『音』ー桃青ー
⚠薔薇 R
💙side
がちゃりと玄関で音がなる。
使い古した革靴の音が聞こえる。
俺の愛する人が、帰ってきた音。
『おかえり、ないこ。』
「まろ。ただいま。」
大好きな彼の声。
『お疲れ様。荷物持つで。』
「ありがとう。」
話しながら、ゆっくりと廊下を歩く。
からからとした笑い声と、俺より少し硬いスリッパの音。
俺の大好きな、優しい音。
毎日聞くこの音が、毎日聞く彼の声が、愛しくて仕方がない。
手を繋ぎたいけれど、彼はまだ手を洗ってないから断られるだろう。
「…俺の顔に、なんかついてる?笑」
『……いじわる。笑』
俺の考えてること、どうせ分かっているくせに。
『早く手洗って、スーツ着替えてきてや。』
「はいはい…待っててね。」
急かすように頬をつつくと、彼は笑って足を早める。
なんで急かしてるかも、彼は分かってるんやろな。
「まろ。戻ってきたよ〜。」
『!……(抱』
「だろうと思った。なんか嫌な事あったんでしょ。」
やっぱり、バレてたか。
『今日な、お散歩行ったんよ。』
「お外出たんだ。偉いねぇ。(撫」
『そしたら、なぁ、…』
「ゆっくりでいいよ。ね。」
『…知らん人やったんけどな。悪口、言われてん、…。』
『聞こえないように言ったつもりやろうけど、…聞こえて、もうて…』
「…そうだったんだ。辛かったね。」
『やっぱ…俺の耳がいいのが、悪いんかなぁ、…』
俺は耳がいい。
それも人間的な程度ではなく、近くに居なくても心音が聞き取れてしまうほどだった。
それに比べて、目が悪い。
瞳が弱く、明るい陽の光を浴びると頭がくらくらする。
普段は家で仕事をしているが、今日は久しぶりに外に出た。
久しぶり、だったのに。
「そんなことない。俺はどんなまろでも好きだよ。」
「耳がいいのも含めて、まろを愛してるから。」
『…ありがとう。』
そう言ってくれるのは、分かっていた。
面倒臭い男になってしもたなぁ。なんて、他人事のように考えながら。
俺は1番欲しい言葉を彼が言ってくれるのを待つ。
「それで、まろは俺にどうしてほしい?」
『…ないこの音だけ聞きたい……』
『まろのこと、抱いて、…///』
「…勿論♡」
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🩷side
部屋中に卑猥な音が鳴り響く。
静かに喘ぐ彼の声。
お互いのモノから出る、生暖かい液。
俺のが隠れた彼のアナから、ぱちゅぱちゅと破廉恥な音が鳴る。
『んッ、ふぅ…ぁ……♡///』
「痛くない?大丈夫?」
『大丈夫…♡///』
『ね、ちゅーしたいっ、…♡///』
「可愛い。(口付」
『んむっ…ぁ、♡///(口開』
「!…はは。ほんとに可愛いな。(舌入」
『んむッ、ぁッ、ぁう、…♡///』
『ぷはッ、はッ、ふッ…へへ、♡///』
「可愛いね。大好きだよ♡」
『もっと、もっと言ってっ…♡///』
『もっとはげしく 鳴らしてよっ、♡///』
『おれのみみっ、ないこのおとで埋めてっ?♡///』
「…勿論♡」
「まろのこと、大大だぁいすきだよ♡」
『えへへぇっ、♡///』
「愛してるよ。可愛い♡(耳元」
『ひゃうッ、♡///…もっと、もっとッ、♡♡///』
「可愛いね。ずっと傍にいるよ…♡」
『んッ、んぅ、…へへッ、♡♡///』
甘く喘ぎながら嬉しそうに笑う彼。
この快楽も、下で鳴る卑猥な音も、彼は好きだと言うから。
そして、そんなえっちなこの子も、俺は好きだから。
俺は激しく身体を動かして、彼を快楽に溺れさせる。
目からの情報が薄い彼に、彼の好きな音を届ける。
彼の耳を、俺との音で埋めてあげる。
俺の声がよく届くよう、耳元で愛を伝える。
聞かなくていい音を拾ってしまう彼の耳に。
音で傷ついてしまう彼の心に。
精一杯俺からの愛を重ねていく。
『もっとッ、もっとッ…♡///』
「勿論。 」
「でろでろになるまで、愛するよ♡」
『……っ♡♡///』
君と俺だけのこの部屋で。
君だけに捧ぐ愛の音を。
『音』
🕊 𝕖𝕟𝕕 𓂃 𓈒𓏸 💗
ちゃんとした物語っぽいのが書きたいなぁ〜…で、完成したのがこれです。ん?((
Rがいつの間にか入ってました。
閲覧𝒕𝒉𝒂𝒏𝒌 𝒚𝒐𝒖 🫶