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加賀美side
『 不意打ちだなんて卑怯ですよ 。 偽物って本当にいやらしいですねぇ 。 本物の不破くんだったら正々堂々と戦っています、 よッ! 』
銃弾を弾いた偽の剣持さんは、少し踏み込み、地面を勢い良く蹴ったその力のまま不破さんに一直線に向かって斬りかかった。
「 本物のもちさんならそんな胴ががら空きとか有り得へんけどね 」
すかさずお腹を目掛けて2、3発弾を打ち込んだ。偽の剣持さんはそんなの予想をしてなかったのか刀で防ぐも、少しよろめいた。
不破さんはその出来た隙を逃さず、
「 社長!!! ナイフ投げて!!!! 」
と声を上げた 。
「 っ! はいっ !!! 」
その声に合わせる様に偽の剣持さんの腹に目掛けて思い切りナイフを投げた。不破さんも銃弾を打ち込む。
シングルタスクな剣持さんからしたら、別々の方向から来る攻撃を対処するのは至難の業のはず…不破さんはそう考えたのだろうか?
『 っえ、 ? 』
完全に動きが固まった。銃弾の射線も、ナイフの射線も、完全に偽の剣持さんに当たる射線だ。
これはやった、そう思っていた。
『 剣持さん、銃弾の方を処理してください 』
『 ! 分かったッ、! 』
ナイフを偽の私が掴んで止め、偽の剣持さんは間一髪の所で銃弾をカキンッカン!と防ぎ切った。
「 しまったッ、!! 」
『 ワタクシの存在を忘れていましたね? 完全に 』
そう言いながらナイフを私から遠い所に投げる。
『 さぁ、先程卑怯な戦いをした偽の私、 第2ラウンドと行きますよ 。 』
横腹の痛みが無いようにワタクシは振舞ってみせていた。右拳を横っ腹に、左手の甲を前に突き出し、くいっくい、と指先を動かす。
来なさい、と言っているようだ。
「 っふ〜、…わかりました。やります。 」
1つ深呼吸し、そう向き直った。横腹の痛みは歯を食い縛って耐える。耐えなければ一方的にやられて、死ぬ。
その結果は目に見えていた。死なない為にも、今は耐えるフェーズだ。
『 ふふっ、いいですよ。偽の私。 その意気です。 』
「 貴方に褒められるのは今の状況的にちょっと嬉しくないですねぇ … 」
『 おや、素直に受け止めてくれて良かったのに。』
そう言いながら目の前からふっ、と消えた。
不破side_同時刻
今の攻撃を防ぎ切られるとは思っていなかった。偽の社長…完全に目の前の偽のもちさんに気を取られていて気にしていなかった。
銃弾を防ぎ切り、目的が明らかになった偽のもちさんはもう一度俺に急接近し、刀を振り翳してきた。
『 さっきは良くもやってくれたねぇ!! 不破くん!!!!』
「 ッうおっと、危ないじゃないッスかもちさん… 」
振り翳してきた刀を銃のボディで防ぐ。偽のもちさんの方が力が強いせいで、若干こちらが押されていた。
ちら、と社長の方を見るが、既に社長の方は社長の方で殴り合いが始まっていた。
つまり、偽のもちさんとのタイマンになる。
『 ふんッ!! 』
「 っかは、ッッ !? 」
余所見していたせいで、腹の蹴りに対処出来る間も無く後ろに吹き飛ばされた。
『 余所見する方が悪いんですよ 。 』
ちゃき、と音を立てて刀をこちらに向ける。俺も腹を抑えながら偽のもちさんに銃口を向けた。
『 抵抗しなければ今なら痛みなく殺してあげます。』
「 … イヤや 。 俺は抵抗する 。 」
頭目掛けて一発打ち込んだが、軽く避けられて終わった。
『 …残念です。 せっかく優しい僕が素晴らしい提案をしてあげたというのに 。』
「 素晴らしい提案 ? … っは w 何処がやねん。簡単に死んでたまるかって 」
『 じゃあ なるべく 虐めてから殺してあげますよ 』
ふ、と偽のもちさんは鼻で笑った。
そう口先では強がるが、起き上がる隙もない。起き上がっている隙に切られて終わる。何とか起き上がれる隙を見つけなければ。
「 いいんすか、すぐに俺を殺さなくて 」
そう聞いてみた。
『 いいです、気が変わりました 。 あ、安心してくださいね、たくさんいたぶってキミが動けなくなった後、最後はちゃんと殺してあげますから 。 』
絶好のチャンスだ。 隙を見て、絶対に殺す。
続く