恋愛ソングを聴きながら、今更思い出した
彼女は、この曲が好きだった。
彼女は、私と曲の趣味が少しばかり似ていた。
彼女は、私が愛する人だった。
彼女は私と両想いだった
初めて会った時、私は一目惚れだった。
悪い事が建て続けの中、彼女は私を救う女神の様な存在だった。
神様が私に手を差し伸べてくれた様に感じた。
この女の人を信じれる。と私はそう思った
だから、少し恋愛話をしてみた。
彼女は私が好きな様で、その事はすぐ態度や物言いからわかった。
両想いなんだ。と実感した
彼女は心的に勢い任せだったと思う、「付き合って、みる?」としどろもどろに言った。
その仕草がなんだかとても愛らしくて、可愛くて、たまらなくて。
でも出会ったばかりだから「でも初対面ですし。…少し、日数をあけてお互いを知り合ってから付き合いましょ」と、
我ながら何目線で言っているのか、と考えてしまった。
因みに、それは1月11日の出来事だった。
夜中、付き合ってもないのに「好きです」「うん私も」とお互いに愛を囁きあっている中。
「いつ告白すればいいかな、」なんて私が小さい声で囁いた。
悩んでいたのがつい口から出てしまった、という言い方が正しい。
「…《今なら、手が届くかもしれませんよ》」
私は意味がわかった。こういう手のロマンティックな口説き文句などはよく小説などで見た事がある。
「……ふふっ、今限定ですか。…《月が綺麗ですね》」
本当は、月が綺麗ですね の回答が 今なら手が届くかもしれませんよ なのだ。
でも、その言葉がとてもとても、本当にすごく嬉しくて。
変なところで律儀な私でも、順番が逆になったのはどうでもよくなっていた。
そこから晴れて付き合うことになった。
1月の12日、23時30分過ぎ。
それが一番幸福なひと時だった
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