…うぁ…っまぶし…ッ
カーテンから漏れる光で目覚める。
自然とがさごそと手を伸ばし硬いものに触れる。
ん、…あった、っ
スマホを開くともう9に針が回りそうな時間だった。
うぁ…さいあく、ッ…。
このことをツイートしようといつものようにあぷりを立ち上げる。
…へ、ッ?
俺は思わず声を漏らした、
#桃脱退
#桃脱退希望
なんてたぐをつけられたツイートが俺のスマホを埋め尽くす。
俺は急いで自分のアカウントを見る。
そこにはめんばーに対して書かれた悪口があった。
ツイートされたのは1時間前、
そのころは寝落ちしてぬくぬくと眠っていたときだ
とりあえずめんばーのグループLINEを開く、
やべ…っ、
ぐるらは案の定騒いでいた、
何件もの着信が来ている、
そのときだった。
青から電話がかかってきた。
応答ボタンを押した。
もしもし…ッ
きっと俺の声は小刻みに震えているだろう、
自然と脱退というワードが頭に浮かぶ
あ、桃くん?
…うん、…。
あー話は後で聞くからぼくんち来てくれない?
わ、分かった…ッ
ぷつ…ッ
もう何も考えたくなくて電話を切った
ぴんぽーん…っ
インターホンを押す手は震えていた
なんて言われるのだろうか、脱退しろとでも言われるのだろうか、…
そう考える間もなくドアが開いた。
…ッ入って、
…こくっ
黙ってうなずいた。
リビングを覗くとみんな揃っていた。
すごく気まずい雰囲気だった。
俺が揃った後もしばらく沈黙が続いていた。
みんな何か言いたそうにこちらを見つめてくる。
…あのさ、
そう沈黙を破ったのは赤だった、
桃くん…、本当に桃くんがやったの…?
やっていない、そう言えと強く頭で思った。
俺がやったよ…ッニコッ
そう言った。もう後戻りはできない、
…そっか、。
赤は泣きそうな顔でそう呟いた。
…っ、ひどい…ッ今まで一緒に頑張ってきたのに…ッ
そう言って揺れる黄色の髪、
俺は黙って笑っているしかなかった。
…抜けるね。
もう状況に耐えられなくなった俺はそう言った。
誰も何も言わなかった。
俺は一人でこの家を立ち去った。
それからというもの仕事にも手が入らなかった。
毎日毎日傷が増えていった。食事も喉を通らなくなった。
馬鹿だ…俺、…。
俺は生きていること自体が無駄なのかもしれない。
そんな考えに頭を支配された。
あ…っ、
ある日ふと毎日服用にしている薬に目をやった。
そうだ、これを全部飲めば…ッ
もうどうなったっていい、
俺は瓶の薬全部口に突っ込んだ。
数時間後…、
ふわふわ…ッする…っ笑
今までのつらさが嘘みたいに消えた。
調子に乗った俺はカメラあぷりを立ち上げ、写真を撮った。
気づけば青に自撮りと共にいえい、そう書いて送った。
数時間後…、
…ッ、ぁう…、っ
効果が切れちゃったみたい。
猛烈な絶望感に包まれる。
えぁ…ッおれ…ッっ
自然と薬の瓶に目をやった。
…、っ飲んじゃったぁ…っ
ぴこんっ
わ…ッ
久しぶりの通知で思わず声を漏らす。
大丈夫!?
そうあおからきていた。
…ぁ…ッ
そうだ、おれ、…ッっ
あのとき送った自撮りには
血だらけのティッシュや跡だらけの腕も遠慮なく映っていた。
どうしよ…ッっ
返事に困った俺はそっとあぷりを閉じた。
そのときだった、急に気分が悪くなりトイレに駆け込む。
お”ぇ…ッえ”ぁ…ッビチャ…ッビチャ…ッ
…あぇ…、ッ
きっと薬を一気に飲んだせいだろう。
くちをゆすいでリビングに戻った。
と、目の前には青髪の君。
きっとおれを心配してきてくれたんだろう。
でも、…こんな俺にわざわざ?
もしかしたら俺を貶しに…ッ
そんな考えに頭を支配されると青が怖くてたまらなくなった。
…ッ、やだ…ッ来ないで…っ泣
微かに残っている体力で言った。
…ごめんなさい、…ッごめんなさい…ッ
まるで呪文のように唱える。
ぼろぼろと涙も出てくる。
…ぎゅ…っ
彼はゆっくりと近づき無言で抱きついてくる。
その暖かさに安心したのか泣き崩れてしまった。
あ…ぉ…ッう”ぅ…ッ…ポロポロ
…え⁉︎…ちょ大丈夫⁉︎
何回も聞いたことのある大好きな声、
おれはずっと青に抱きついていた。
あり…ッがと…っあぉ…ッ、にへっ
そのうちにこの二人が赤い糸で結ばれているのはまた別のお話。
短いですか見てくれてありがとうございました。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!