんで間違いないでしょうか?」
「はい。どうしましたか?」
「○○県警察です。ここに来てもらえますか?」
「わかりました。」
嫌な予感がした。
「髙橋瑠美さんですね。こちらへお入りください。」
その部屋に入ると、健が死んでいた。
「なんで。なんで。」
私は悲しすぎて涙が出なかった。
トラックが突っ込んできて健も運転手も即死だったらしい。
私が仕事が終わり家で料理を作っていた。
健はそのとき仕事が終わり帰宅していた時だったらしい。
1週間後。葬儀が行われた。
健。見守っていてね。
再び悲劇が訪れた。
健の死後3ヶ月後だった。
流産だ。誰かに突き落とされた。
股下が血だらけで。
私は幸せになれないのか。