ねクロ月兎赤その他諸々
月∶この世界の40%の男性は、妊娠出産が可能。20年前に中国の男性が出産した事をきっかけに、世界各国で男性の妊娠出産が、発見された。男性が妊娠出産する原因は、まだ見つかっていない。妊娠してから出産までの流れは、女性と同じ。そして7年前に同性どうしの結婚が認められた。
僕がが二十歳になった年に黒尾さんと婚姻届を市役所に出しに行き。今は、2児の母。
約四年前
黒∶ツッキーただいまぁー!
月∶黒尾さんおかえりなさい。先にお風呂入っちゃってください。もうすぐできますので。
黒∶わかった!
月∶黒尾さんとは、僕が高校一年生のときに付き合い始めた。宮城と東京そんな頻繁に会えるわけじゃない。会えるのは、せいぜい合宿ぐらい。僕は、高校を卒業して、東京の大学に進学。黒尾さんと同棲を始めた頃だ。黒尾さんが社会人になって、生活に余裕ができ始めた頃、孤爪さんのアドバイスで一軒家を買った。その後僕は、会社に就職。色々あって今は、専業主婦黒尾さんは、黒尾家の大黒柱に。
黒∶ふぅーさっぱりしたっ!
月∶できましたよ。食べましょう。
黒月∶いただきます。
黒∶ツッキー。
月∶なんですか?
黒∶明日ちょっとぼっくんの家行ってきてくんない?
月∶はぁいいですケド。なんでですか?
黒∶赤葦が体調崩したらしくて、光樹の世話してほしいらしいよ?
月∶わかりました。
赤葦さんは、大学時代に木兎さんと結婚。第一子の光樹くんが生まれた。今は、1歳もうすぐ2歳だ。。二人は、僕達と比べて、親になんやかんや言われて、ここまで来たそう。木兎さんなんかは、親とだけ縁を切ったそう。本当に苦労してきた。まぁうちは、黒尾さんが僕の親に3回土下座してたケド。でも僕の家族兄以外は、誰も認めてくれなくてそれ以来会っていない。
黒∶オッケーじゃぁ8時にぼっくんの家ね。
月∶はい。
黒∶ごちそうさま!
月∶はい。明日の朝ごはん何がいいですか?
黒∶んーサンマ!!
月∶わかりました。
僕は、財布からお金を出して黒尾さんに渡した。
黒∶へ?
月∶おつかいです。冷蔵庫に何も入ってないので、紙に書いてあるものとお釣りで好きなもの買ってきてください。
黒∶あっ…はい…
月∶僕洗い物と洗濯と風呂と忙しいので.お願いしますね?
黒∶わかりました…
黒尾side
黒∶ツッキーにお金を渡されて、家から1番近いスーパーによった。頼まれた物とショートケーキ。
帰りにコンビニ寄ろうかな?
ただいまぁー
月∶おかえりなさい。もう遅いですしそろそろ寝ましょう。何買ったんですか?
黒∶んーショートケーキ
ツ
…ッキーすごい嬉しそう。
と
月∶と?
黒∶ゴム♡
月∶ッ…何ふざけてるんですか?!今日は、しませんからね!!
黒∶おう!そのつもりだよ?でも明日ヤるつもりだから。
月∶ハァわかりました。早く寝てください。
黒∶はいよ
チュッ
月∶おやすみなさい。
黒∶おやすみ。
チュンチュン次の日
月∶黒尾さん朝です
黒∶んーふぁ
おはよツッキー
月∶はい。早く食べてください、僕も黒尾さんも遅れます。
黒∶はいよー
リビング
黒∶ん!うまい!
月∶ただの塩焼きですヨ?
黒∶でもツッキーの愛を感じる
月∶そんなもんないですヨ。僕はサンマですカ?
黒∶もオー冗談が通じない!
月∶ごちそうさまです。
黒∶あっ俺洗っとくよ。ツッキー先に家出な。
月∶ありがとうございます。じゃぁ先に出ますね。鍵ちゃんと締めてください。
黒∶もちろん!あっ待って
月∶なんですか?
チュッ
黒∶行ってきますのチュー(*^^*)
月∶…ありがとうございます。じゃぁ行ってきます。
月島side
メール
『赤葦さん大丈夫ですか?今から向かいます。買っておいたほうがいいものありすか?
』
『ありがとう。大丈夫だよ。何も買わなくて大丈夫。月島も忙しいのにごめんね』
『いえいえ全然』
赤葦さんたちの家は、僕達の家から一駅ぐらい、三樹くんが生まれる前は、よく夜まで飲んで遊んでた。でも子供ができたらそうは、行かない。
久しぶりだな赤葦さんたちの家。
ピーンポーン
光樹∶ちゅっきー!ひあいぶり!
月∶わっ三樹くん久しぶり。
赤葦side
ピピピッピッ
んっむぅッふぁぁ
赤∶暑い。ご飯作らなきゃ
うちのルーティンは、朝一番早く起きるのが俺。その後に支度をして朝ごはんを作る。途中までできたら、木兎さんを起こして、三樹を起こしてもらう。今日は、パンにサラダフルーツヨーグルトにした。お弁当は、木兎さんの大好きな肉料理にしようと思う。朝ごはんと弁当を同時進行に作れるようになるのには、結構かかった。
木兎さんそろそろ起きてください!!
木∶んん?あぁあかーしー
赤∶はい。なんですか?
寝ぼけてる…
木∶おはようのちゅう。
チュッ
赤∶ありがとうございますとりあえず光樹起こしてください。遅れますよ?
木∶あかーし冷たいよぉ
赤∶そんなこと言ってる場合ですか?時間ほんっとやばいですよ?
木∶えっうそっ
赤∶嘘じゃないです。朝ごはんもう置いてありますから、早く支度してください。弁当忘れないでくださいね。
木∶ありがとう!
赤∶今日は、少し慌ただしい木兎さんが少し寝坊したから
光樹〜起きて〜
すぅすぅ寝息をたてて寝ている息子は、とてもかわいい起こすのがもったいないぐらい。
光樹〜
光樹∶むぅ〜ママァ
赤∶おはよう光樹ご飯食べるよ
光樹∶うん…
赤∶ハイいただきます
木∶いただきます!
光樹∶いたあきます!
赤∶召し上がれ
木兎さんは、相変わらずバクバク食べる。光樹も似たのかかなりの勢いで食べる。
光樹そんなに急がなくていいよ。
光樹∶バクバク
赤∶ふふっじゃぁ俺もいただきます
パクっ
お米を一口口に入れると吐き気が襲う。急いで台所のシンクに向かって吐くが全く吐けない
木∶あかーし!?どうした大丈夫か?調子悪いだろ?
赤∶ケホッすいません
木兎さんの大きな手が俺の額をおおう。なんだか安心するな。
木∶あかーし!熱あるぞ?今日は、休んどけって。
赤∶いいですよ。これぐらい大丈夫ですから。
光樹∶マァマ?
赤∶ごめんね。
光樹の方に向かうとき少しふらついたみたいで木兎さんに庇われてしまった。
木∶今日ツッキー呼んであるから
赤∶すいません。
木∶あやまんなくていいから!
そして今に至る
月島side
ピーンポーン
光樹∶ちゅっきー!ひあいぶり!
月∶わっ光樹くん久しぶり。
赤∶月島ごめんね忙しいのに
月∶いいえ全然それより大丈夫ですか?
赤∶うーん病院行こうかと思う。
月∶ソウデスカ。ついていきますよ
赤∶ありがとな。悪いけど今日一日病院行って終わると思うから、光樹の子守頼めるかな?
月∶よろこんで。
赤∶ww
月∶何か面白いことありますか?
赤∶いやっwない
ほら入って
月∶あっおじゃまします。
空気が澄んでいて朝日が差し込む片付いた部屋。
やっぱりいつ来てもきれい
赤∶そぉ?でも月島の家もいいと思うよ?駅から近いし星見えるし家広いし?
月∶そんなことないですヨ。黒尾さんが乱暴ですから、しょっちゅう片付けてます。
赤∶酔っ払ってってこと?
月∶まぁそんな感じです。
光樹∶ちゅっきー高い高いしてぇ!
月∶うん。
赤∶ちょっと相手してあげて。支度するから。
月∶わかりました。
光樹∶わぁぁいーッ
赤∶よしっそろそろ出かけるよー光樹ー恐竜さんもって
光樹∶あ~い
月∶キョウリュウさん?
光樹∶もった!
月∶キョウリュウさんとは、リュックサックのことだった。
ティラノサウルスだ…
光樹∶ママーだっこして!
赤∶…光樹ごめんねママ今は、うえってしてできないんだ。その代わりバスと電車で行こうねー
光樹∶うぅ(:_;)うん。
月∶赤葦さんに抱っこしてもらえないことに少し不満そうにしてる光樹くん、どうにかしてあげられないかと僕なりに考えた。
光樹くん良かったら僕が抱っこしようか?
赤∶いいよ悪い。ベビーカーで途中まで行って電車乗るからさ。
月∶いいですよ。別にあのちびじゃないんですし。
光樹∶やったぁ~!
赤∶(*´Д`)=3ハァ…光樹お礼は?
光樹∶ちゅっきーありがとうございます!!
月∶ハイどういたしまして、
光樹くんを抱っこして少ししたら電車に乗ってバスに乗り換え三十分ついたのは、
『国際総合大学病院』
ここは、国のおえらいさんや、外国のおえらいさんが来るところ。他にも新種のウイルスに罹った人も来るところ。僕達なんかが風邪を引いて薬をもらって帰るようなところではない。何で赤葦さんが?
赤∶デカいよね俺も、来たときビックリした。光樹いくよ〜
光樹∶うー!
チーンッ
赤∶光樹ついたよ。月島光樹頼むね。受付行ってくる。多分すぐに診察室だと思うから。
いい子にしてるんだよ?光樹
光樹∶うん!ちゅっきーあそこにご本あるかあよんでぇ!
月∶いいよ。どれがいいの?
光樹∶かあすのぱんあさん!
月∶わかった。
赤葦side
赤∶(*^^*)
ここは、何回も来たことがある。最初は、3日ぐらい体調が悪くて普通の病院に行ったらここまで連れてこられた。2回目は、検診そんな感じて出産。でその後に数回。
木兎京治さんー
コンコン
早月∶あっ赤葦くん。久しぶり〜どうしたの?
赤∶前からずっと体調が悪くて。
早月∶そうなんだ。じゃぁ検査しようか。前と同じ採血とエコーね。
光太郎くんとどお?
赤∶いつもどうりです。
早月∶嘘こけぇ!w
赤∶何がですか!!
早月∶冗談冗談!wとりあえず元気なのは、わかったから。ほら寝て。
赤∶夏目坂早月先生ものすごくお世話になった人だ。早月先生には、頭が上がらない。少し悪ノリがあるけれども俺たち男性妊娠ができる人たちに取っては、とてもありがたい存在。風の噂だが早月先生は、腐女子とか?有り得そう。
早月∶冷たいよ〜
ぴちゃ
赤∶ビクッ
早月∶くっふふっ
赤∶あのっ💢
早月∶ごめんごめんリラックスして。
赤∶エコーは、何回もしたが、つけた瞬間のあの冷たさは、何回やったってなれない。むしろこれで冷たくない人がいるというのならあってみたいほどだ。
少しして…
早月∶んーっはぁーっハイッ次採血ねぇ疲れた。あっ看護師さんもう上がっていいよ。
看護師∶いえ大丈夫です。採血やりますから。
早月∶いいよ。お昼食べてないでしょ?私やるからさ。
看護師∶…ありがとうございます。では、お先に。
早月∶うん。いってらっしゃ~い
赤∶俺たちには、ちょっとあれだけど、他の人には、優しいんだ。
早月∶?なに?
赤∶あっいやなんでもないです。。
早月∶あらそう。腕出して。チクッとするよー
ぷすっ
赤∶ッ…
また少しして。
早月∶おつかれーじゃぁ結果ね。
おめでとう5週めよ。
赤∶…あっありがとうございます
早月∶あら前みたいにボロ泣きは、しないのね。
赤∶もうしませんよ。
早月∶そうとは、限らないわよ?3人目でボロ泣きした人いるし。
んっとじゃぁ二週間後ぼっくんと来てね。はい写真。
赤∶ありがとうございます。
早月∶うん。気をつけてね。何かあったら来るんだよ〜
赤∶はい。
月島side
光樹∶つっきぃー!こえ!
月∶うんわかった。あっママ戻ってきたよ?
10分ほど光樹くんに読み聞かせをしていると診察室から赤葦さんが出てきた。少し遠いが嬉しそうな顔をしているように僕は、見えた。
どうでした?
赤∶ニコッ
月∶僕がそう聞くと赤葦さんは、にっこり微笑んだ。
赤∶光樹来年あたりはお兄ちゃんだね
光樹∶お兄ちゃん?
赤∶そうだよ。
光樹∶光樹!お兄ちゃん!!
赤∶うん!
月島∶おめでとうございます。
赤∶(*^^*)ありがとそろそろ帰ろうかお昼食べなくちゃ
夜
赤葦side
木∶ただぃまぁ
赤∶木兎さんおかえりなさい。手洗ってくださいもう食べれますから。
木∶ありがとぉぉ゛
木∶いただきますっ
赤∶木兎さんの帰宅は、基本8時半か9時今日は、少し遅めで10時前。光樹は、もうスヤスヤ寝ている時間だ。
木∶光樹は?
赤∶もう寝てます。
木兎さんが食べ終わる頃に
あの木兎さんこれ…
昼間早月先生に渡されたエコー写真を木兎さんの手元に置く
木∶うそっこれって
赤∶嘘じゃないです。二人っ…目です。
木∶あかーしっ
赤∶?ぼそっと木兎さんが俺の名前を呼ぶとそこそこの大きい声で
ありがとう!!
うれしいがそんなに大きな声では光樹が起きてしまうだから最初に
木兎さん!声っ!と注意しつつ
でもっありがとうございます。木兎さんにそう言われるの一番楽しみにしてました。
木∶😁んじゃ風呂行ってくる。
赤∶あっ来週検診ついてきてくださいね
木∶もちろん!光樹は?
赤∶連れてきいきます。俺もう寝ますねしんどいです。
木∶わかった!
二週間後…
早月∶あっぼっくん久しぶり〜
木∶よー!
早月∶光樹くんも
光樹∶こんにちわ!
早月∶光樹くんママは、ちょっと忙しいからパパと少し遊んででくれる?
光樹∶いやぁっ!
早月∶ちょっとだけだからさっ?ね?
光樹∶うーぅちょっとだけだよ?
早月∶わかった。じゃぁ我慢ができた光樹くんには、シールをあげちゃいまぁ〜すっ
どれがいいかな?
光樹∶くうま!
早月∶ハイッどうぞ
赤∶光樹お礼は?
光樹∶ありがとうございます!
早月∶どうしたしまして
木∶光樹〜いったん外行くぞー
光樹∶まってぇ!
赤∶すみませんいつも
早月∶いいのいいのほらパパッと済ませるよ
赤∶はい
早月先生は、産夫人科に来る前は、小児科にいたとか。どうりで子供の扱いがうまいわけだ。
今日のとは言っても実質まだ二回目だが十五分ちょいちょいで検診は、おわった。
早月∶はぁーいおつかれーじゃぁぼっくん呼んでこよっか
赤∶わかりました
早月∶あっ座っててぼっくーん
木∶はいよ〜光樹おいで
といろいろあって赤葦ちょっと早めに安定期突入!とその時
月島side
月∶黒尾さん朝ごはん!まだ寝てるんですか?!今度こそ遅れますよ?!!
ガタンッ
軽くめまいがして椅子をひっくり返した、大きな音にびっくりした黒尾さんは、ドタドタと音を立てて僕の方に駆け寄った。
変な寝癖。
黒∶ツッキー!どうした??大丈夫??
月∶ッ黒尾さんそんなに音立てたら近所迷惑ですよ。
黒∶いやいやそんなことより
月∶大丈夫です早く食べてください遅れます。
黒∶いやっ大丈夫じゃないって
月∶ほんとに大丈夫ですから。早く行ってください。
黒∶えぇーどうしよ。
月∶わかりました病院に行きますから。
黒∶わかった!なんかあったら言えよ!
月∶わかってます。
その後は、嵐が過ぎ去ったかのように静かだった。気持ち悪さは、まだ残る。やれやれと思いながらスマホを手に取り少し申し訳無さを思いながら赤葦さんに電話をかけた。
あっもしもし…………
赤葦さんいわくとりあえず病院にいけと、知り合いの先生がいるそうで電話をかけとくとのこと。
ピッポピッポ病院前
月∶でか…前赤葦さんが来てたところだ迷うかも…
赤葦さんのメール案内では、まずエレベーターに乗って3階に行き右に曲がって突き当りにあるところに行き、受付にいけと。
指示どおり受け付けに行き番号札をもらって少し待つ。
黒尾さーん黒尾蛍さーん
久しぶりに呼ばれる黒尾の姓にちょっと照れながら診察室に入る。
コンコン
月∶失礼します。
早月∶はいは~い座ってーんっと前の姓は、月島かっ…じゃぁあだ名は、ツッキー!
月∶えっとあの
そういえば最近山口にあってないな。何いってんだこの人?
早月∶初めてだよね。私の方から自己紹介させてもらうね。私の名前は、夏目坂早月。早月でいいよ。ちなみに君の2個上。意外でしょ?
月∶はあ。
なんともノリの高い先生だこと
早月∶赤葦くんから話は、聞いたよ。早速だけど検査しようね。
月∶はい。
横にあるベットに横たわり服をめくられる。ビクッとした。
あのっ早月先生…
早月∶んー?
月∶なんで僕赤葦さんに産夫人科なかんか紹介されたんですか?
早月∶んーー後でのお楽しみ。ねぇツッキーくんは、勘が鋭いほうでしょ?あとは、頭がいいとか?少し考えてみたら?ちょっと冷たいよ〜
月∶考えるって何を。
ピチャっ
月∶ビクッ
早月∶ふふっ冷たかった?これで無反応の人見たことないよ。私。
早月∶お疲れーはいこれどうぞ
月∶諸々検査が終わり元の部屋に戻って早月先生が僕に渡したものは、真っ黒の写真真ん中にぽつんと白い影。
早月∶『おめでとう6周目の後半ね。』
月∶その一言に、2つの感情が溢れ出す。
喜びと不安。今は、不安が勝つようで少し沈黙が続く。
早月∶?どう…したの?悩み事?いいよ聞くよ。何でも話な。
月∶頭のいい人には、心配性が多いらしい。先を読んで動くから。僕は、とんでもない事を考えてしまった。
それを勘付いた早月先生は、僕にアドバイスをくれた。
早月∶ツッキーくん。もしかしてお腹の子の将来が心配?
ねぇ同性愛者保護法って知ってる?ツッキーくんや、ツッキーくんたちのような家庭で生まれた子供を守る法律よ。一昔前は、偏見や差別がひどかったのそれで自殺した人とかいっぱいた。でも今は、新しい法律ができて支援ももらえて、環境も条件も整ってるのにそのお腹の子を産まない選択肢は、ちょっとかわいそうじゃないかな?
もしツッキーくんの家の事情があるなら私は、そこに逆らうことは、できないわ。まぁあなた次第よ。
月∶早月先生の話で少し不安は、拭えたがやはりあの時の記憶が蘇る。
早月∶もしかしてトラウマとかあった?
月∶ッ…
早月∶話して…くれる?
月∶…高校をのときにいっいじめられました。りっ理由は、ホモだとか言われてっ
もっもしお腹の子が学校に行って他の子にお前の親がどうとか言われるのがっ怖いッ
早月∶…話してくれてありがとうね。ごめんね辛いこと思い出させてごめんね。じゃぁそうならないように対策しようね。でも今は、できないからせめてお腹に来てくれた子にありがとうって言ってあげよ?ねっ?
月∶ゔっ
僕の頬を大粒の涙がポロポロとつたう
早月∶あらららもぉ顔ぐちゃぐちゃよ。ほぉらっ、せっかくイケメンの顔が台無してっば。
ほーらっ涙吹いて。もうそんなにめそめそしちゃだめよ?
『ママなんだから』
月∶ッ…
『ママなんだから』その一言。一瞬男なのにとも思ったが、頭に響いてのこる。あぁ早くあの人に伝えたいな。
早月∶とりあえずおつかれ来週あたり旦那さんときてね。
月∶はい。ありがとうございました
早月∶はいどういたしまして。
プルルルルプルルルッ
赤∶『もしもし?どうだった?』
月∶『えっ赤葦さん。どうして今終わったのがわかったんですか?』
赤∶『なんとなく』
月∶なんとなくって…この人は、さり気なくすごいことをいうな。
『赤葦さん。いっいました赤っちゃん』
赤∶『おめでとう』
月∶『あっありがとうございます。』
赤∶『黒尾さんに報告楽しみだね。』
月∶『はいッ』
赤∶『あっあとしんどくて動けないときとかなんかあったときちゃんと呼んでね?
月∶『ッえっ申し訳ないですよ。』
赤∶『ふふっ月島らしい。まぁ月島から直接聞かなくとも木兎さんがどっかから情報持ってくるから』
月∶『えぇ…あっすいませんもうすぐ電車なんできりますネ。』
赤∶『うん。じゃぁね』
月∶『ハイ。』
ツーッツーッツーッ
月∶赤葦さんと話して黒尾さんに話すのがもっと楽しみになった。
ガチャ
黒∶ただいまぁー
月∶おかえりなさい。ご飯できてますよ。肉じゃがです。僕お風呂はいってくるんで食べ終わったら片付けてくださいね。
黒∶はいよ〜
月∶あっあと明日の弁当何がいいですか?
黒∶んーさけ!
月∶わかりました。
黒∶いつもありがとなチュッ
月∶黒尾さんが僕の額に優しいキスを落とす。少し赤くなった顔をうつむけて
手…ちゃんと洗ってから食べてくださいね。
黒∶おう。
黒尾side
今日は、上司に呼び出しされて仕事は、長引くし電車は、遅延するし雨は、途中で降るは、最悪だ。
ガチャ
黒∶ただいまぁー
月∶おかえりなさい。ご飯できてますよ。僕お風呂はいってくるんで食べ終わったら片付けてくださいね。
黒∶はいよ〜
月∶あっあと明日の弁当何がいいですか?
黒∶んーさけ!
月∶わかりました。
黒∶いつもありがとなチュッ大好きな彼の額にキスを落とす。顔を赤くして隠す。照れたときの癖だ。
月∶手…ちゃんと洗ってから食べてくださいね。
黒∶おう。
照れながら注意するとツッキーは、スタスタと風呂場に行きお湯を出す。俺は、言われたとおり手を洗って席につく
いただきます
今日の晩ごはんは、ホカホカした肉じゃが。ツッキーは、どちらかというと洋食派だが俺に合わせてできるだけ和食を作ってくれる。
ほんとに俺の自慢の妻だ。
ごちそうさま。
月∶黒尾さん食べ終わりましたか?
黒∶おう今ちょうど。
月∶じゃぁこっちに来てください。あっ僕のカバン取ってくれますか?
黒∶これか?
月∶ありがとうございます。
黒∶ツッキーのカバンを渡すとゴソゴソあさりだして出できたのは、一枚の黒い写真真ん中に白い点
あっこっこれって…
月∶あっ赤ちゃん…デス。
黒∶ツッキーは、また照れて下を向くと俺は、後ろに周り優しくハグをする。
『ありがとう』
優しく耳元でつぶやくとツッキーの服がほんの少し濡る。
月∶ぼっ僕もです。僕は黒尾さんと一緒で良かったです。
黒∶俺もだよ。そろそろ寝よっか?
月∶はい。
黒∶二人で寝室に行き唇に甘いキスをして深い眠りにつく。
そして月島は、安定期に入り赤葦の出産…
赤葦side
朝四時頃お腹が裂けるほどの痛みに追われ目が覚めたその後間隔的に痛みが来ることに気付き急いで木兎さんを起こした。
木兎っさん…ぼっくとさん…
やっぱり。木兎さんのことは、よく知っている合宿の時の寝起きは、最悪だ。わけのわからない時間に起きたり、全く起きなかったり。寝るといくら叩いても起きない。その時は、仕方なくご飯で釣って起こしていたが今は、そう行かない。痛みで意識が飛びそう。早く起きて。。。
おねがいッ…起きて木兎さんッ
光∶ママぁ?
赤∶光樹ッパパ起こしてくれっる?
光∶うん!ぱぱぁ起きてぇぱぱ
赤∶ッ…あ゛
少しずつ間隔が短くなってきた気がするかなりやばい
木∶んーなんだ?みっくん今は、おやすみの時間だろ?
光∶ママが痛い痛いの。ぱぱ起こしてって
木∶っ!!あかーし?!
赤∶起きるのっ遅いです。ッはぁはぁ車出してくださいッもっもう電話しました。
木∶わかった。光樹は、…
赤∶僕がっ見ときますからはっやっく。ッ
赤∶あ゛ぁ゛゛っっ゛
んぎやぁんぎゃぁ
看護∶おめでとうございます元気な女の子ですよ。きれいにしますねぇ
赤∶ぼくとっさん。
木∶なんだ。
赤∶木兎さんと呼ぶと優しい目で見つめてくれる。今俺はどんな顔だろう。きっと変な顔だ
ほんの少し口角を上げて笑うと木兎さんは、俺にお疲れといって頭を撫でてくれた。
看護∶赤葦さーん赤ちゃんきれいになりましたよーパパは、抱っこしてあげてください。赤葦さんは、復活するまでお預けね
木∶光樹っほら妹だぞ。
光∶こんにちは!
赤∶その子は、俺と同じ髪色で瞳の色は、 ほんのり灰色がかった琥珀色の透き通るような瞳。木兎さんそっくりだ。
窓の外を見ると一面雪の中に白い鳩がふっと飛び立った。
木∶京羽。
赤∶えっ?
木兎さんがぼそっと呟いた.ものすごく小さな声だったので聞こえなかったがなんだが、赤ちゃんが「きゃっ」と笑った。
早月∶おめでとう。疲れた?二人目といえどしんどいね。
赤∶えっえぇまぁ
この人は、いつも当たり前の事を言ってくるな。本当に医者なのだろうか。
早月∶えっとぉ説明ねっしなくてももうわかるけど、3日間は、絶対安静よ。様子見て一週間半で退院かな?どぉ?今の調子
赤∶痛みますけど大丈夫です。それより当事者じゃない人がぐっすり寝てるの事が鼻につきます。
早月∶もぉそれぐらいは、許してやりなよ。ぼっくんだって疲れたんでしょ?あっこれ光樹くんにかけてあげて。毛布、風邪引いちゃうからさ。じゃぁおやすみね。
赤∶ありがとうございます。おやすみなさい。
俺は、早月先生に渡された毛布を横で寝ているかわいい息子にそっと被せて、ズキズキと痛む腹を擦りながら深い眠りについた。
チュンチュン
赤∶朝目が覚めると雪は、やんでいて朝日の光が積もった雪にキラキラ反射していた。
ッ…
体を起こそうとすると刺すように腹が痛い。自分のお腹を睨みつけてると変な髪型じゃない木兎さんがが目を覚ました。
木∶んッんん~あかーしおはよ。
赤∶おはようございます。
木∶あっ悪い。光樹そっちで寝ちゃってた。ソファーに移すな。
赤∶そう言って優しく光樹を優しく持ち上げそっとソファーに寝かせて俺のベットの横にあるパイプ椅子に座った。
あのっすいません俺起き上がりたいんですけど痛くて一人だど…
木∶あっおう!
赤∶木兎さんは、俺の背中に手を当てて起き上がるのを補助してくれた。
ッッ〜〜〜
木∶大丈夫かっ?
赤∶焦りつつも俺の背中を擦ってくれる木兎さんは、本当に面白い気持ちと行動が真逆だもの。
大丈夫ですよ。落ち着きました、ありがとうございます
コンコン
赤∶はぁーい
看護師さんかなでもまだ少し早いような。早月先生の出勤時間でもないし。
月∶赤葦さん!
赤∶月島っ来なくても良かったのに。ほらっ木兎さんどいて。イッ月島座って。どうしたのこんな朝早くから。
ドアが開くと金髪メガネの高身長さん月島だ。お腹もかなり膨らんでるのに来てくれたみたい。
月∶黒尾さんが木兎さんからメールが来て赤葦さんが死にそうだとか…焦りました。無事で良かったです。
赤∶いやいいよ。悪いのは、木兎さんだし。
いい年してまともなメールも、送れないとか本当に呆れる。
木∶ツッキーごめんな。
月∶赤葦さんが無事なんで、いいです。それより黒尾さん見てませんか?ここに来る前に早月先生とあって気づいたら居なくって。
黒∶ちょっとちょっとぼっくん。おたくの娘さん可愛すぎませんか??まぁうちのツッキーのほうがかわいいけど。
木∶だろ?
月∶黒尾さんうるさいですって。病院ですよ。
赤∶ねぇ月島。このあと用事あるの?ここに。
月∶今月の検診と少しおそいですけど今日性別を…
赤∶楽しみだね。
月島は、いつもどおりを装っているが耳が 赤くなっている。わかりやすい。
月∶はい
コンコン
赤∶どうぞ〜?
月島たちはもう来てるし。誰だろう。
早月∶おっはよぉ〜!赤葦くん調子ど?痛みがひどいようなら鎮痛剤入れるけど。
赤∶昨日よりかは、マシです。
早月∶よかったわ。酷くなるようなら看護師さん呼んでね。
赤∶はい。
早月∶じゃぁツッキー行こーか?黒鉄くんも。
月∶はい。
赤∶いってらっしゃい。
月島は、ペコっと頭を下げて病室を出ていった。月島が部屋を出てから2、3分後だったと思う。木兎さんが珍しく真剣な顔をして俺に話しかけてきた。こんな顔を見るのは、プロポーズされたときで最後だと思っていた。木兎さんでもこんな顔するんだ。
木∶あかーし俺、またバレー始めようと思う。
赤∶真剣な顔をしている発した第一声。まぁそのあたりのことだろうと思っていたがこれは、びっくり。俺の返事は、「いいと思います。木兎さんが楽しいと思うことをしてください。エース復活ですね。」すると木兎さんは、ありがとなっと言って俺の頭を撫でると久しぶりのことだから顔が赤くなってしまった。全くあなたって人は。
木∶それと我が家の姫の名前!俺考えた!
赤∶どん名前ですか?自身良さげに木兎さんが言うと
京羽!
赤∶っ。イイ…名前ですねっ!
木∶だろ?!
赤∶とっ言って、光樹を起こして、院内に散歩に出ていった。
つッテテ
月∶赤葦さん。
赤∶月島!早かったね。
月∶はい。性別は、見てもらったんですけど二人で決めて…ッ生まれたときのお楽しみにしようかと
赤∶!いいね。でも、ベビー用品買うときどうするの?
俺たちは、赤ちゃんの性別がわかってから二人でベビー用品を買いに行った。たまに生まれたときのお楽しみにする人がいるとは、聞いたけれどそんなの買うのがめんどくさくなるだけだと思ってたけど、そんな楽しみ方がだな。
そうしてもう少し、月日がたちいよいよ月島の出産。
月島side
久しぶりの公園だ。僕は、他の男性妊娠の方よりもつわりが思ったより長引いて、軽いときでも庭を散歩してギブアップだった。つわりが終わってからも黒尾さんがあまりの心配性でスーパーの買い物ぐらいにしか行かせてくれなかったし。まぁ周りの人の目も怖かったし。いっか。
平日の公園の空気ってこんなに美味しかったけ?
赤∶月島疲れた?
月∶少し。
赤∶じゃぁここ座ってて。飲み物買ってくる。京羽と光樹頼むね
月∶ありがとうございます。
今日は、赤葦さんと京羽ちゃんと光樹くんとお散歩。赤葦さんは、ベビーカーを僕の横に置いて駆け足で自販機に向かった。僕は、京羽ちゃんのほっぺをぷにぷにしながら少しずつ朱色に染まってゆく空を眺めてハァーと息を吐いた。
ズキッ
お腹に違和感を覚えたのは、この時だった。
なんか変。お腹…張ってる?
赤∶おまたせ。わっもうこんな時間。そろそろ帰ろっか?
月∶はい。ありがとうございます。
その後僕は、家に帰って夕飯の支度をしようと冷蔵庫を除くとすっからかん。めんどくさいが仕方なくスーパーに向かうことにした。
お会計は、3652円になります。エコバックはお持ちですか?
月∶あっ持ってます。…
忘れた最悪。
すいませんビニール袋で…
かしこまりました〜
月∶はぁ。早く帰ろ。
家は目の前普通なら十秒あれば帰れるところで僕はお腹に痛みが走った。
いっ
内側からえぐられるように痛い。只々痛い。僕はカバンからスマホを取り出して震えた手で赤葦さんに電話をかけた。
もしもし月島?どうしたの?月島?
痛みで声がでない。
あっ赤葦…さんお腹っ…ッハァハァ
お腹?痛いの?!
そうでっす。
今どこ?
家のッ…前
わかった。すぐ行く。
ツーッツーッ
幸い赤葦さんは、まだ家に帰っていなくって光樹くんと公園で遊んでいたみたいだったから3分ほどで僕のところに来てくれた。
赤∶月島っ!
月∶あっ…あかあしさん…
赤∶今はどれぐらい痛い?
月∶なんか少しだけマシに
赤∶わかった。救急車呼ぶね
光∶ツッキーいたいいたいの?
赤∶うん。だから頑張ろうねって言ってあげて?
光∶がんばってね!
月∶もうすぐ3歳になる子供に出産頑張ってねなんて言われたらもう弱音が吐けない…光樹くん僕よりしっかりしてるや…
うん。ツッキー頑張るね
光∶おーえんする!
月∶ふふっありがと っ痛っ…
痛みが治まったかと思ったらまた激痛がもしかして陣痛?予定日は一週間後なのに。どうしよう、ちゃんと産まれて来てくれるかな?トラブルが起こったりしないかな?
不安と恐怖で押しつぶされそうだ。初産で双子そして僕の性別は男いくら場数の踏んでいる早月先生でも初めての妊夫さん。痛くて怖くて孤独で手が震える
するとパチンッという音がなってコンクリートが生温い水で濃い灰色に変わった。
あっ赤葦さん…はっ破水…
赤∶ウソっ
月∶赤葦さんが目をまんまるにして僕を見つめる。痛くない?大丈夫?と聞くが答えられるわけがない、死ぬほど痛い。息が乱れる、手先が冷たい、あの人に会いたい…
目の前が真っ暗になる。夕焼けの向こうにサイレンが聞こえた…
ツッキーくんっ!
つっ…やまっぐち…
早∶ツッキーくん!私よ!わかる?
月∶早月先生…いっっっっハァハァッ
早∶ツッキーくん救急車で運ばれたのわかる?もう破水してて生まれそうだから分娩室に直行ね!黒尾くんもうすぐくるから!ちゃんと息吐いて!過呼吸になるよ!
月∶そんなことっはぁはぁっ…ゔっいっだっ
赤∶月島!しっかり!黒尾さんが来るまで俺がついてるから
月∶ゔぅっ…
目が覚めると赤葦さんと早月先生がそばにいた。黒尾さん仕事を切り上げて来てくれるらしい。そんなことしなくてもいいのに
車椅子から降ろされると少しだけあるかされて分娩台にのせられた。
一時間ちょっとするとダンッと乱暴にドアを開ける音がして汗だくの黒尾さんが入ってきた。
黒:ツッキーっ!ごめんな遅くなった。
早月:黒尾くん遅いっ!もう生まれるよ。手握ってあげて!赤葦くんは光樹くんと京羽ちゃんのところに行ってあげて。
月:素早く指示をし看護師さんに別の指示をする。
黒尾さんは横で慌ててて、看護師さん達も先程と比べると表情が固くガーゼをたくさん手に抱えている。それより息が続かない、手先が冷たくなるのがわかる。痛みのせいか、視界が霞んで来た。意識が飛びかけた瞬間。元気な産声が二重にして聞こえた。
早月:ツッキーくん!生まれたよ!双子の男の子二人!
月:ポロッ一粒の涙が頬を伝う。今までの辛いことが吹き飛んだ。しかしそのまま視界が暗転した。黒尾さんが僕の名前を呼んでいるがだんだん遠のいていく。
あぁ僕死ぬのかな?まだ赤ちゃんのことちゃんと見てないのに。
死なせないよツッキーくん
コメント
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続け!!!!!!お願いだからッッッッ!
続き待ってます(;_;)