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#優等生
猫塚ルイ

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教室を出て行った恵斗に、心が困惑しながら、
ただ独り立ちしていた。
「あれ、優里ちゃん?おはよう!」
あかねだ。
ーあかねと仲良くなったきっかけは、私が転んで、血が出て泣いていた時。2年生ぐらいの時だ。
血が出て泣きわめいていた。近くに、6年生がいた。泣きじゃくりながら助けを求めた。
「何、この子。」
「2年生じゃない?…ちょっと!鼻水つけないでよ!」
「うわー。リリ、それ、おニューのワンピっしょ?」
「はぁ…最悪だわ〜。マジこいつさぁ〜」
って、言われて。
必死でまた助けを求めたけど、私を置いていって走っていった。
ーその時。
「だいじょーぶ?」
同級生の、あかねだった。
あかねは、ハンカチを使って、涙と鼻水を拭いてくれた。
新しいハンカチだったのにな…あの頃に戻って、何度も謝りたい。あかねに。
「あり…がとぅ」
泣きながら、しゃっくりが出ている中で、必死に言おうとして出た言葉がこのひと言だった。
それから、私たちは知り合い、今に至る。
ハンカチは、あかねが三年生になった時に新しいのをプレゼントした。
あかねは、喜んでいた。
ーまた、あの頃に戻りたいなぁ。
あの頃は…男女同士で喋るのは当たり前だったのにな…
今は…男女ハッキリと関係ができてしまっている。トイレのように。
関係ができて境界線が出来た中で、好きな人が出来てくる人もいた。
あかねも居るらしいが。
私は、どうなのかなー。
「優里ちゃん?」
ハッとした。そうだ。あかねに話しかけられていたんだ。
「お、おはよう」
「ちょっといい…?」
あかねが、暗い。いつもは、明るいのに。
「……え」
ーーなんで?
付き合っていたの?
コメント
3件
ああ、第6話、読み終わりました…。最後の「付き合っていたの?」の一文、すごく心に刺さりました。優里ちゃんの回想で描かれるあかねとの出会いが温かくて、だからこそ今のあかねの暗い様子とのギャップに胸が締め付けられます。恵斗くんとのことも気になるし、この「?」が何を指すのか、続きが気になって仕方ないです。丁寧な心理描写に引き込まれました。