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※ほとんど赤葦&木兎
※ホラー要素あり
※ホラーよりも不思議かもしれん。
それではどーぞ
ある日部屋に入ろうとして扉を開けた。その時、ふと隣の部屋を覗いた。そこにはタンスの前に黒い影が見えた。
「…あれ、?」
「今見えたの、何だ?」
よく覚えてはないけど、タンスの前に真っ黒でタンスを眺める…というか、タンスの前に立っているナニカがいた。
「…誰かの影…ってことにしよ……」
次の日、学校に行くために家を出ようとしたところ、リビングでくつろぐナニカが見えた。
(…何やってんだ…)
誰も家には居なかったから、今度は影だと言い訳することも出来なくなった。でも、今日も昨日もなにもされなかったから害はないのだろうと、何も思わなかった。
「よー!赤葦ぃー!」
そう考えて登校していると先輩の木兎さんに声をかけられた。
「おはようございます。」
「赤葦、何か考え事?」
「あ~、実は、」
ここで答えなくて朝練からしょぼくれられるのも面倒くさいので、木兎さんの質問に答えることにした。
「ーーーということで、」
「ふーん、」
「それ、耳なかった?」
「横顔だったので、分かりません、、」
「もしかしたら、耳なし芳一かもな!」
「耳なし芳一…?」
「そ!守ってくれる存在だよ!」
それからしばらくして、耳なし芳一の本を読んでみた。どっちも横顔だったから、耳があるかないかは分かんないけど、耳なし芳一の物語では芳一に字を書いて暗闇に紛れさせているので、もしもナニカが耳なし芳一だとしたら、ナニカが黒い理由が理解できた。
ただ、木兎さんに言って以降、そのナニカを見ることはなくなった。
あのナニカは、一体なんだったのだろう。
{余談}
これ、実は主の体験談なんですよ、ホントに、あの黒いのはなんだったんでしょうか…