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真実とは「永遠に変わらなくて普遍的なもの」ということで了解ですけど、でもそんなもん、本当にあるんでしょうか。
例えば「三角形」がそうだよ。三つの直線で描かれた図形っていうのは、宇宙があってもなくても、人間がいてもいなくても、物質があってもなくても存在するからね。
(黒髪の中年は小さく咳払いをして、テーブル備えつけのナプキンを一枚拾った。そして、シャツのポケットに刺さるボールペンをつまむ)
そうすると、その、三角形を、ここに、こう、書きます。でも、これがなんで永遠普遍と関係してるんですか。
(白髪の男はウィスキーを一口飲んだ)
「この三角形」の場合は、年月が経てばインクが薄くなってきて消えちゃうよ。
そりゃそうでしょう。 そうしたら、なくなっちゃう。 だからどうしたというんですか。
これは、いわば本物の三角形じゃないんだ。
何が言いたいんですか。
これは「現実の三角形」だ。
どういうことですか。