艱難辛苦の人生を生きる上での苦しみ…その果てに橋から飛び降りて誰にも見つからずに死んだ腐った女性が居た。
死んだその女性には、8人の働く事の出来ぬ兄弟が居り。
彼女はまさに我が身を削るかのように必死に働いて、たった一人で家族を補って居ました。
しかしある日を境に彼女は世界が没落して見えるようになってしまったのです。
仕事帰りに項垂れながら橋を渡っていると、夕焼けがやけに大きく、滲んで、眩しく見えました。
そして彼女には、自分の身体が子供の頃から憧れていた天使のような美しい白鳥に変身したように見えました。
そして、彼女は己の翼で空を飛ぼうと橋から落ちて死んだのです。
あぁ神様。
そして彼女は生き返りました。臭いドブのような匂いを放ち巨大な体躯をしたみすぼらしく醜い黒い鳥に。
彼女は化け物になってしまいましたが、人を助けたい欲はまだ健在です。
いつもは大人くとも、心身共に少しでも怪我をした人間を見つけると彼女は狂気的で歪んだ『治療』を施します。
その『治療』は怪我人や病人が彼女の鋭い足爪で死に絶えるまで行われます。
彼女の鶏のような足爪は常に緑の粘液で湿っていて、その緑の粘液には治癒効果があり、
彼女はそれで治療をしようとするが、鋭い前足の鉤爪が粘液が塗布される前に患者を切り裂くので、死んでしますのです。
彼女はその後、人の手によって、粘液だけを採取される薬の材料を分泌するだけの者になってしまったが、彼女は泣き叫びもがき苦しみながらも、自分の粘液で人が治る様子を考えて、声にならないかすれた黒い鳥の笑い声を発するのです。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!