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こんにちは!こんばんは!
憂海歌だよー
お久しぶりすぎて、めちゃ下手なんだけど温かい目で見てくれると嬉しいです!
では自己紹介から!
日本 小学1年生 生まれつき身体が弱く、ずっと入院している 明るく天真爛漫
陸(日帝) 高校3年生 生きることへ興味を失ってしまった 怪我で入院するとこになり、日本と出会う 実は面倒見がいい
今回は日帝×日本の物語です
ではどうぞ!
もっと知ろうとしていれば…。
もっと話し相手になってあげれていたら…。
また、笑ってくれるかな
陸「……」
ジリジリと俺たちを容赦なく焼き付ける太陽が夏の始まりを告げている
蝉の鳴き声も生ぬるい風も、全て夏が始まる合図である
教室に差し込む夏の合図はどれも皆の活力だけを奪っていく
授業を真面目に受けている生徒などいないだろうに、不真面目な鉛筆を走らせる音だけが鳴り響いていた
俺もその一人である
手の運動を行いながら、窓の外に目を向ける
何もない、そんなことは分かっているはずなのに、どこかへ消えてしまいたいと叶わぬ願いを心の中でつぶやき続けていく
はずだった……
医者「かなり酷く骨折していますね、入院して検査しながら回復を待つ方が最適かと……」
陸の母親「はい、お願いします」
陸「……」
俺は骨折した
原因は自殺しようとしたら足を滑らせて…今になると我ながら恥ずかしい失敗をしてしまった
陸の母親「……陸、もうあんなことしないで頂戴ね」
陸「はい…」
母親の言葉に心無い返事をして、俺は病室へと向かう
看護師に案内された俺の病室には既に入院している患者がいた
病室の名札のところに『日本』と少し汚い字で書かれている
しかし、俺はすぐに興味を無くし、病室へ入った
入った瞬間、俺の目に飛び込んできた光景には、おそらく『日本』であろう小さな子供がその瞳で俺を見ていた
『日本』は俺が医師から様々な説明を受けている時も、じっと俺の方を見て視線をそらそうとはしなかった
しばらくして説明が終わると、医師と看護師が病室を出ていった
母も仕事があるからと病室を後にした
母が出ていくと同時に『日本』が俺のもとに近付いてきた
日本「………」
『日本』は好奇心を含んだ瞳で俺を見るだけで、口を一切開こうとはしない
少し不気味だった
陸「…なんだ?」
俺が耐えられず、声を出すと『日本』はパッと顔を明るくした
日本「僕ね!日本って言うんだ!これからよろしくね、お兄ちゃん!」
先程の日本とは打って変わり、明るい姿に俺は目をやられそうになった
陸「俺は…陸だ、よろしく」
日本「うん!ねぇねぇお兄ちゃん、一緒に遊ぼうよ!」
強引な日本に少し鬱陶しい気持ちが芽生える
正直子供は好きではない
それに、俺は……
俺が返事をしようとしない様子に痺れを切らした日本は、自分のベットに向かって歩き出した
諦めた…そう思った瞬間日本は何かを抱えて戻ってきた
日本「はい!これあげる!」
陸「うおっ!」
日本が持ってきたのは大量の折り鶴だった
日本「これね、僕が作ったの。お願いが叶うようにって」
日本は寂しそうな、でも吹っ切れたようなそんな顔をしていた
日本は俺の周りに折り鶴を並べると満足そうにこう言った
日本「お兄ちゃんとずっと一緒にいれますようにってお願いしよ!」
陸「……は、」
俺は唖然とした
見ず知らずの俺になんでこんなことをするのか理解が出来なかった
日本はその後検査のため医師に連れられて病室を出ていった
今この部屋に俺しかいない
静かで、とても落ち着く
いっそこのまま死ねたらなと考えてしまうほどである
俺はその願いを心で呟きながら、目を閉じた
どれほど時間が経ったのだろうか
目を覚ますと日本が俺の顔を覗き込んでいる光景が薄っすらと浮かぶ
日本「あっお兄ちゃん起きた!」
寝起きに日本の甲高い声はなかなかに堪える
また来たのか、と日本に対してやはり鬱陶しさしか感じなかった
しかし、検査から戻ってきた日本は行く前に比べると少し悲しそうな表情を浮かべていた
陸「…にほっ」
日本「お兄ちゃんどうしたの?」
振り返った日本は明るい笑顔を浮かべていた
俺の勘違いだったのか…
陸「なんでもない」
そう返すと日本はぽかんとした表情を浮かべたが、すぐに笑顔に戻った
不思議なやつだと思った
それから日本は俺が退院するまでずっと一緒にいた
毎日、俺に話しかけ、俺を遊びに誘い、俺にくっついていた
俺は最初こそ鬱陶しく思っていた日本が、次第に弟のように思えてきた
少しずつ話をするようにもなった
日本はいつまでも明るく、笑顔で溢れていた
そんな日本に俺は心が救われた
今思えば俺はとても単純な人間だった
しかし、その時間が永遠と続くわけが無いことも、俺は知っていた
日本「お兄ちゃん、明日で退院なんだよね?」
日本はどこから聞いたのか分からないが、俺の退院情報を知っていた
陸「あぁ…すまんな」
日本「…お兄ちゃんがいなくなったら、僕またひとりぼっちなんだ」
日本の寂しそうな表情が俺の心を抉る
大丈夫だ、また会いに来る、そう言えればいいのだが、俺にそんな事を言う資格はないだろう
俺が日本の言葉の返答を考えていると日本の担当医がやってきて日本を連れて病室を出ていった
帰ってきた日本は、一目散に俺をめがけて走ってきた
日本「………」
陸「日本、俺と日本はずっと一緒にいるんだろう?」
日本の弱々しい腕が俺の体を強く抱きしめる
力いっぱい、離さないと言わんばかりに…
しばらく俺達は抱きしめ合った
日本は落ち着くと眠くなったのか自分のベットに戻っていった
今日で日本とお別れ…そう思うと想像以上に傷ついている自分がいる
ははっと小さな笑いがこぼれる
俺は知らなかった
その日が日本と会える最後の日だったことに…
退院当日
俺が目を覚ますと病室がやけに静かだった
日本のベットを見てみると、そこはもぬけの殻だった
退院したのか…俺はそう思った
俺は自分の荷物をまとめ、病室を後にした
病院の入り口に母と弟たちが待っていた
海「あっ兄さん帰ってきた」
空「ほんとだ!おーい兄さーん!」
元気な弟たちの姿を見ていると、ふと日本の顔が頭に浮かぶ
そういえば日本はどこに行ったのだろうか
退院するとしても、日本はそんな事を言ってはいなかった
俺は母が医師と話しているうちに、日本の担当医だった医師に日本について聞いてみるとことにした
陸「あの…日本の担当医だった…」
日本の担当医「あぁ、君は日本くんと同じ病室だった、陸くんだったね」
日本の担当医は俺の名前を知っていた
大方日本が言ったのだろう
しかし、日本の担当医はどこか浮かないような顔をしていた
その医師の顔に最悪の予感を覚えたのは言うまでもないだろう
日本の担当医「実は…日本くんは今朝、亡くなってしまったんだ」
陸「…ッ」
正直なところわかっていた
日本はどんどん痩せて、苦しそうな表情を見せる頻度が多くなっていたからだ
でも日本は生きる、そう思うようにしていた
だが、現実を突きつけられ居ても立ってもいられなくなった俺は、日本と俺の病室まで走った
部屋の前に立つ
扉を開けると日本が明るく「お兄ちゃん!」と呼んでくれるような気がした
しかし、俺は……俺の手は動かなかった
日本はいない
きっとまだ…
その2つの感情が俺の心を掻き乱す
気が付けば俺は涙を流していた
その時、日本の担当医が俺に追いついた
日本の担当医は俺を見つめて、胸元に忍ばせていた手紙を取り出した
日本の担当医「これ、日本くんが君にって」
その文字は少し汚いが優しい字だった
『おにいちゃんへ
いつもぼくのわがままきいてくれてありがとう
ぼくねわるいびょうきがあってずっとにゅういんしてたんだ
でもね、おにいちゃんにあえて、あかるくいられたの!
おにいちゃんはずっとぼくのヒーローだよ
だいすきだよ、おにいちゃん!』
大粒の涙で視界が滲み、最後まで読むことができなかった
これほどまでに日本の存在が俺の中で大きくなってしまっていたことに、ようやく気が付いた
あぁ今気付いたってもう遅いのに…
あの小さな体も声も笑顔も全て……俺にとって大切な宝物だった
俺は涙が枯れるまで病室の前で泣いていた
今日は日本の一周忌だ
1年という長いようで短い時間、俺の中で日本の存在はどんどん大きくなった
あの日、日本に出会った日のことをまだ俺は夢に見る
女々しいな、と感じる
だが、日本がくれたものは俺を変えてくれた
少しずつではあるが前向きに進んでいる
最近では死にたいと思うことも少なくなった
これもきっと日本のおかげだろう
俺は日本の墓に手を合わせて願う
ありがとう、と
また会おう、と
ふと空を見上げる
真っ青な澄んだ美しい空に1つ浮かぶ太陽
陸「…日本」
俺は生きる、その一歩を日本にに誓って力強く歩き出す
きっと君は笑っているだろう
明るく、無邪気に…
俺の大切な、俺だけの太陽
愛している、日本
はい、長かったですよね💦
途中から意味わからなくなってきちゃって…
また他のカプで物語描きたいなって思っているのでぜひリクエストお願いします!
じゃあばいばい👋