ついに最終回です!!!悲しい🥺
まぁ!その後の続編ストーリも書くんですけどね︎︎、!!!
では最終回どうぞ!!
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それからの日常は、
劇的に変わったわけじゃなかった。
龍馬さんは相変わらずタバコ吸うし、
朝弱いし、気分屋で、余裕ぶって来るし…
玄人さんはしつこいくらいには遊びに来ては僕をからかって龍馬さんに殴られかける。
僕は僕でまだ触られたらびっくりするし、
昔の記憶が疼いて寝れない夜もある、
でも、違うものがひとつだけ増えた。
──《帰る場所》だった。
その夜、
玄人さんが帰った後、リビングは静かだった
僕たちは座って並び映画を見ていたけれど、僕は途中から話を聞いていなかった_
ただ隣の存在が、
安心になることが不思議で仕方なかった。
【なぁ、陸。】
〖ん…?〗
【前の俺やったら、 お前みたいなん拾って、
利用して、飽きたら放ったらかしにしてたと思う。】
微かに息をとめた。
けれど龍馬さんは続けた_
【せやけどな。
今はそんなこと考えるだけで胸糞悪い…】
ゆっくり腕をのばし、
僕の頭を引き付けてくれた。
強くじゃない、逃げられる余白を残す抱き方で
【守りたいとか、幸せにしたいとか。そんなクサイ言葉、俺に似合わん思ってたけど…… 】
【もうええわ、諦めた。】
胸の奥がじん、と熱くなる。
〖……僕、弱いですよ。〗
龍馬さんは鼻でふっと笑う。
【知っとる。ビビりで泣き虫で、
抱きつかれてもすぐ硬直するし、 すぐ謝る。】
肩越しに笑い声が落ちる。
けれどその笑い声は、どこまでも優しかった。
【でもな、陸】
【弱いお前を弱いまま抱けるやつは、この世に俺だけや。】
僕は目を閉じ、その言葉が胸に落ちて行くのを感じた。
強くなれって言わない。
平気なフリを求めない。
怖がることを、欠点としてみない人、
そんな人に出会えたことが、運命だと言い切れるほどだった。
小さく息を吐いて、
龍馬さんの服をぎゅっと掴んだ…
〖竜馬さん…〗
【ん?】
〖僕、生きててよかったです…〗
龍馬さんは黙りながらゆっくり頭を撫でる。
【当たり前やろ
生きろや、俺の隣で。】
泣きながら笑った。
そして龍馬さんも照れくさそうに目を逸らした。
夜が明けていく、
どこか遠くで街灯が揺れた。
それでも世界は静かで、暖かかった。
僕たちは寄り添ったまま、言葉も要らないほど近くにいた。
傷だらけだった手を重ね、
逃げ場なく、選んだ場所として。
そしてその夜、
僕は初めて、心の底から思った。
──”ここが、僕の家だ。”
終__
コメント
3件
幸せになってよかった🤧

最高でした!