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街の雑踏の中で、💚はふと足を止めた。




普段の仕事で慣れた街ではあったが、今日、特に気になる何かがあった。




何気なく目の前を歩く人々を見渡すと、ひときわ目立つピンク髪の子がいた。




その子は、💚の姿を見かけると、すぐに目をそらし、歩く速度をわずかに速めた。




💚「あれ、もしかして…?」

💚は息を呑んだ。まさか、ファンだろうか?だとしたら、こんなところで出会うなんて珍しい。




そのピンク髪の子が立ち止まって、何かを見ているふりをしながら、💚の方をチラリと見る。

まるで遠くから眺めるようにしていた。

だが、目が合ってしまった瞬間、ピンク髪の子は慌てて顔を背けた。

思わず、💚に笑みがこぼれる。




💚「あ、あの、こんにちは…?」

💚は少し躊躇いながらも声をかけた。照れた様子で振り向いた少年は、しばらく無言で立ち尽くしていたが、やがてこっちを見て、ポツリと言った。




🩷「えっと…あの、亮平さんですよね?」

その言葉に💚は驚き、同時に少し照れる。




💚「うん、そうだよ。でも、そんなに気にしなくていいよ。君、僕のファン?」

🩷は顔を赤くしながら、軽く頷いた。




🩷「はい…ちょっと、遠くから見てました。恥ずかしくて、声もかけられなくて。」




💚「そうなんだ。僕もこんなところで会えるとは思ってなかったから、びっくりしたよ。」

💚はにっこり笑って、少し安心した様子で言った。

目の前にいるのは、ピンク髪で、自分よりかは背の低い、どこかふわふわしてて、優しげな雰囲気を持つ子だ。こうして普通に会話ができるなんて、ファンとはいえ少し不思議な気分だった。




💚「でも、なんでこんなところに?」




🩷「いや、たまたま通りかかっただけなんです。別に、亮平さんを見かけたからってわけじゃないんですけど…」

🩷は少し戸惑いながらも、口元を緩めて笑った。




💚「そうなんだ。」

💚はその笑顔を見て、少し胸が温かくなった。なんだか、🩷と話すのは気持ちがいい。




💚「じゃあ、どうせなら少し話さない?」




🩷「え…?」




💚「別に急いでないし、少しだけなら。」

🩷は驚いた表情を浮かべたが、すぐににっこりと笑いながら頷いた。




🩷「はい、いいんですか?」




💚「もちろん。」

💚はその後、カフェに誘うことにした。街中を少し歩いてから、落ち着いた雰囲気のカフェに入ると、二人は窓際の席に座った。




💚「あ、そういえば、名前教えてくれた?」




🩷「名前…ですか?」

🩷は少しだけ顔を赤らめてから、恥ずかしそうに答えた。




🩷「佐久間大介です。」




💚「大介か。いい名前だね。」

💚はにっこり笑って、視線を大介に向けた。その瞬間、🩷は目をそらし、少し恥ずかしそうに手を振った。




🩷「ありがとうございます。」




💚「なんだか、緊張してる?」




🩷「はい…初めて、亮平さんとこうやって話せて、ちょっと緊張してて。」

その言葉に、💚は優しく笑った。




💚「無理しなくていいよ。気楽に話そう。」

🩷は少し安心した様子で、笑顔を返した。




🩷「じゃあ、ありがとうございます。」




二人の会話は、次第に自然に流れていった。




ファンとアイドルという関係を超えて、ほんの少しだけ距離が縮まった気がした。




💚は心の中で、この時間がもっと続けばいいのに、と思った。

偶然の恋、少しずつ。

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