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カプチーノ

1 - カプチーノ

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2024年10月25日

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カプチーノ




薄くリップを塗って、メイク完了。ファンデの調子も良く、朝から気分がいい。一軍の服を引っ張り出しておしゃれもOK。

電車に揺られて早15分。待ち合わせの駅まで後1駅。

久々のデートについ顔がふやけてしまう。

ブブっとポケットから振動がした。ほとけからの連絡だ。


〈ごめん、15分ぐらい遅れる

適当にカフェ入ってて〉


カフェで珈琲を啜ってるいるときっかり20分でほとけが扉のベルを鳴らし、こちらに向かってきた。

「ごめん遅れた〜!電車遅延しててさ〜

もーほんとに朝からやんなっちゃう!!」

そう言いながらも目はずっと俺じゃなくてスマホ。

「……なぁ、こっち見てや」

けど声を掛けたら「前髪ちょっと切った?似合う!」とくしゃっと笑うから。


「ごめんねいつも」

「ええよ、許したるから風呂入れて」


珈琲に角砂糖1つだけ溶かしたような君は俺のわがままもちゃんと聞いてくれる。

ブラックのままだと苦手だから角砂糖とミルクを少しだけ入れてて。

口に広がるほろ苦い味とお前が好きだよ。


────────────────────


落ち着くいふくんの香りとふかふかのソファで2人アニメを見ている。

いふくんが好きな曲なのか後ろで流れる曲と一緒に小さく歌っている。

ゆっくりなテンポで流れる曲といふくんの声。最高の癒し空間だ。


だらしなくてずぼらなところはあんまり好きじゃない。けど


「ほとけ怠惰な人あんま好きちゃう言ってたんになんで俺好きになったん?」

「んーっとね、いふくんだとなんかね、いいの」


ブラックのコーヒーに角砂糖を1つだけ溶かしただけの君はあんまり僕に寄ってこない。

けど今日は角砂糖1つだけじゃ足りない。もっともっと僕のわがままを聞いて欲しい。

好きって言ってぎゅってしてキスして。

たとえ叩いても首を絞めても。


────────────────────


明日も明後日もいふくんがいるだけできっと僕はおなかいっぱい。


切れて血が滲んでいる唇ごと口を覆う。

口に残ったほろ苦い味。

今のいふくんは角砂糖とミルクいっぱいで情に溺れている。


嗚呼、本当に僕は君を好きなんだと思い直す。

本当に、どうしようもないくらい。


「ねえ 好きだよ」


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