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絶頂
「俺、試してみたいことがあるんだけど!」
早朝、らっだぁに大声で揺り起こされて、僕はびくりと肩を震わせて目を開けた。
目の前には爽やかな笑顔の恋人。
「…なに…」
こいつがこんなに笑顔のときは、決まって僕に嫌なことが降りかかる。
「準備してあるから、ほら、起きて」
らっだぁは何やら道具が入っているらしい洗面器をベッドの上に置いた。
しょうがない。こいつはどんなに僕が反抗しても自分が一度やりたいと思ったことを突き通す性格だ。
機能が半分しか起きていない脳でそう考えながら、「おいで」とあぐらをかいて手を広げて微笑む恋人にもたれかかるように、背中をつけて体重を預けた。
「んー、いいこ」
髪をわしわしと撫でられる。それを全く不快に感じないのも、結局言うことに従ってしまうのも、僕がこいつを愛しているからに他ならない。
だからと言って、これまでされた変態的なプレイを許せるわけではないが。
「えーと、ちょっと待ってね」
らっだぁは洗面器の中から、ローションと、タオル?布?のようなものを取り出す。
「なにするの…」
「ん、ネットで見たんだけど、ローションガーゼって気持ちいいらしいね」
ローションガーゼ。寝ぼけていた頭が急速に冷えていく。
「いや、待て、待って…!」
「んー?」
僕の言葉に耳を傾けながらも、準備する手を止めようとはしない。
「僕それ聴いたことあるけど、マジできついらしい!刺激強すぎて気失うまであるって…!」
さすがにそれは怖いとやめさせようとするが、らっだぁはそれを聞いて笑い声を漏らす。
「えー、そうなの?今までいろいろやってきたけど、ぺんちゃんがそんなにぶっ飛んでるとこなんて見たことないし。楽しみだなあ」
「はあ?!ふざけんな!バカおまえ…!」
抵抗も虚しく、片腕で抱きすくめられる形で動きを制御されてしまった。
「諦めなって。俺お前を虐めるためにこんな鍛えてんだから」
「くそ…っ」
馬鹿らしいが、本当にこいつは僕に変なプレイを仕掛けるために体を鍛えているらしく、腹も腕も程よく引き締まっている。
その間にも用意は進み、らっだぁの指が、ローションをたっぷり含んだガーゼを洗面器の中から摘み上げた。
「はい、いくよ」
僕はこれからくる刺激に対する恐怖心に耐えられず、目をぎゅっと瞑った。