テラーノベル
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口調注意。誤字注意。キャラ崩壊
ある日の昼休み。
ののは図書委員の仕事で、図書室にいた。
普段は丸い眼鏡をかけているのだが、その日はレンズが少し曇ってしまい、外してハンカチで拭いていた。
「……見えにくいです」
小さく呟きながら顔を上げる。
その瞬間。
近くにいた男子生徒たちが固まった。
「え……?」
「ちょっと待て」
「ののさんって、こんなに可愛かったの?」
眼鏡を外したののは、いつもより大人っぽく見える。
長い白銀の髪。
透き通るような瞳。
静かな雰囲気。
男子たちはざわつき始めた。
「今まで気づかなかった……」
「モデルみたいじゃん」
「やばくね?」
のの本人は全く気づいていない。
眼鏡をかけ直そうとした時。
「音ノ乃さん」
「……はい?」
同じ学年の男子が話しかけてきた。
「その、今度のテスト勉強、一緒にどうかな?」
「……?」
突然の誘いに、ののは首を傾げる。
「分からない所があって」
「……それなら別に」
悪気なく了承しようとした、その時。
図書室のドアが勢いよく開いた。
「ののーー!」
聞き慣れた声だった。
「……こま?」
こまは図書室へ入ってきた瞬間、状況を見て固まる。
男子たち。
眼鏡を外したのの。
そして、話しかけている男子。
「…………」
空気が凍った。
ののは不思議そうな顔をする。
「どうしたんですか?」
「いや」
こまは笑う。
笑っている。
でも目が笑っていない。
「なんでもない」
絶対なんでもなくない。
すると男子生徒が言った。
「彼氏さん?」
「彼氏です」
こまが即答した。
「えっ」
ののまで驚く勢いだった。
男子生徒も少し圧倒される。
「そ、そうなんだ」
「そうです」
にこにこしている。
でもなぜか怖い。
ののは少し心配になった。
放課後。
軽音部の部室。
「……こま」
「んー?」
ギターを弾きながら返事をするこま。
しかし様子がおかしい。
明らかに機嫌が悪い。
「何かありましたか?」
「別に」
即答。
「……」
「……」
絶対ある。
しばらくして。
ののは少し考えたあと、こまの隣へ座った。
「……こま」
「ん?」
「怒ってます?」
「怒ってない」
「嘘です」
即答だった。
こまは少しだけ視線を逸らした。
「……怒ってないけど」
「けど?」
「なんか」
珍しく言葉を探している。
そして小さく呟いた。
「男子たち、のののこと見すぎ」
「……へ?」
「あと勉強誘ってたし」
ののは数秒考える。
そして。
「あぁ」
原因を理解した。
「……嫉妬ですか」
「っ!?」
こまがむせた。
「ち、違うし!」
「嫉妬ですね」
「違う!」
「嫉妬です」
「うぅ……」
図星だった。
こまは机に突っ伏す。
「だってさぁ……」
珍しく弱気な声。
「のの可愛いし」
「……」
「眼鏡外したらみんな見るし」
「……」
「なんか取られそうで嫌だった」
最後はほとんど小声だった。
ののは目を丸くする。
そして。
「……ばかですね」
「ひどい」
「取られません」
きっぱりと言った。
こまが顔を上げる。
すると、ののは少しだけ照れながら続けた。
「……私は、こまの彼女です」
真っ赤になりながらの言葉。
破壊力は十分だった。
「のの……」
「それに」
「?」
「眼鏡を外した私より」
ののは少し微笑む。
「普段の私を好きになってくれたのは、こまくんですから」
部室が静かになる。
こまは数秒固まったあと。
「無理」
「?」
「好き」
「っ!?」
今度はののが真っ赤になった。
こまは笑いながら、そっとののの手を握る。
「もう嫉妬しない」
「本当ですか?」
「たぶん」
「……たぶんなんですね」
二人は顔を見合わせて、小さく笑った。
夕日が差し込む部室で、こまは改めて思う。
――やっぱり、ののは世界一可愛い。
もちろん、その言葉は恥ずかしくて口には出せなかった。
コメント
3件
ああ、もう、めちゃくちゃ可愛かったです…! 眼鏡を外しただけで空気が変わるののも素敵ですが、嫉妬するこまくんの不器用な感じがたまらなかったです。「取られません」「眼鏡を外した私より、普段の私を好きになってくれたのは」って言うののちゃん、最高の彼女すぎます。最後の「たぶん」で笑い合える関係性、尊すぎて眼福でした🌷