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新しい囚人と朝ごはんの調達のために俺とダンテが街で降ろされた。
昨日の夜は疲れたからバスの座席(俺は床だけど)で寝た。だからか体がバキバキだ。そんで、叩き起され、街に今いる。
食料自体は美味しいって町の人が言ってたサンドイッチを買った。このサンドイッチが新鮮な間に新しい囚人を見つけないといけない。
もう、ナンパしよう。ふざけたことしてないと寝てしまいそうだ。ダンテみたいに一人一人に声掛けてくとかやってらんねぇ。
ちょうどそんなことを考えてた時、街の中で一際華やいでるお姉さんを見つけた。ナンパするか。
「お姉さん!可愛いね!朝早いけどいまひま?遊ぼ?」
もはやテンプレのセリフだ。
お姉さんはこっちをまじまじと見てる。
なにかに気づき、ニヤッとしてお姉さんが口を開いた。
「ねぇ、あんたリンバスカンパニーの人?アタシさぁ、履歴書送ったんだけどいっぱいだから無理って弾かれちゃったんだァ…」
「ならちょうどいいや!ちょっとこっち来てよ!」
そう言ってお姉さんの手を握りダンテのいる所まで引っ張って行った。ダンテはまだ総当りしている。不審者みたいだ。
「ダンテ〜!囚人候補の人連れてきた!」
〈えっ本当?〉
「ホントかどうかは話しかけてみなよ。」
ダンテの声が聞こえる事が囚人の条件だから、ダンテを喋らせてみた。
〈あっえっと…ダンテです。リンバスカンパニーの管理人をしてます…?〉
ダンテは堅苦しい挨拶には慣れてないんだな。
お姉さんはまじまじとダンテの事を眺めている。そして俺にこう聞いてきた。
「ねぇ。あんなのが管理人なの?まぁ、金持ってるならなんでもいいんだけどさ。」
…!ダンテの言っていることを理解している。
このお姉さんは新しい囚人だ!
「お姉さんリンバスカンパニーに就職してみない?今人が足りないの!」
「いいね。安定した給料が欲しいとこだったの。アタシはナオミ。よろしくね。」
ナオミさん…ナオちゃんか。ナオちゃんが囚人になることを決めてくれた。
その時、背後から幼い声が聞こえてきた。
「ねぇ!リンバスカンパニーの人!この絵を見て!これ怖い?」
と、子供が何かを見せてきた。
茶色い何かが真ん中で膨らんだような絵だ。
〈うーん…帽子かな?〉
「帽子じゃないよ!君は退屈だ!」
「でも、帽子にしか見えないわよ。アンタ、なんなの?」
2人と子供が言い争ってる。冷静に考えるとこの子供ダンテの声が聞こえてるから囚人になる資格がある。この質問に答えられれば多分この子をバスに載せることが出来るだろう。
残る回答ができるやつは俺だけだ。
「うーん。よく見たらこれ目があるね。もしかして、なにか大きい動物を飲み込んだ…蛇?」
どうにかなれの気持ちで答えてみた。
「うん!そうだよ!お姉さんはつまらない大人じゃないね!お姉さんはどこへ行くの?」
「俺はバスに行くの。一緒に来る?」
「うん!僕はアントニオ!」
「俺はあくま。時計頭はダンテ。そこのお姉さんはナオミ。」
新しい囚人の2人目を確保した。これで帰って寝れる。
バスに戻り、2人をみんなに紹介した。
そして、2人と契約をした。また突き刺さる痛みを感じたが、前回よりあまり痛くなかった。
慣れてしまったのか、2人だからキツくなかったのかは分からないが、まあラッキーだ。
何はともあれ、新しい戦力と共に地獄へと向かっていった。
…To be continued