コメント
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ひゃーめちゃくちゃ素敵🥹 次はどうなんだろう、そろそろラストに向かっていくほうがいいのかな? 最終話ってどうやって決めるの…?
side hk.
『うわ、きれー…』
「ほんと、満開だね」
最愛の人と桜を眺める。
それがどんなに幸福なことか、
余命宣告を受けて始めて分かった。
『北斗、髪に花びら付いてる』
「…大我も」
『あ、俺もだった?』
ほんとだ、と笑う声も、顔も、仕草も
すべてが愛おしくてたまらない。
『♪サクラ咲ケ 僕の胸のなかに…』
「うわ、その歌懐かしい」
『昔よく聴いてたよね』
「うん」
この時間が、ずっと続けばいいのに…
なんて、子どもみたいなことを願う。
『なんか、高校のこと思い出すな…』
「大我はまだ高校生名乗れるでしょ」
『それはない、』
『でも北斗は名乗れるよ』
「俺こそない!」
昔の思い出が次々と頭に浮かんでくるのは
きっと桜のせいだ。
桜で病気が治る、なんて
どこかの漫画で読んだけど
やっぱり桜には、どこか不思議な力が宿っている気がする。
そう感じた、今日この頃。
「…ふぅ、」
病室に戻り、ほっと一息。
「今日めっちゃ楽しかった」
『俺も』
「桜きれいだったけどさ、正直大我にも見惚れた」
『…え?』
まだ桜の不思議な力が残っているのか、
柄でもないことを言う。
『…急に言われたら照れる』
「ふっ、」
久々に見た照れる大我が、どこか面白い。
『…もぉ、』
チュッ、
「…ん??」
『…』
「え、大我…」
『ふっ、』
「!」
『仕返し』
「…っ、」
久しぶりのキス。
色んな感情がごちゃ混ぜになっていく。
『桜より顔赤いんじゃない?』
なんて言う彼には、
桜が散るまで敵わないんだろうな。