テラーノベル
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続きです
ぺにがき×どるぴん
💬 🩷嬉しいです!
今回は基本Nosideです。
最後だけどるぴんsideになってます。
____
「腹減ったー!」
待ち合わせ場所から歩き始めて三十分。
最初に音を上げたのはひまじんだった。
「まだ何もしてないだろ」
DDが呆れる。
「いや俺はもう腹が減ってる」
「知らねえよ笑」
ぺにがきが笑う。
その隣でどるぴんはずっと静かだった。
いや正確には、 ぺにがきの隣にいることにいっぱいいっぱいだった。
昨日までは普通に話せていたのに
ゲームをしながら通話してくだらないことで笑って眠くなったらそのまま通話を切る。
それだけだったのに。
なのに今日は違う
隣を歩いている
声がすぐ近くから聞こえる
笑ったときの顔も何気ない仕草も全部が直接見える
画面越しでは気づかなかったことばかりだった。
「どるぴん」
「っ、なに!?」
「いや、そんなびっくりする?笑」
「びっくりしてない!」
「今日ずっとそれ言ってんな、お前」
ぺにがきは楽しそうに笑った。
「緊張してんの?」
「……してない」
「ほんとかよ」
「ほんと!」
「じゃあ俺の目見て言ってみ?」
どるぴんは顔を上げた
目が合う
思ったより近い。
「……っ」
「ほら、顔赤いじゃん!」
「うるさい!!」
どるぴんは慌てて顔を背けた。
その様子を見てぺにがきは声を上げて笑った。
「お前、マジでおもしれえな!」
違う
面白いんじゃない。
好きだから
…なんて、そんなこと言えるわけがなかった。
____
「じゃ、二人ずつ座れば?」
DDの提案でテーブルの席が決まった。
KUNとDD、 ひまじん
ぺにがきとどるぴん。
「お、どるぴん!俺の隣じゃん」
ぺにがきが椅子を引く。
「……うん」
「何食う?」
「まだ決めてない」
「じゃメニュー見よ」
二人で一冊のメニューを覗き込む。
肩が触れそうな距離
どるぴんはメニューの文字を目で追っていたが、正直何が書いてあるのかほとんど頭に入っていなかった。
「これうまそうじゃね?」
ぺにがきが指差す。
「……うん」
「お前、さっきからそれしか言ってなくね?」
「そんなことない!」
「じゃあ何食いたい?」
「……ぺにがきくんのと同じのでいい」
言ってからどるぴんは固まった
違う。
そういう意味じゃない。
いや、そういう意味でもあるのかもしれないけど…
「俺と同じ?」
ぺにがきがにやっと笑った。
「なに? そんなに俺とおそろいがいいの?」
「ちがっ……!」
「はいはい、かわいい弟だなー」
頭をぐしゃぐしゃと撫でられた。
どるぴんは抵抗できなかった。
嬉しかった
…でも、少しだけ苦しかった。
ぺにがきにとって自分はずっと弟みたいな存在なのだ。
それが嫌なわけじゃない。
今までなら嬉しかった。
だけど今は もう少しだけ特別になりたかった。
「……ぺにがきくん」
「ん?」
「俺もう中三なんだけど」
「知ってるよ?」
「子供扱いしすぎ」
ぺにがきは一瞬きょとんとした。
それから笑った。
「えー? でも俺からしたら弟みたいなもんじゃん」
「……そっか」
「なんだよ、嫌なの?」
「……別に」
どるぴんは水を飲んだ。
冷たいはずなのに顔の熱は引かなかった。
____
食事が終わる頃にはどるぴんも少しずついつもの調子を取り戻していた。
ゲームの話になれば普通に盛り上がれるし
ぺにがきの冗談にもいつもどおり言い返せる。
やっぱりぺにがきはぺにがきだった。
画面越しで知っている優しいお兄ちゃん。
ただ、時々。
何気なく笑いかけられるたびに心臓が跳ねる。
それだけがどうしようもなかった。
「なあ、どるぴん」
「ん?」
「今度さ、また会おうぜ」
箸を置きながら、ぺにがきが言った。
「……え?」
「いや、今日だけじゃなくてさ。今度はもっとゆっくり遊びたいじゃん」
「……いいの?」
「なんでダメなんだよ笑」
ぺにがきは不思議そうな顔をした。
「俺、お前と遊ぶの普通に楽しいし」
「……っ」
「またゲームもやろうな。いつもみたいに」
どるぴんは俯いた。
嬉しい
嬉しいのに胸がぎゅっとなる。
自分だけなのだろうか。
今日一日こんなに心を乱されているのは。
ぺにがきにとってはいつもの友達との楽しい一日。
でもどるぴんにとっては。
きっと、ずっと忘れられない一日になる。
「……うん」
やっとそれだけ答えた。
「約束な!」
ぺにがきが小指を差し出す。
どるぴんは目を丸くした。
「なにそれ笑」
「指切り。嫌なの?」
「……嫌じゃない」
小指を絡める。
ほんの数秒。
それだけでどるぴんの心はいっぱいになった。
その向かい側でひまじんが小声で呟く。
「……なあ、DD」
「ん?」
「どるぴん絶対なんかあるよな」
DDは二人をちらりと見た。
「……まあ、年頃だしな」
「何それ笑」
「本人が言うまで放っといてやれよ」
二人の会話はぺにがきには届かなかった。
ぺにがきはまだどるぴんの小指を軽く揺らしながら笑っていた。
「よし、約束!」
その笑顔を見てどるぴんは思った。
この人に好きになってもらえたらどれだけ幸せだろう。
でも同時に怖かった
今の関係が壊れるのが
大切な兄ちゃんを失ってしまうのが
だからまだ言えない
この気持ちは誰にも
もちろん本人にも
____
どるぴんside
帰り道
駅の改札前で四人と別れることになった。
「じゃあな、どるぴん!」
ぺにがきくんが手を振る。
「……うん。またね」
「家着いたら連絡しろよ。ちゃんと帰れたか確認するから」
「うん」
「あと変なやつについてくなよー」
「子供じゃないってば!」
「はいはい笑」
最後までいつもの調子。
ぺにがきくんは何も知らない。
俺が、別れ際の一秒一秒を惜しんでいることも。
もう一度名前を呼んでほしいと思っていることも
帰りたくないと思っていることも
「じゃ、またな!」
ぺにがきが背を向ける。
どるぴんはその背中を見つめた。
そして小さく呟いた。
「……大好き」
誰にも聞こえない声で。
初めて口にした自分の恋心だった。
#BL
おれ(レモンゼリー)
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コメント
1件
ぇ〜…12話、めちゃくちゃ切なかったです🥀 どるぴんの“初めて会った日”の緊張感、隣にいるだけでいっぱいいっぱいになってる感じ、すごく伝わってきた。 ぺにがきが何気なく「弟みたい」って言っちゃうところがもう…胸が痛い。本人は悪気なく優しいだけなのにね。 最後、一人で「大好き」って呟くシーン、すごく好きです。声に出せただけでも一歩なんだろうな。 続き、早く読みたいです🌙