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(ﾊﾟﾁｯ)
目が覚めたら白い天井が映っていた｡
?.んｯ､ん”…｡
ここは……,??
?.ぁぁ､目が覚めたのねｯ!!
今御医者さん呼ぶからね!!
声の主の顔を見たかったが､身体が上手く動かなかった｡
でも､最初に思ったのは____｡
?.だ､れ………,?
?.えｯ?
ｯｯ………｡ 取り敢えず呼んでくるわねｯｯ………｡
自分の声が出しづらい｡
どうしても行き詰まってしまう｡
そんな事も思うが､
隣に居た人は少し悲しい声をしていた｡
けれど最も深刻なのは､自分が分からなかった｡
声があまり出せないが､声的に女だろう｡
自分の身体を見たいが､上手く身体が動かない｡
さっきの動作で､少し見えたが､自分の腕に色んな点滴が繋がれていた｡
起きた頃から足の感覚が無い｡
嫌､全ての感覚が無く感じた｡
何て思っていた頃に医者?っぽい人が来た｡
多分あの人が呼んだんだろう｡
自分には直ぐ話し掛けずにチラチラと見ながら､あの人と喋っている｡
小声で喋ってるせいか､話している内容が聴こえない｡
医者は深刻そうに自分に話し掛けてきた｡
医者.“椛”さん｡
貴方は記憶喪失です｡
椛?
後から言われたものより､”椛”という言葉が気になった｡
嫌､言葉より名前かもしれない｡
椛.ぁの､せんせ､もみじって…,?
医者.ｯｯ………貴方の名前ですｯ｡
椛.そ､そうで､すか……､
やはりそうだった｡
自分は”椛”と言うらしい｡
医者.椛さん｡
名前が分からない以外にも貴方自身について分からない部分はありますか?
分からない部分は全てだ｡
自分の年齢｡
性別｡
性格｡
どんな学校に通っていたか｡
どんな友達が居るか｡
どんな人が好きなのか｡
全てが分からない｡
椛.ぜんぶ､
医者.え?
椛.ぜんぶ､わかりませ､んｯｯ､
医者.成程｡
………｡
少し宜しいでしょうか?
?.ぁ､はい｡
最後の言葉は自分向けでは無かった｡
あの人だった｡
そういえば､あの人は誰だ?
名前も知らない｡
どんな関係かも｡
第1話
《誰》
コメント
2件
き、きおくそうしつ！？？ 椛って素敵な名前、！！✨✨✨
